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72話 洗脳

 

  この世界で魔法使いと呼ばれた存在を

1番多く殺したと言われる魔女がいました。

 いえ、魔法使いにとってその最悪の存在を

後世において、魔女と呼ぶようになったのです。


 その原初の魔女と呼ばれた色欲の悪魔は

ついに敗れ、数多の魔法使いにより

とある魔導書に封印されていましたが

100年前に復活しました。

 この色欲の悪魔の呼びかけにより

七大罪と呼ばれる悪魔は集結し

魔王と呼ばれる存在になったそうです。


 その魔導書に封印された色欲の悪魔

【グリモワール】は今また

とある"魔法使い"と対峙しています。


「けけけ。小娘……

 このあたいを誰だと思っているんだい?

 原初の魔女と呼ばれ

 歴史上、世界中で1番忌み嫌われた存在。

 それがあたいだよ?

 魔法使いがグリモワールの名を聞いて

 退かないとは無知も過ぎると怖いもんだねえ?」


「……すいません! 知らないですぅう☆」


「はわわ〜!?

 ウララちゃん〜!?

 そこは知ってるって言ってあげんと〜

 気に障るとよ〜!?」


「……この小娘〜! 舐めやがって……!」


「はわわ〜!?」


「魔王怪獣は倒さないといけませんので

 お仕置させてもらいますぅぅ☆」




 ウーラーラー♪




 色欲の悪魔【グリモワール】と対するは

ウララちゃん、マリナ!







 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆






 そこは突然復活した魔王により

廃墟と化した教会。

 生きた屍アンデッドモンスターを束ね

ツムギの前に立ちはだかったのは


【怠惰の死霊リッチ】


「ガイコツ様ですわ〜♪」


「……なんだお前ら……?

 おかしな力をもっているな?

 生命の源……マナを生み出している者と

 ……こっちは魂に直接干渉できる存在……?」


「カエデ〜♪ ガイコツ様にお名前付けても〜?」


「我が主様……

 さすがに魔王を連れていくのだけは

 おやめください……」


「……ええ〜? 可愛いのに〜?」


「さすがに怒られますよ……

 魔王を封印するのが目的ですよ」


「ほえー? そういえば、

 魔王ってなんでしたっけ?

 おとぎの国に遊びに来たのでは

 ありませんでしたっけ〜?」


 おとぎの国で見るもの全てが楽しすぎて

すでにここへ来た目的自体を忘れているツムギですが、

彼女はそういえば最初から色んな国へ行き、

可愛い従者を増やすことだけが目的。

 ある意味初志貫徹を貫いているので

カエデもツムギを理屈で抑えるのは

無理だとすぐ判断しております。


「わ、わかりました……

 ちょっとわたしが

 このガイコツを始末しますので

 少しだけお待ちくださいませ……」


「はーい♪ ねぇカエデ〜

 わたくし向こうにみえる

 大きなお城に行きたいですわ〜♪」


「はい……我が主様の仰せのままに……」


「装填完了。発射オーライ」


「こ、こいつら……!? 舐めすぎだ……」


 怠惰の死霊リッチと対するは

ツムギ、ヒナ、カエデ!






 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆





 こちらは


 嫉妬の悪魔リリスと対戦中の

ボタン、マオマオ、チヨちゃん。


「なんだお前? なぜ悪魔がそっちにいる?」


「あちきかい?

 あちきはもう悪魔はやめさせてもらいましてねぇ、

 今はボタンと言います……

 どうぞご贔屓にしておくれやす……」


「どう見ても淫魔だろう?

 悪魔のプライドもないのか、惨めだな」


「……プライド?

 ケタケタケタ♪

 あんたは嫉妬の悪魔だってぇ?

 つまんない事に執着してそうで

 器が小さそうに見えるけどねぇ?」


「けけけ。いいだろう、洗脳勝負だ」


「いい夢みさせてやるでありんす……」


 悪魔同士の洗脳勝負が始まっている横では


「こうにゃ? 念……!」


「違う、こうアルヨ……念!」


 チヨちゃんによる気の念じ方講座を受けるマオマオ。


「……なるほどにゃ……

 そうか、そういえば、

 ヒスイが最初対峙した時にも言っていたにゃ……

 にゃーは攻撃時に壁の念が消えているから

 拳にも体にも気を念じろと……

 まさに、それこそがチャイ拳の秘技である

 念のことだったにゃ……」


「マオマオと言ったな、

 獣人だからか知らないアルけど

 お前の気はとんでもなく純粋だ。

 人間でこんな気を見たことがない……

 お前ならきっと念を習得できるアルヨ!」


「千代白雲様!

 にゃーはチャイ拳猫熊流総帥!

 ……あなたを超える器にゃ!」


「いいネ! マオマオ! 気に入ったアルヨ!」




「あちきの洗脳がまったくきかないぃぃ」


 フラフラと倒れてしまうボタン……


「けけけ。口ほどにもない」


 「リリス様ぁぁ、あちきをリリス様の

 下僕にしておくれやす……」


「けけけ。無様だな淫魔よ。

 我が配下として永遠に過ごせ……けけけ!」


「ナギ。この妖精の国はすごいでありんす。

 夢の中にいる時と同じ力が出る。

 あちき、この国支配しちまうかもしれんよ?」


「ふふふ。魔王を洗脳するとは……

 妖精の体はその者の全盛期の力で

 顕現できるからね。何やらうまく

 相乗効果を起こしているようだね……」


 何もない空間に向かってひとりでけけけと

笑っているリリスに向かってボタンとナギは

のんびりと語り合っています。


「マオマオとチヨ姉さん……

 もう勝負あったでありんす

 残念ながら気の念じは……あ、おい?」


「来たにゃ! これにゃぁぁあ!」


 全身が光り輝いているマオマオは

何もないところを見つめて

一人で喋っているリリスに向かって

チャイ拳最終奥義を問答無用で放つのでした。


「チャイ! 拳! 滅!!」


 ズドォォォン!!


「ぎゃああああ!!」


「あーあ……」

「ありゃぁ」


 嫉妬の悪魔リリスは一撃で吹き飛んでしまった。


「ふふふ。粉々じゃないか……集めて封印する

 こっちの身にもなっておくれよ♪」


「にゃー♪ やりすぎたにゃ?」


「ふむ! マオマオ!

 お前はもうこれで免許皆伝アルヨ!」


「にゃぁあ!」


 見事チャイ拳秘奥義を会得したマオマオは

【仙人】と成ったのでございます……!


「いや、待てよ、この嫉妬の悪魔……」


「どうしたんだいナギ?」


「ふふふ。面白いことを考えたよ、

 リリスの封印先をボタン、

 君の中にしようじゃないか♪」


「あちきの中に?」


「うん。すでに君に洗脳されているので

 下手にただの空間に封印するより

 君の支配下に置いた方が安全だよ」


「なんだい? こんなやつの世話ごめんでありんす」


「ふふふ。魔王の能力を取り込むんだ。

 きっと現世でのボタンの力もあがるはずだよ」


「そうなのかい? まぁそれなら……」


「聖剣エクスカリバー」


 そう言うとナギは粉々のリリスを集め

ボタンのお腹の中に封印してしまいました……


「ふふふ。これで三匹……あと四匹だね」






【仙人】と成ったマオマオ。

【魔王】を体内に取り込んだボタン。


 更なる力を得て見事に魔王討伐完了です!


 さぁ!


 この調子で残りの魔王も


 制圧して行きましょう〜♪










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