33.夜ご飯〜幼なじみっていいな〜
「今日は暗いので明日にしましょう」
慎さんがそう言ってみんなは夜ご飯の準備をしだした。
夜ご飯は相変わらずサモイ芋を蒸したものだった。だが、最近はスライム狩りに行くついでに調味料になるものを取りに行ったことで味には飽きていなかった。食感が飽きてしまったが。
「司これかける?」
健一が、そう言って司に唐辛子のようなドラーインという調味料を渡そうとしていた。ドラーインは、真っ赤な木からなる小さな木の実を乾燥させて潰すことでピリッとした辛さがやみつきになる調味料だった。
「俺は、辛いものが苦手だ。」
司はそう言って健一に断った。
「なんか意外ね」
花は司が辛いものが苦手だということにびっくりしていた。
「司は、昔から苦手だったよね」
「私が流行ってた激辛お菓子食べさせたらその日の夜まで泣いてたよね。」
陽葵は、懐かしいなぁと少し笑いながら司に言った。
「忘れてよ」
司は恥ずかしそうに言った。
「いいな」
「幼なじみって」
2人の会話に入ってきたのは、黒星 悟だった。
「悟は柚と幼なじみなんでしょ?」
花は言った。そう、悟は柚と幼なじみだ。だが、性格の違いからかあまり話しているところを見たことがなかった。
「俺は、話したいんだがな」
悟は、柚の方をちらっと見た。
が、柚は慌てて目を逸らした。幼なじみだからといって陽葵と司のように仲がいいとは限らないのだろう。
「まぁ」
「俺様が輝きすぎているからか」
そして、残念なことに悟はナルシストだったのだ。
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「皆さんは元いた世界ではどんなご飯があったのですか?」
慎さんは、そう言った。
「俺は、カップラーメンが好きだったな!!」
蓮は、「食べてぇ」と後に付け加えて言った。
「私は、コンビニのスイーツが食べたい。」
未来も、想像しながら言った。
「俺は、そろそろ和牛が食べたいな」
どこか威張るように言ったのは、雨宮 春樹だった。どこかの会社の社長さんがお父さんで時々お金持ちをアピールをしてくるがみんなもう慣れてしまった。
「なんでこのクラスは2人、お金持ち、2組幼なじみがいんだよ。」
蓮が、すかさずツッコんだ。きっとずっと言いたかったんだろう。
「当たり前ですが聞いたことが無いものばかりですね」
「カップ、ラーメン?コンビ、二、スイーツ?ワギュウ?」
「そのようなものをいつも食べられているんですね」
慎さんは、カタコトの言葉でみんなの言った食べ物を言った。
「いや、」
「私達も和牛とかそんなに食べませんからね」
空が慌てて慎さんの言葉に訂正した。
みんなは残りのご飯をゆっくりと食べた。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




