第11話:冒険者登録
私の名前を記入した用紙を持ち、ギルドカードを発行するために別室へと移動した受付嬢のスタッフさんが中々戻って来ないため、正直、手持ち無沙汰で暇である
「ローズ殿」
「あら、テッカイさん?用事は終わったの?」
背後から声を掛けられ振り向くと、そこには先程まで一緒に行動していた"金剛の拳"リーダーであるテッカイさんが立っていた
「ああ。素材の売却と依頼の達成報告は完了した。ローズ殿は?」
「丁度、銀貨10枚払ってギルドカードを発行してもらっているわ。でも銀貨10枚が必要とはね、貴方がくれた捕縛金のおかげで支払えたわ」
テッカイさんと会話していると、別室へギルドカードを発行しに行っていた受付嬢のスタッフさんがようやくこちらへと戻ってきた
「あ、テッカイさん!」
「なんだ、グロリアがローズ殿の担当をしていたのか?ローズ殿、グロリアは優秀なギルドスタッフだ。色々、教えてもらうと良い」
「もう、調子が良いんだから。でも、ローズ様も運が良いです。冒険者の中にはテッカイさんのような良い冒険者もいますが、悪い冒険者もいます。最初に出会ったのがテッカイさんたち"金剛の拳"で本当によかった」
「いや、ローズ殿なら悪い冒険者ごと倒している可能性が高いな。なんせ、山賊三人を一人で倒せる技量がある。俺らなんて三人で三人の山賊を相手にするので精一杯だったのに」
「本当ですか!?テッカイさんは冒険者の中でも実力派、そんなテッカイさんが苦戦した山賊を一人で複数人相手するなんて、ローズ様はもしかすると凄い冒険者になるのかもしれませんね」
「そうだな。ローズ殿ならA級冒険者もしくはS級冒険者に将来なっているかもしれないな。おっと、脱線したな。グロリア、ローズ殿のギルドカードは発行出来たのか?」
「話に夢中になってしまいました。ローズ様、こちらがローズ様のギルドカードでございます」
グロリアと呼ばれたギルドスタッフから小さなカードを受け取る。
それを確認すると、銅鉱石で作られたカードに私の名前と"Fランク"の文字が刻まれていた
「これがギルドカード。これで私も冒険者になったのね・・・」
「ローズ殿が冒険者になった記念すべき瞬間に立ち会えたし、そろそろ行こうかな。ローズ殿、貴殿の人生は長く、果てしなく広い。焦らずに肩の力を抜いていこう。それではまた会おう」
「えぇ、また会いましょう。フェールさんとアイゼンさんによろしくね」
私に別れを告げたテッカイさんは一階へと去って行く
「それではローズ様、只今よりギルドカードについての説明を致しますがよろしいでしょうか?」
《所持金》
銀貨40枚




