46.叫び声の真実とは
「母さん!?」
陸の声が響いた。
「どうしたの!?」
花は、焦って言った。
お母さんに何かあったのかと心配していたのだろう。花は、花のお母さんが眠る部屋へと急いだ。
みんなも、花に続いて
「姉ちゃん」
「お母さんの足」
陸は、お母さんの足に包帯を巻くために洋服をあげていた。
そこにあったお母さんの足は、昨日はあったはずの大量の傷が
一切なかった
「な、なんで?」
花は、お母さんの足の傷がないか確かめるように触った。
「ふふ、」
「くすぐったいわよ」
お母さんが、笑いながら言った。
「感覚も戻ってるの?」
律が、お母さんがくすぐったいと笑ったのを見て言った。
「そうなのよね」
「私も朝起きた時びっくりしたのよ」
お母さんは、びっくりしてもいいはずなのにとても冷静に言った。
「こんなことだってあるんだね。」
夢描は、目に涙を浮かべて言った。
「なんで夢描が、泣いてるのよ」
りかが笑いながら言ったが、りかの目にも涙があった。
「きっと天使様のおかげね」
花のお母さんは、窓の外を見ながら言った。
「きっと、天使様なんていないだろうけど。」
「でも、いるとしたらお礼がしたいわね。」
花も、静かに涙を落としながら言った。
──────
陽葵達は、外が晴れたことでようやく帰れることになった。
花のお母さんは、何年も寝たきりだったため、筋肉が弱まり今はまだ立つことさえ難しい。そのため、律などがリハビリをすることになった。
「そろそろ行くわね」
花は、律達にお別れの挨拶をして、家から出て行った。司やりか、蓮、夢描も後に続いて出ていった。
陽葵も、お礼を行ってからでていこうとした時。
「おい、」
相変わらずのぶっきらぼうな声の律が、陽葵を引き止めた。
「どうしたの?」
律に引き止められたことに驚きながら言った。
「その、」
「なんだ、」
「昨日は、悪かった」
律は、少し恥ずかしそうにしながら言った。
「昨日?」
陽葵は、思い当たる節がなく聞き返した。
「きつい言い方をした。」
あのことかと陽葵は、納得をした。
「お姉ちゃんが、」
「あんなに楽しそうに笑ってるところ」
「俺が知る最近では、見てなかった。」
「だから、お姉ちゃんのことよろしく」
似ていないと思ったが
なんだかんだ、花の弟なんだなやっぱり優しい。
「分かった」
「任せてね」
陽葵は、笑顔で答えた。
「お、おう」
律は、少し頬を赤らめながら答えた。
「陽葵、そろそろいこ」
司が、陽葵に言った。
「はーい」
「それでは、お世話になりました。」
陽葵は、律達に一礼をして扉をゆっくりと閉めた。
「てかさ、花」
「家族と一緒にいなくていいのかよ?」
蓮が、言った。
「いいのよ」
「私は、一日でも早く家族が安心して暮らせる国にしたいのよ。」
――つまりは、王族を倒す。
それが、私たちの目標なんだ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




