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絶景それは殻のヒビ

仕事とPSO2α2テストと体調不良で書けてませなんだ。

普段より遅れてしまって申し訳ないっ。

死なない限りはエタらないと思うので!

ゲームの世界にでも呼び出された、と仮定しよう。

その世界は自分たちの知っているゲームの世界と違い、足りないものがあった・・・正確には、未だ確認されていないもの、であるが。


魔法。

更に詳しくいうのなら、魔力。

ゲームな世界の根幹をなすはずの力。

そして世界の構成自体を字面だけでなく本当に下支えしていたものが、もし無くなってしまったとしたなら。

成り立ち的には卵を思い浮かべればいいのだろうか。

旧・地表が黄身で、現・地表が殻で。

その間を満たしているはずの白身が、無くなったとしたならば。(仕組み的にはカラザだかの方がそれっぽいけどねー、あの卵かけごはんの時に邪魔になる白い奴・・・ちなみに面倒なので取らない派)


そりゃ、支えてる力がないんだから黄身・・・お星様の重力さんのお招きに応じるぜフヘハハハハ、となるのも仕方なかろう。

つまり、まだ断定はできないんだけど。


「文字通りの、世界崩壊の危機ってやつ?」

知らないうちに、言葉通りの「足元の心配」をせざるを得なくなって居ましたとさ、というお話で。

自分は半笑いで皆の顔を見渡すしか無かった。


「規模は大きく見えるけど、ココだけだったら大勢に影響なし、と見たいけどね」

あと、綺麗に地層が見えるって言うことは、天使が大地になったっていう話は半分嘘で旧地表を持ち上げたって形なのかもね、とエイジ。

冷静だな同士。


「お、落ち、落ち、落ち着けまだ慌てるるヨヨヨ」

ガックンガックン頭を振って超慌ててるマックスに見習わせたい。

まぁ、アレは単純にフザケてるだけなのだろうが。

今更、地面がいつ崩れるか分からない、程度で慌てふためくタマじゃあるまい。

って言ってる端から、「落ち着け」と、シオンのハイキックツッコミがマックスの側頭部に綺麗に決まった。

さすが中の人空手家、動作のキレが違うね。


「やけにキレイに一直線で崩れてるんだよなぁ、ここ一帯って」

厚さ何Kmあるか分からないような地面が、こんなわかりやすく崩れるもんなのかね、とはレザードの言で。

あー、確かにねぇ。

強いて言うなら、ココらへんだけ薄かった、とかなんだろうか?


「いずれにせよ、やぁ深い谷だね飛び越えて先を急ごうか・・・とはいかないでしょうねぇ」

なにがしの原因究明は必要でしょうし、と、ジオが亀裂から目を離さずに呟く。

そんな中、自分の中に生まれる歌声。

探し物は何ですかぁー。 (中略) 亀裂の中へ行ってみたいと思いませんか?


思わねぇよっ。

しかしながらこのまま放置もあり得ない、というわけで。

最悪、地獄捜索中に亀裂が閉じて分断された場合の事も考慮に入れて。


「コンセプト<うっかり以外で死なない>こと自分が斥候してまいります、まる」

言うなり亀裂に身を躍らせる自分。

なんだかんだで、こと生き残るというジャンルならば。

生活力なども含めて自分の独壇場である。

最悪閉鎖環境に閉じ込められてもバイオスフィア作れるレベルだからなっ!

死因が孤独感からくる自殺くらいというのもアレなんだけどさ・・・。


「「「ちょっ!?」」」

即時投身した自分に向け、何人かの当惑が聞こえた気もするが。

いつものメンツ(+ナガさん)からはそれらが上がってない事も事実で。

あー、付き合い長いから行動読まれてる感じがして恥ずかしいビクンビクン。




自由落下していく自分を、やる気なく手を振って見送ってくれる友人達の姿。

それが、あっという間に点になって、消えた。

身を躍らせた大地の傷跡すら、すぐに光の線となり。

実に「それ」が見えるまで、2分弱。

自分は落下し続けるのだった。

「それ」つまりは今までお世話になっていた大地の、厚みの終わり。

落下中に自身にかけた<灯火>に照らし出される、大地の終わり。

自由落下を止め<飛行>にて静止し周囲をつぶさに観察。

まず驚いたことに。

見渡せる、いわゆる<地獄>の世界は。


薄明かりに照らされた、だだっ広い世界であるようだった。

薄明かり、といっても流石に自分の<灯火>だけで照らされているということは有り得ず。


「天井が光ってる、感じがするね」

それほどの光量ではない、と思うのだが、この広い世界を照らしているという時点でその認識もぶれているのだろう。

単に自分の周りが明るすぎて、相対的に暗く感じすぎているだけ、だと思う。


地下の世界。

地獄。

旧地表。

そんな呼ばれ方をしてきたその世界は。

自分が一目見ただけの感想として言わせてもらうなら。


「列柱の、世界」

と、でも。


旧地表と現地表を結ぶ、無数の柱。

黄身が殻にぶつからぬようにするカラザが無数にあるような。

もしくはイガグリを紙で包んだかのような。

そんな世界の全体像脳内イメージが、湧いた。


「方角的にはアチラ側がモノさんとかノナさんのいる首都で・・・あっちが<世界樹>になるのかな」

無数の柱に支えられて空に固定される大地。

何だろうねこの霜柱の凄いの、的なのは。

ってーか、天使が大地になったってのはどこ行ったー・・・あ。

神話に突っ込みいれていた自分は、ふと投身前のエイジの一言を思い出し。

それに思い至ってしまう。


「たしか、空を覆う天使の群れが大地になった、だっけ」

なにも、空飛んで体で覆った、なんて言ってないもんね。

つまり、何が言いたいのかといえば。


「柱が、天使なのか」

そして、詳しくは下に降りて調べないとなんとも言えないのだけれども。

恐らくは元・天使の柱は。

旧地表の下、地殻レベルから現地表を持ち上げて。

空を覆ったんじゃなかろうかな。

伝説なんてそんなもんか、と思う反面。

この状況に胸をなでおろす自分が居たりする。

あー、よかった。

物理的なつっかえ棒があるようで、本当に良かった。

謎の力で宙に浮いたまま固定されてますー、でも千年前に力消えちゃった、テヘッ。

気まぐれに崩れるけど、気にしないでねッ。

そんなオチじゃなくて、本当によかったっ・・・。


でも・・・千年前の人には悪いが、流れ的にはそっちのほうが平和であったと思ってしまうのは自分が鬼畜だからだろうか。

空の大地が崩れ去ってしまっていたら。

千年も経てばきっと安定した世界になっているよね、なんて。


「あー、でも自分らの現れた場所が実は世界の中心角からの絶対座標でした、とかなら落下死してる連中も何人かいたわけか。 そう考えれば、現状セーフ・・・っ」

と、手前勝手に胸を撫で下ろし。

ひとまず自分は。


真っ直ぐに、下へと。


地獄への降下を、開始した。

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