52.中級魔法〜上級魔法〜
「てかさぁー」
今回の森探索も、恒例事ながら陽葵、司、蓮、花、夢描、蛍、の6人できていた。
そして、6人は、次の魔獣を探しに森を歩いている途中だった。
「どうしたの?」
「なんで中級魔法になると読み方が変わるんだよね」
確かに初級魔法は真雷のように表記は漢字なのに対して読み方は、カタカナになっていた。
なのに、中級魔法になってからは、読み方もそのままひらがなだ。
「それは、」
司がその説明をししてくれるのだろうか。
「よく分かってない」
ずこぉぉぉ
「なんだよ」
「わかっていないのだから仕方がないだろ」
それもそうだ。
司は、その後に自分の仮説を立てた。
「級を分かりやすくするためじゃないか、」
正直別に分かりやすくしなくても...と思った。
「確かに!」
「もし、うろ覚えで魔法を唱えた時」
「初級魔法を使いたかったのに中級魔法を使ったら...」
陽葵は、その状況を思い描いていた。
「怖いね」
夢描も、考えてみたのだろう。
確かに呼び方を変えればそういった事故が防げるかもしれない。
「級を間違えて魔法を唱えるやつとかいんのかよ」
蓮は、少しバカにしたように言った。
「この中で一番しそうなあんたが言わないでよね。」
花の鋭いツッコミが入った。
蓮は、聞こえなかった振りをした。
「じゃあ」
「上級魔法も、読み方が違うの?」
蛍が司に言った。
みんなは、上級魔法をまだ使えない。
そして、この中で使える司もみんなの前では使ったことがない。
「違う」
司は、そう答えた。
「どんな読み方をするのよ」
花が言った。
花も、上級魔法を使ったことも見たこともないのだろう。
「上級魔法を使えるのはこの国でも、少ないんでしょ?」
陽葵は、この前慎さんから聞いた話を思い出した。
「あぁ」
花も上級魔法がどんなものなか知らないのも無理がないだろう。
「上級魔法なんて、レベルの高いこと言う前に」
「さっさと中級魔法を扱えるようになれ!」
司の圧が、転生前に比べて増加しているのは気のせいだろうか。
「はっ、はい」
5人は、背筋をピンッとのばして駆け足で森の中を散策した。
「俺ら、上級魔法使えんのかな」
司が見えないところで蓮がぼそっと言った。
王を倒すということはすなわち翼の騎士団を敵にするということだ。
「ま、上級魔法を使えるようにしないとね、」
陽葵が言った。
「その前に陽葵は、バグを直せよな」
「うっ、おっしゃる通りです。」
―この先私たちは、上級魔法を使えるようになるのだろうか。いや、使えないと...
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




