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田舎カスの日々  作者: 羽翼ミシシッピ


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四十一話 「優子、配信デビュー」

 実輝は、視聴者のリクエストで、優子に会いに行った。

「優子さーん。配信いいですかー?」

 暫くして、扉が開けられる。

「何?今機嫌悪いんだけど」

「え......?」

 優子は窶れており、眉毛は半分に禿げ、髪も根元が白くなっていた。

「ど、どうしたんですか?何かあったんですか?」

「何もないよ。生活に疲れてるだけ」

 優子が登場し、チャットが爆速で動く。

【これで元気出して!】

【とりま美味いもん食え】

【優子さんに使ってください】

【生活費出します】

【焼肉行きましょう!】

 元気ない様子の優子に、最高金額のスパチャが大量に送られた。

「お、おお。優子さん、沢山スパチャ来ましたよ!えーと......六桁!?」

「ん、それ何?」

「視聴者からのお金です。全部優子さん宛で、これで美味しいもの食べて、ですって」

「六桁?」

「はい」

「......ま?」


 焼肉店にて、実輝はカメラを持った。

「美味!久々だよ焼肉」

「視聴者さんたちに感謝してください?」

「ありがとう!君たちのおかげで、今幸せだよ」

 店のおばちゃんが、新しい皿を持ってくる。

「あらあら、久しいねぇ。今日は贅沢かい?」

「配信で、優子さんに食べてほしいってみんなから支援があったので」

「言ってたカメラのやつかい。配信ねぇ。私も始めようからしら」

 おばちゃんは、袖を捲った。

「じゃあ、今日はサービスだよ」

 そう言って、大ジョッキを持ってきた。

「あ......」

「遠慮なさんな」

「お酒飲まないんですよね」

「そうなのかい?」

「酔った勢いで、誰かのこと傷つけそうだから」

【シンプルに感動】

【日本の良心】

【社会人は優子を見習え】

「大丈夫さ、私が見張っといてやるよ」

「......っ!」

 優子は、そのジョッキを口にした。

「え、美味しくない......」

「あはは!そういうもんさ、お酒は」

 優子は、暫くちまちまとお酒を飲んでしまった。

「う〜ん......」

「大丈夫ですか?」

「実輝〜かわいっ」

【キター!!】

【エンジェル優子】

 酔った優子は、甘え上戸だった。

「これなら安心だね」

「ありがとうございました」

「またいつでも来な!」

 その日に優子が稼いだ金額は、百七十三万円だった。

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