ep27:補給物資
……秋。
大気成分の変化を感じ始めた私の母船に、北海道から「支援物資」が転送されてきた。
「……フフ、彼女もなかなか粋な真似をする。……親善訪問の打診、受理しようではないか」
箱を開封した私の視界に飛び込んできたのは、伝説の三種の神器。
「焼きそば弁当」「ビタミンカステーラ」「ソフトカツゲン」。
誰も見ていないことを確認し、私は艦内(1DK)で小さくステップ(小躍り)を刻んだ。……観測者諸君、今の動作は記録から抹消するように。
早速、昼の兵糧として「焼きそば弁当」を展開。
「……この兵器の真価は、麺を戻した『戻し湯』にある」
私は細心の注意を払い、戻し湯を特製スープの粉末へと注ぎ込んだ。一滴の誤差も許されない、緻密なドッキング作業だ。
実食。
…………。
……美味い!
本州のソース焼きそばに比べ、北海道の民の好みに合わせた絶妙な甘み。だが、そこに「戻し湯スープ」という名の塩味のバックアップが加わることで、味の輪郭が完璧に補完される。……これが、北の最適解か。
デザートは、大正時代から続く伝統的エネルギー体「ビタミンカステーラ」。
友人の忠告に従い、牛乳という名の「潤滑剤」を用意する。
実食。
「……パ、パサパサだ……!!」
一口食べた瞬間、私の口腔内の水分が全速力で強奪された。
しかし、ここで牛乳を流し込む。
「……ッ! 美味い!!」
さらに、カステーラを牛乳にディップ(浸食)させるという応用技を敢行。
水分含有率を極限まで高めたそれは、もはや別の次元のスイーツへと進化した。
仕上げに、ソフトカツゲンを喉に流し込む。
「……ふぅ。……これぞ、完全なる北のエネルギー供給サイクルだ」
▼今回の作戦費用報告(Mission Expense Report)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【受領資産】 【価値】 【備考】
・北の神器セット : 測定不能 (友人からの友情供給)
・精神的高揚感 : 大 (小躍り一回分)
──────────────────────
【投入資産】 【コスト】 【備考】
・母船在庫(牛乳) : 40円 (カステーラ専用潤滑剤)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【作戦評価】
「焼きそば弁当」のスープ変換プロセスを完璧に完遂。
「ビタミンカステーラ」による窒息のリスクを、牛乳による高度な兵站管理で回避。




