表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
28/33

怪盗の休日

きいろ?

「どうして君は盗むの?」

 まっすぐ瞳を捉えられたままの問いかけに、答えることができなかった。


 人は私を怪盗と呼ぶ。

 少し前に、ロンドンの寄宿舎に入学した。同級生の金持ち坊ちゃんからお宝の情報を仕入れている。警戒心のない同級生たちは、私を家に招待し、お宝の狙いをつけやすくしてくれる。手がかりを残したことはない。つけ髭にモノクロ、仰々しい衣装を着て紳士のようにふるまえば、怪盗が学生だとは思われなかった。


 誤算だったのは、同室の相手がコイツだったことだ。

 コイツは勘が鋭く、夜、部屋を抜け出すのも難しい。一度、戻ってきたところを問いつめられたので、複数の彼女に会っていると答えると、それからはなにも言わなくなった。

 今晩も、外出準備をする私を汚らわしそうに眺めているが、口は開かない。さて、と窓に手をかけたところで、彼は言った。


「どうして君は盗むの?」


 それは先週、貴族街ですれ違った怪盗の姿の私にコイツが問うた言葉だった。

 私が怪盗だとばれている? いや、そんなことはないはずだ。


「確かに女性のハートは盗んでいるけど。それを何故って聞かれると答えに困るなぁ」


 貴族的な笑みを返すと、彼は黙って、見覚えのあるネックレスを取り出した。先週の獲物だ。おかしい。貧民街に置いてきたはずなのに。


「持ち主に頼まれて探し出したんだ。思い出の大事なネックレスだそうだよ」


「思い出で生きていけるなんて、いい身分だな。明日もわからない人達が大勢いるのに」


 食べ物もない。薬代もない。街の影で暮らす人達は過去を思い返す余裕もない。

 いきなり貴族に引き取られた俺には、本当に同じ国かと疑うほど別世界なのに。


「そうか。君は……」彼は珍しく微笑んだ。

「とにかく、今日の外出は止めたほうがいい。警部さんが罠を仕掛けて待っているからね。たまには彼女に会わなくてもいいだろう?」

060617


酒井美詠子著の漫画「少年はその時群青の風を見たか?」の設定が好きです。

ルパンにもホームズにも倫敦にも歴史にも詳しくないので、自分では書けない。

舞台を未来か現代かにして、なんとか書けないか、と当時こねくりまわしていたようです。


今なら「異世界で怪盗団を結成しました!」とかでしょうか?

盗むことに理由がないと自分が納得できないので、怪盗モノなかなか難しいです。

キャッツアイにはまだ納得できてたから、「自分のものを取り返す」ならいいのかもしれません。

「異世界に自分の家ごと転移しちゃって、持ち物すっかり奪われたから、最初は一人で取り返していたら、いつの間にか仲間が集まってて、気づいたら怪盗団になってた」みたいな。

真面目に書くと微妙そうなんで、コメディ風にすれば面白くなるかな?

「盗む」にどうしても忌避感があるんで、「盗むと事態が好転する」をセットにして。

オチとしては、国とか星とか異世界とか、ありえないレベルのものを盗んで終わりたいですね。

あ、ちょっと面白そう(笑)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ