47.帰宅
「いやぁー」
「花のご家族は暖かくていいね」
花の家から出て、数分がたった。
もちろんまだ地下へは遠い。
そこで話を切り出したのが陽葵だった。
「昨日もそれ言ってたわね」
花は、家族のことを褒めて貰えて嬉しそうに笑った。
「でも、律が結構酷いこと言ってたの」
「ごめんなさいね」
花は、律の言葉使いを謝った。
「いいよ、いいよ」
「それだけ律くんは自分の家族を大切にしてるんだから」
陽葵は、気にしないでというふうに言った。
「それに、約束したからね。」
「約束?」
「えへへ」
陽葵は、花の家から出る前に律とした約束を思い出しながら何故か幸せそうに笑っていた。
「よし、」
「みんなの元に帰るぞぉ!」
たまに不思議に思うことがある。
異世界に来る前、みんなといる時間はたったの学校のある時間のみ。
でも、異世界に来てから一日中一緒の時の方が多い。
最初は修学旅行のように、楽しかったが、一緒にいればいるほど見えてくる性格の違い。
正直何度も喧嘩した。
でも、
一日だけ離れるだけで、みんなの元に帰りたいと思う。
こう思うのは、何故なのだろう。
──────
「ただいまぁ」
やはり市場から地下は少し遠い。
朝早くに出たはずだが、空には、赤の絵の具を零したような、
「遅かったね」
未来は、陽葵達が泊まってくるとは考えていなく心配していたようだった。
地下にいるのだから雨が降っていたことなど知るはずもないだろう。
「ーーー」
「があってさ」
昨日あったことそして、今日の朝あったことの一連をみんなに話した。
「本当にそれは天使様みたいだね。」
空は、花のお母さんの足の傷が治ったことに、驚きと喜びを見せていた。
「本当ね」
「もしかしたら、あの時助けてくれた黒のマントの人かと思ったけど」
「固有魔法は、植物魔法みたいだったしね。」
花の話に陽葵が、重なって話した。
黒いマントの女の人の固有魔法は、植物魔法で間違いはないだろう。
そして、あの呪の傷を直せるのは、呪魔法か、光魔法のどちらかだ。
「誰だったんだろう。」




