表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/534

せんせいといっしょ2

ぽかりと目が覚めた。くしくし目を擦りながら起き上がると、いつもの医務室とは違う光景に一瞬混乱する。


「おや、起きましたかノア君」


「エリックしゃん」


そうだ今日は第二託児所でお留守番なんだった。


「おはよーごじゃましゅ」


「はい、おはようございます。丁度良かった、もうすぐおやつの時間ですよ」


「おやちゅ!」


さすが僕。食事のタイミングは外さない。

研究所ではもともと午前と午後に小休憩があるのだけど、僕の布教の甲斐あって今ではおやつの時間として定着している。

今日のおやつはなんだろな~。お花を飛ばすエリックさんの様子から察しはついてるんだけどね。


「いたらきましゅ」


「いただきます」


はい。本日のおやつはチーズとナッツの盛り合わせです。

ここしばらくはパウンドケーキとクッキーが続いていたので、しょっぱいおやつが嬉しい。

エリックさんも嬉しそう。まぁ理由は別だろうけど。

小皿に取り分けてもらったナッツをカリポリかじる。香ばしい香りと塩気に手が止まりません。うまー。

リスみたいに頬張っていると、席を立ったエリックさんが、瓶を手に戻ってきた。瓶の中身はどうやら蜂蜜のよう。

そしてその蜂蜜をチーズにどばりとかけた。

蜂蜜に浸かったチーズをぱくりと食べるエリックさんは満面の笑みを浮かべている。

おお~今日一番お花が舞ってる。それにしても美味しそうだな~蜂蜜チーズ。

じっと見つめていると不意にエリックさんの表情が陰った。


「…気持ち悪いと思いますか?」


「ふぇ?」


「チーズに蜂蜜をかけるの、私は美味しいと思いますし、好きなんですけどね。気持ち悪いと思いますか?」


寂しそうにそんなことを言うエリックさん。


「そんなことないの。ぼくもはちみちゅチーじゅたべたい」


そう言うとエリックさんはパチパチと瞬きをした後、嬉しそうに笑って、小皿にチーズを取り蜂蜜をかけて僕に渡してくれた。

チーズにたっぷり蜂蜜をからめて一口。うんまぁ~い!チーズの塩気と蜂蜜の甘味が合わさって、お口の中が天国です!あまじょっぱいって最高!


「ふふふ、顔が蜂蜜だらけですよ」


夢中になって食べたせいで顔が大変な事になっていたもよう。エリックさんが顔を拭いてくれた。


「ありがとー」


「どういたしまして。蜂蜜チーズ、お口にあいましたか?」


「あい!とってもおいしいでしゅ!」


そう言うとエリックさんはいっそう嬉しそうに笑った。

エリックさんのこの反応から考えるに、チーズと蜂蜜、というよりチーズと甘味の組み合わせってゲテモノ扱いなんだろうなぁ…

あかーん!そんなことはあかーん!例え神様が許しても僕は許しまへんで!

この世界のために、何より優しいエリックさんのために作ろうじゃないか!チーズケーキを!


美味しいものを食べてニコニコ笑う、そんな人のことを考えるとなんだかぽかぽかしませんか

今自分は拙作を読んでくださっている皆様のことを考えるとぽかぽかしたりウキウキしたり照れてれしたりします

皆様にもぽかぽかする何かがありますように

今日もありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ