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49話 ニーズヘッグ


ドワーフの地下帝国。

この地下帝国が長年人間に懐柔されていないのは

大きな理由がふたつあります。


地下帝国は地上よりも約20度ほど

気温が高く湿度も高い。

さらに高気圧によって

普通の人間ではまずこの空間に

長く滞在はできないのでございます。


そして、もうひとつ。

地下帝国にはニーズヘッグと呼ばれる

地底を支配する龍が存在する。


決して地上に出てくることはないこの龍は

アマゾネスの竜と並ぶこの世の最強生物。


地上に出ない代わりに

地底に来た人間を襲う習性がある。


これに狙われた人間は為す術なく

命の危険にさらされる。

それはもはや天災と呼べるものなのである。






⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆






「……メイちゃん!……アンちゃん!」


分裂したメイアンちゃんは

みんなに集まるように促す。


「……アン。

あんたは眠ってて……

あたいはメイ!

みんな!あたいのそばに来て!」


「うひひ……」


福の神と成ったメイはこの場に

幸運のご利益をもたらす――


ゴゴゴゴゴゴゴ……


「な、なんの音……?」


「この音!ヤバい!やつが来る!」


「ノゾミちゃん!?これは?」


「地底の龍!ニーズヘッグが来る!!」


――ギャオオオオオオ――


身の丈数百メートルはあろうかという

とてつもない巨体をうねらせ

その龍は現れた。


地底にて騒動があると

騒音が気に食わないと

機嫌を悪くして制裁しに現れ

大暴れして帰る天災。


それがニーズヘッグ。


福の神メイちゃんが呼んだその奇跡は

"ラッキー"なことに

ツムギたちを無視して

一直線に

八雷神たちの元へと襲いかかったのです。




「おい!?漆黒の中にいるのに!

なんでこっちに来る!」


「いや!違うあれは……

無差別に暴れてるだけだ……!」


ドガガガガガガ……!!!


「ぎゃぁぁぁぁ!!」


あっというまにニーズヘッグはその場を

めちゃくちゃに破壊して

嵐のように去っていってしまいました……




ゴゴゴ……


ゴゴゴ……





「行きましたわね……?

もう戻ってこないかしら〜?」


「変身解けちゃいました〜☆」


「あそこで何人かぶっ倒れていますね。

今のうちに早く制圧しましょう……」


ニーズヘッグの襲撃を食らってしまった

八雷神たちは見事にボロボロにされてしまいましたが、

フラフラと動き出しています。


「うひゃひゃ……ラッキーでしたね♪」


「メイちゃん……♪」


メイちゃんを抱きしめたツムギ。


「……ムギちゃん♪」


もう離さない――


ツムギの熱い気持ちはメイアンちゃんに

しっかりと届いたようです――




「さっきはよくもやってくれたな!」


八雷神の制圧に向かう!





「くそ!雷凍結!」


「チャイ!拳!ぱーっ!!」


ドゴォォオン!!


「ぐぎゃっ!」


すでに致命傷の若雷神は

チャイ拳ぱーをトドメに喰らい

その場で崩れ落ちた。




「くそ!雷炎波!!」


「アォォォーン!!」


雷獣の怒りの一撃が火雷神を襲う!


バリバリバリ……!!


「ぎゃぁぁああ!!」


火雷神もその場であっさり気を失ってしまった。


「お返しだわんっ!」




「鬼女ぁぁ!お前は俺の雷神剣を止めれねえ……」


「チドリ……やられっぱなしで黙ってる気か?」


「クソが!こんな

ビリビリ野郎に二度もやられるかよ!

いくぞアヤ!形態変化!【黒曜石】!」


黒曜石とは火山ガラスと呼ばれる物質。

チドリは刀身を絶縁体の物質に変化したのです!


「うおお!雷神剣!!」


「黒鉄流剣術!黒曜石千鳥!」


ズババババ!!


雷をはじき返したその妖刀は

析雷神を見事に切り伏せた。


「く、くそぉ……む、無念……」

ドサリ……


倒れる析雷神……!


やりました!


八雷神最強と呼ばれた三人を倒しました!






一方


こちらは漆黒の影に隠れて地上へ逃げる

ジョーカーと黒雷神。


「撤退だ!ドワーフは捕まえたんだ!

俺はこのまま逃げさせてもらうぜ!」


「俺も無理だ!あの三人がやられちゃ

もう打つ手はねえ!」


二人はまんまと地上に逃げ延びた


……はずでしたが





「ドラゴニックショック!!」


ドゴォォン!!


「ぎゃぁぁぁあ!!」


ジョーカーは見事に地上で待ち構えていた

龍神に捕まってしまいました。


「……妾がおめおめと逃がすわけなかろうが」


「ひ、ひぃっ!?ドラゴンキラー!!」


「ほほう、なるほど……

暗闇に身を潜める能力か。

妾を一時でも欺いたことは褒めてやるぞ。

んで?お前がジョーカーだな?ぎゃはは」


「あああ!おい!黒雷神助けろぉぉ!?」




しかし黒雷神の前には

別の女の姿が……


「な、なんで、お前がここに……

くそ、隠密……!アマハラめ……」


ドサッ……


黒雷神はすでにもう一人の女に

仕留められていました。


「……こいつは我がヤマト国のゴミだ。

こちらで引き取ろう。

そっちのは好きにするが良い」


「ぎゃはは。そりゃどーも。

こっちのはギルドマスターが追ってた獲物。

引き渡して恩を売っておくことにするわい」


「ひ、ひいぃ……!」


ジョーカーは恐怖のあまり

その場で泡を吹いて気絶してしまいましたとさ。


「なんじゃい……

悪名高いジョーカーさんも大したことないのう?」





くノ一が何人も現れる。


「アズミ様。地下帝国がこの下に。

八雷神の残り三人もおそらく……」


「わかった。うちで全員回収しろ。

ツムギには接触するな。拙者が行く」


「はっ!」


くノ一はあっというまに地下へ降りていく。


「なんじゃ、娘の知り合いなのか?」


「……。うちのお気楽妹は……

一体こんなところで何をしているのだ……?」


「……ほう?身内か!」






八雷神を無事制圧!


ジョーカーに捕まったドワーフも無事解放♪






みごと♪




ツムギ一行の勝利なのでございます♪




そして



ついに!



……お姉ちゃん登場ですよ〜!










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