248.決戦の日は、ーーー
「ってことで、」
「決戦の日は1年後の天契祭の前日にする。」
1年後、
それは遠い未来のように感じてしまう。
「なんで、その日なんだ?」
「もう少し早くていいんじゃないか?」
「その間にも王様が色々な策をねれるじゃねぇか」
蓮は、首を傾げながら尋ねた。
「ちっ、ちっ、」
「甘いね坊主」
陽葵は、人差し指を右へ左へ動かした。
「むっかつくな!!」
「お前と歳変わんねぇわ!」
「そうだよ!」
「たとえ、蓮の知能が幼稚園生と同じだからといって」
「今回の考え方はまともだったんじゃない?」
「花、お前は一言多いな!!」
蓮のツッコミは何年経っても健在のようで安心だ。
そんなことは、置いといて
「それがね」
「その日はあの人が1年間の中で1番弱いんだ。」
陽葵は、悪ガキのようにニヤリと笑いながら言った。
「そんな日があるのか?」
「うん」
「呪魔法は、とっても強い魔法なんだけど」
「他の魔法同様、ちゃんと弱点があるんだ。」
またまた、クソガキみたいに笑った。
「呪魔法は、1人につき1つの呪いしかかけられない。」
「そして、その呪いはかけた相手でも途中で消すこともできないし」
「1年で必ず無くなるの。」
陽葵は、そう説明をした。
「なんか、めんどいサブスクみたいだな。」
「?」
おっと、異世界の3人には揃いも揃って首を傾げている。
「なんでもねぇよ」
「てか、だからか。」
直人が、言った。
「王様が国民に呪いをかけるのは天契祭の日」
「つまりその前の日が1番呪いが弱る」
「そして、王様は国民から魔力を奪っているから」
「1番弱い日ってことだろ?」
「分かりやすい説明あざっす!」
「陽葵は、どんなキャラだよ」
直人の、説明の通り
1番勝利が高そうな日が天契祭の前だと陽葵は、確信していたからそう言ったのた。
「それに、」
「あの人にとっても」
「今回の計画は大規模だから」
「そんな大きな策は考える暇ないと思うから」
陽葵は、みんなの不安を取り除くように言った。
「そっか、」
「うん!」
「陽葵が、色んなこと考えてその日にしたなら」
「私は賛成だよ!」
りかが、優しく微笑み言った。
「そうだな。」
「そうとなれば俺達も頑張るか!」
健一が、体を伸ばしながら言った。
「その前に翡翠の玉を取り返さなきゃでしょ?」
空は、そう言った。
「あっ、」
「忘れてた。」
健一が、頭を掻きながら言った。
「それなら、俺に考えがある。」
「司が?」
「珍しいね。」
「...」
「まぁな、」
「─────、」
「─────!?」
──────
外は、真っ暗になり
城の中には光がなく
ランタンの光だけがゆらゆらと弱々しく
明かりを灯していた。
「以上です。」
「ほう。」
「いよいよ動き出すのか天龍」
千国王は、謎の人物から情報を聞き
笑みを零していた。
「あの、」
「もちろん、我が勝つに決まっているだろう?」
「あいつの奇跡がそう言っていたのだ。」
「本当に楽しみだ。」
「きっと見ものだぞ」
「天龍が、自分の手で友を殺すのを見るのは」
「...」
「お前は、最後まであいつらを騙せ」
「はい、」
「これもお前のあの願いを叶えるためだからな。」
「はい。」
──────
「...」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




