0.7 かみさまにえらばれなかったわたし
「あっ、そういえばさ」
「さっき、ここの家掃除してる時にこの絵本出てきたんだよね」
未来が、スカルートベリーを食べながら床にぽんと一冊の絵本を置いた。
その絵本は誰かが何度も読んだことがわかるほど所々表紙の部分がはげているところがあった。
「すごい!こっちの絵本?」
「この家にあるからそうじゃない?」
夢描が床に置いていた絵本をとって絵本の表紙を優しく撫でながら言った。
〖かみさまにえらばれなかったわたし〗
その絵本にはそう書かれていた。
作者は汚れていて読めない。
「それ―」
「もしかしたらこの世界のことが書かれてるんじゃない?」
陽葵が絵本を指さしながら言った。
そして、夢描が陽葵に絵本を渡して
1ページめくった。
──────
むかしむかし
あるところに、
ひとりのおんなのこがいました。
そのこのくにでは、
ひとりひとつ、
とてもあたたかいひかりを
もっていました。
でも、
そのおんなのこには、
どのぐらいまっても、
あたたかいひかりは、
あらわれませんでした。
そのこは、
じぶんは、
かみさまにえらばれなかった
そう思うように
なってしまいました。
たくさんないて
かなしいきもちに
なりました。
ーーーー、
ーーーーーーー、
──────
「この絵本」
「最後が水で濡れた見たいで読めない―」
陽葵が見えない最後のページを優しく撫でながら言った。
「てかさ、何もわかんなかったね」
「ここの世界のこと」
未来がハズレだったとガッカリしながら言った。
「でも、あたたかいひかりってなにぃ?」
「風華天然だからわかんなぁい〜」
語尾が少し抜けるような喋り方をしているのは佐田 風華。
口癖は私天然だから
「いや、関係ないだろ」
──────
「そういえばさ、」
「異世界に来る前ガスマスクの男がなんか言った後にひかったよな床とか、」
蓮が呟いた。
「....はっ、」
「この絵本に出でくるひかりって」
「魔法のことなんじゃない?」
「魔法?」
透が少し考えた後にもしかしたらと人差し指を立てながら言った。
「そんなことある?」
「いや、現在ここにいるんだから十分ありえるだろ」
「確かに、」
この絵本の光が魔法ならばこの世界は魔法が使える世界であるということになる。
「じゃ、じゃあ僕たちも使えるってこと?」
さっきの話を聞いて、ボソッと話し出したのは天野 柚だった。彼はあまり活発的な性格ではなかった。
「確かにな!」
蓮が柚の考えに賛同した。
そして自分の右手を前に伸ばしていった。
「はっ!」
手に力を込めてみた。
(シーーン)
が何も起こらなかった。
「あれ?」
「何も起こらなかったね」
「ただ俺が恥ずかしいだけかよぉ」
蓮の耳が赤くなっていた。
第7話を見て下さりありがとうございました!
良かったら次回も見てください。
キャラクター紹介です⤵
○佐田 風華
口癖が風華天然だからである。クラスメイトからは、逆にその性格が好きで好かれている。
○天野 柚
可愛い見た目をしているためよく女の子に間違えられるのが悩み。大人しい性格をしている。




