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金星が眠る場所

恋次郎は目覚まし時計が鳴る前に目を覚ました。


彼は目を開けた。


午前5時27分


彼は数秒間、新しい部屋の天井を見つめながらじっと横たわっていた。


「変わらないものもあるな…」


40年以上もの間、彼は早起きする習慣を身につけてきた。


どうやら、死んでもその習慣は変わらなかったようだ。


彼は目覚まし時計が鳴る前に止め、起き上がった。


膝が悲鳴を上げないまま起き上がるのは、まだ不思議な感じがした。


彼は伸びをした。



何も反応がない。


彼は肩を動かした。


何も反応がない。


彼は膝を曲げた。


何も反応がない。


「17年…」


彼は微笑んだ。


「確かにメリットもあるな。」


しかし、昨晩机の上に置いてあった地図を見ると、彼の笑顔は消えた。


地図の横に、ある単語が書かれていた。


金星


彼はその存在を知っていた。


そして、彼女がどこにいるかも知っていると思っていた。


問題はそこへたどり着くことだった。


そして、生き延びることだった。


エーテリア王立学院が動き始めた。


レンジロウは前日よりも注意深く周囲を観察しながら、本館へと歩みを進めた。


彼はこの場所を知っていた。


ビデオゲームの中で何百時間も探索してきたのだ。


しかし、画面越しではその真の規模を伝えることはできなかった。


学院はまるで小さな都市のようだった。


巨大な白い塔が空高くそびえ立ち、吊り橋で繋がっていた。魔法の水晶が建物の周囲を漂い、施設に電力を供給していた。


地上では、乗り物が行き交っていた。


車輪で走るものもあれば、


小さな魔法のエンジンで地面から軽やかに浮遊するものもあった。


様々な制服を着た生徒たちが大通りを横切っていた。


魔導士。


エンジニア。


パイロット。


技術者たち。


訓練中の士官たち。


遠くで格納庫がそびえ立っていた。


巨大な扉が開いていた。


内部には、数機のエーテルフレームの脚部が見えた。


そのうちの1機が動き出した。


地面が震えた。


レンジロウは立ち止まった。


彼は何年も「ヴィーナス・プロトコル」をプレイしてきた。


数十機のメカが互いに破壊し合う戦闘を何度も見てきた。


しかし、現実世界で一体が歩く姿を見るのは、全く別次元の体験だった。


一歩ごとに地面がわずかに揺れた。


原子炉の音と内部機構の音が混じり合った。


そして、金属のボディの周りを魔力の線が巡っていた。


技術と魔法。


この世界を支配する二つの力。


両方を兼ね備えた者は頂点に立てる。


どちらも持たない者は……


レンジロウはIDカードを取り出した。


魔法親和性:E。


彼は再びカードをしまった。


「ああ、わかった。」


彼は第二のカテゴリーに属していた。


エーテリアにおいて、魔法は単に火球を投げることではなかった。


それはエネルギー源だった。


魔術師はそれを直接使うこともできたが、機械を動かす動力源としても利用できた。


魔力結晶はエネルギーを蓄え、


エンジンはそれを変換し、


武器はそれを伝達した。


そしてエーテルフレームは、人間、魔法、機械の最も高度な融合を象徴していた。


パイロットは機体とシンクロする。


親和性が高いほど、フレームの反応も大きくなる。


速度。


シールド。


推進器。


武装。


特殊システム。


だからこそ、優秀なパイロットはまるで有名人のような存在だった。


そしてだからこそ、王立アカデミーは大きな可能性を秘めた若者を求めていたのだ。


如月蓮次郎は、その一人ではなかった。


彼の体は、基本的なシステムを動かすのに必要な魔力すらほとんど生み出せなかった。


しかし、黒田正人はずっと以前から、統計では測れないあることを学んでいた。


自分が持つ力は重要だ。


そして、その力をどう使うかを知ることは、さらに重要だ。


そして彼は、正人の魂がまだその体の中にどれだけ残っているのかを知る必要があった。


その機会はまさにその朝訪れた。


「今日は個人用武器の評価を行います。」


恋次郎は顔を上げた。


教官はいくつかのテーブルの間を通り過ぎた。


そこには拳銃、ライフル、魔法武器、そして様々な戦闘用具が並んでいた。


「フレームを失ったパイロットも、依然として戦闘員だ」と教官は続けた。「敵地で脱出に成功した場合、身を守る方法を知っていなければならない。」


恋次郎は即座に同意した。


しかし、一部の生徒は明らかに乗り気ではなかった。


「魔法が使えるのに、なぜこんなことをする必要があるんですか?」と一人が呟いた。


教官は耳を傾けた。


「魔力がゼロになった時、まだ使える武器があることに感謝するだろうからね。」


恋次郎はかすかに微笑んだ。


この男、気に入った。


生徒たちはグループを作り始めた。


順番が来ると、恋次郎は訓練用の拳銃を受け取った。


彼はそれを手に取った。


それは彼の以前の世界の通常の武器よりも重かった。


彼はそれを調べた。


安全装置。


マガジン。


チャンバー。


補助魔力供給システム。


デザインは違っていた。


コンセプトは同じだった。


「如月」と教官は言った。「使い方を説明しようか?」


「できます。」


「そう思うか?」


恋次郎は武器を点検した。


カチッ。


教官は言葉を止めた。


恋次郎は構えを取った。


そして最初の問題が現れた。


彼の体。


マサトはそれを正確に知っていた。

構え方。


呼吸法。


反動の制御方法。


武器の動かし方。


しかし、その腕はこれまで何千回もこれらの動作を繰り返したことはなかった。


恋次郎は足を少し調整した。


武器を構えた。


呼吸を整えた。


発砲した。


バン!


最初の弾は中心付近に命中した。


完璧ではない。


恋次郎は眉をひそめた。


「もう一度。」


バン!


もっといい。


バン!


もう一発。


バン!


中心。


何人かの生徒が見始めた。


恋次郎は続けた。


弾倉を空にすると、武器を下ろした。


教官は標的を見た。


そして彼を見た。


「如月。」


「はい?」


「いつから射撃ができるようになったんだ?」


恋次郎は武器を見つめた。


「練習しました。」


「あなたの記録にはそうは書いてありません。」


くそ、官僚主義め。


「独学で練習しています。」


教官は数秒間彼を観察した。


「構えは良いが、自分の体と戦っている。」


恋次郎は驚いた。


「そんなに分かりやすいですか?」


「君の動きは分かっている。筋肉が分かっていない。」


教官は的を指さした。


「筋力と安定性を鍛えなさい。体の動きと技術を一致させることができれば、かなり上手くなれるだろう。」


恋次郎は微笑んだ。


「そうするつもりです。」


ライフルでも同じようなことが起こった。


そして、徒手格闘の時が来た。


そこで、その違いはさらに明白になった。


恋次郎は動きを知っていた。


間合いを。


バランスを。


弱点を。


彼は相手がパンチを繰り出す前に肩の動きを読み取る術を知っていた。


しかし、彼の新しい体は動きが鈍かった。


彼は鍛えられていなかった。


彼のスタミナは平凡だった。


訓練中、彼は最初の生徒の攻撃をかわすことに成功した。


彼は一撃をブロックした。


彼は生徒のバランスを崩した。


彼は生徒を地面に倒した。


しかし、別の生徒に同じことをしようとした時…


彼の足は限界を迎えた。


彼は胸に一撃を受けた。


「うっ!」


彼は地面に座り込んだ。


何人かの生徒が笑った。


恋次郎も笑った。


「ああ…」


彼は立ち上がった。


「これは絶対に練習が必要だ。」


彼を殴った生徒は困惑した表情を浮かべた。


「独り言を言ってるのか?」


「ちょっとね。」


恋次郎は再び戦闘態勢に入った。


彼は強力な魔法の使い手ではなかった。


天才でもなかった。


しかし、彼には何かがあった。


数十年にわたる知識。


武器の扱いの経験。


戦闘経験。


戦術。


サバイバル能力。


そして何よりも、人を訓練してきた経験。


今、彼はただ自分自身を鍛えるしかなかった。


「もう一度。」


彼の仲間は微笑んだ。


「お望み通りに。」


「奇妙だ。」


声が横から聞こえた。


冷たい。


女性の声。


レンジロウは振り返った。


そして、すぐに彼女だと分かった。


セラフィーヌ・ヴァレンハイム。


見間違えるはずもなかった。


エーテリアの生徒たちの中でも、セラフィーヌはひときわ目立っていた。


彼女は背が高く、すらりとしていて、それでいて運動神経抜群の若い女性で、完璧な姿勢は彼女にとって自然なものだった。透き通るような白い肌は、彼女の鋭く燃えるような深紅の瞳をさらに際立たせていた。


彼女の長く銀色の髪は腰近くまで伸びていた。滑らかで艶やかで、顔の輪郭を縁取るように短い毛束が二筋垂れていた。


彼女の顔立ちは美しかったが、リオラの柔らかな印象とは異なっていた。


セラフィーヌは、より厳粛な美しさを湛えていた。


繊細な鼻筋。


小さな唇。


鋭い眼差し。


彼女は常に他人を観察し、欠点を探しているようだった。


制服も違っていた。


黒と金の刺繍が施された完璧に仕立てられた白いジャケット、濃い色のスカート、黒いストッキング、そしてハイブーツ。肩にはヴァレンハイム家の紋章が刺繍されていた。


服にはしわ一つなかった。


まさに私の記憶通りの彼女だった。


誇り高く。


規律正しく。


冷淡で。


気難しい。


そして、朝食前に人の自尊心を打ち砕くような舌鋒の持ち主だった。


ゲームの中で、彼女は同世代で最も強力なパイロットの一人だった。


同時に、最も難易度の高いルートの一つでもあった。


マサトは最高のエンディングに到達するまでに37回も挑戦した。


セラフィーヌはレンジロウの標的を見つめた。


「あの弾はあなたのものね。」


それは疑問ではなかった。


「ああ。」


彼女の深紅の瞳が彼を見つめた。


「如月レンジロウ。」


彼は片方の眉を上げた。


「俺のことを知っているのか?」


「ランキングは知っている。」


それは必要以上に痛烈だった。


「では、かなり順位を落としたのね。」


「かなり。」


やっぱり。


レンジロウは思わず笑みを浮かべた。


あのセラフィーヌだ。


彼女は腕を組んだ。


「魔力親和性E。シンクロ適合性低。結果は平凡。」


「私の葬式を全部読む必要はないわ。」


セラフィーヌはその言葉を無視した。


彼女は再び標的を見た。


「それなら無意味ね。」


「無意味だって?」


「狙いがね。」


レンジロウは軽く肩をすくめた。


「弾丸に俺の魔力量なんて知る必要はない。」


セラフィーヌは眉をひそめた。


「通常兵器は補助的な道具よ。」


「必要な時まではね。」


「エーテルフレームが現代の戦いを決める。」


「パイロットは生きて帰らなければならない。」


セラフィーヌは黙っていた。


レンジロウも黙っていた。


そして彼は何かを思い出した。


ゲームには、似たような会話にぴったりの返答があった。


ある特定のフレーズ。


もしそれを選んだ場合:


セラフィーヌ +3


彼はそれを思い出した。


彼はそれを口にできた。


しかし、彼は口にしなかった。


彼は自分らしく話したかった。


セラフィーヌは再び彼を見た。


「想像していたのと違うわね。」


「そう思うんだ…君は僕のことを知らなかったはずだ。


「知らないよ。」


「だったら、期待しすぎちゃいけないわね。」


セラフィーヌの目が細められた。


もしかしたら、それは期待しすぎだったのかもしれない。


彼女は近づいてきた。


レンジロウは認めざるを得なかった。


セラフィーヌは実際に見ると、想像以上に威圧的だった。


彼女は彼の目の前で立ち止まった。


「武器の腕前だけでは、君の魔力の欠如を補うことはできないわ。」


レンジロウは彼女の視線を受け止めた。


「それなら、他のことで補うしかないな。」


初めて、セラフィーヌの表情に変化が見られた。


笑みではない。


断じて違う。


しかし、ある種の好奇心が浮かんでいた。


「さあ、見てみましょう。」


彼女は彼の横を通り過ぎた。


「如月。」


「はい?」


「4発目の後、左腕が少し垂れ下がっているわ。」


レンジロウは瞬きをした。


「直せ。」


そして彼は歩き続けた。


レンジロウは彼女が去っていくのを見送った。


それから彼は自分の腕を見た。


「彼女は気づいた。」


彼は微笑んだ。


「お前は本当に怪物だな。」


セラフィーヌは遠くで立ち止まった。


レンジロウは口を閉じた。


彼女は顔を向けた。


「何か言った?」


「何も。」


セラフィーヌは数秒間彼を見つめてから、歩き続けた。


レンジロウはため息をついた。


「独り言はやめなきゃ。」


授業後、彼は図書館へ行った。


彼は金星については調べなかった。


それはあまりにも分かりやすすぎる。


彼は地理を調べた。


歴史を調べた。


汚染地域を調べた。


神秘的な大災害を調べた。


そしてついに、彼が待ち望んでいた名前を見つけた。


エーテルの傷。


レンジロウは微動だにしなかった。そこは、まさにそれだった。


学園から数時間離れた広大な地域。


数十年前、古代の魔法炉を巡る大災害が発生した。


放出されたエネルギーは、生態系を完全に変貌させた。


枯れ木が生い茂る森。


汚染された沼地。


廃墟。


エーテルに晒されて奇形化した生物たち。


未だに機能しているものの、その目的は不明な古代の機械。


立ち入りは制限されていた。


生徒は近づくことさえ厳禁だった。


プロのチームでさえ許可が必要だった。


レンジロウは本を閉じた。


「もちろん。」


数ある場所の中から…


よりによってここだった。


彼はエーテルスカーを隅々まで知り尽くしていた。


彼はそこに行ったことがあった。


何度も。


プレイヤーとして。


そこは上級者向けのエリアだった。


マサトが初めて足を踏み入れた時、彼のチームは既に相当なレベルに達していた。


リオラは強化されたフレームを所有していた。


セラフィーヌは高性能な武器を携えていた。


主人公は複数のアビリティを解放していた。


しかし…


マサトは幾度も死にかけた。


毒殺。


待ち伏せ。


異形の生物。


最悪のタイミングで起動した古代の機械。


彼はあの場所を憎んでいた。


しかし、彼はあることを思い出した。


ある探索の最中、彼はある建造物を発見した。


地下深く。


遺跡の中に隠されていた。


地図には載っていない施設。


マサトはエーテルフレームを強化するための希少な素材を探しに、その中に入った。


中にカメラがあった。


そして中央には…


機械があった。


レンジロウは目を閉じた。


今、彼はそれをはっきりと見ることができた。


それは巨大だった。


奇妙だった。


あの世界の基準からしても、あまりにも高度すぎた。


その時、彼はそれが何なのか分からなかった。


近づくと、メッセージが表示された。


不明なシステム


次:


認証が必要です


そして最後に…


謎かけ。


蓮次郎は眉をひそめた。


「どんな感じだったんだ…?」


彼は思い出そうとした。


言葉。


奇妙なフレーズ。


無関係に見える質問。


彼は解こうとした。


一度。


二度。


もしかしたら三度。


彼は様々な答えを試した。


何も分からなかった。


彼は情報を探した。


何も分からなかった。


彼は同じマシンについて尋ねているプレイヤーさえ見つけた。


誰も納得のいく答えを持っていないようだった。


削除されたコンテンツだと考える者もいた。


まだ発見されていない秘密だと考える者もいた。


マサトはついに、やることが多すぎるプレイヤーなら誰でもするであろうことをした。



「また後で来る…」


レンジロウは目を開けた。


彼は二度と戻ってこなかった。


彼にはクリアすべきルートがあった。


入手すべき武器があった。


強化すべきメカがあった。


別エンディングがあった。


サイドミッションがあった。


まだ解放していないキャラクターがいた。


あの奇妙な謎は忘れ去られていた。


今までは。


レンジロウは、あの世界に降り立つ前に最後に聞いた言葉を思い出した。


「金星システム ― 起動」


彼は背筋に寒気を感じた。


「そんなはずはない」


あの機械。


あの謎。


99.8%。


金星。


すべてが同じ場所を指し示していた。


エーテルスカー。


夕暮れが迫る中、レンジロウは自室に戻った。


彼は机の上に地図を広げた。


学園はここにあった。


傷跡…


ここだ。


数時間かかる。


検問所もあった。


立ち入り禁止区域だった。


移動手段が必要だ。


装備が必要だ。


汚染対策が必要だ。


食料が必要だ。


水が必要だ。


そして武器が必要だ。


特に武器が必要だ。


恋次郎は自分の手を見つめた。


射撃はできる。


戦闘もできる。


生き延びる術は心得ている。


だが、彼は愚か者ではない。


今の状態では、傷跡の生物と直接対峙するのは自殺行為だ。


ゲームでは、彼は高性能な装備でそこへ突入した。


今は装備が何もない。


メカもない。


強力な魔法もない。


自分の武器すら持っていない。


恋次郎は両手をテーブルに置いた。


「このエリアを制圧する必要はない。」


彼は地図を見た。

―とにかく乗り越えろ。


それが違いだった。


彼は全てと戦う必要はなかった。


経験を積む必要もなかった。


材料を探す必要もなかった。


ボスを倒す必要もなかった。


ただ、あの施設にたどり着く必要があった。


機械を見つける。


そして、あの忌々しい謎を解く。


もしあの機械が本当にヴィーナスなら…


全てが変わるかもしれない。


レンジロウは鉛筆を手に取った。


彼はこう書いた。


作戦名:ヴィーナス


その下に、彼は4つの項目を描き加えた。


輸送


防護


補給


武器


彼は最後の項目を見た。


アカデミーには武器があった。


問題は、訓練以外で人目を引かずに武器を手に入れることだった。


彼はかすかに微笑んだ。


―それは面白そうだ。


そして彼は窓の外を見た。


遠くに、ライトアップされた格納庫が見えた。


エーテルフレームの一つが、ゆっくりとプラットフォームへと移動していた。


学園のどこかに、リオラがいた。


セラフィーヌが。


最初の主人公が。


彼が出会ったすべての女性たち。


これから戦うことになるすべての戦争。


そして、あの壁の向こうに……


魔法とテクノロジーに侵食された土地に……


ヴィーナスが横たわっていた。


レンジロウは目を閉じた。


彼は再びあの機械を思い出した。


そして、あの理解不能な謎を。


最初の人生で、彼はそれを解く機会があった。


彼はそれを先延ばしにした。


その「いつか」は決して訪れなかった。


彼の顔に小さな笑みが浮かんだ。


「どうやら『いつか』がついに来たようだ。」


彼は地図をしまった。


明日、彼は必要なものをすべて集め始めるだろう。


そして彼は、疑われることなく学園を抜け出す方法を見つけるだろう。


それからエーテルスカーへと足を踏み入れる。


下級のキャラクターとして。


特筆すべき魔法の力もなく。


導火線もなく。


仲間もいない。


かつての精鋭部隊ですら踏破に苦戦した地域へ、自ら進んで向かうのだ。


恋次郎は静かに笑った。


「もっといい考えもあったな」


彼はランプを消した。


しかし、彼の決意は固まっていた。


彼はその場所を見つけた。


彼はヴィーナスがどこにあるのかを知っている。


あとは、どうやってそこへ行き、そして生きて帰るかを考えるだけだ。

ヴィーナス・プロトコル第3章を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!


レンジロウはついにヴィーナスの位置を知りましたが、そこへたどり着くには想像以上に危険な道のりが待ち受けています。エーテル・スカーは今のレンジロウの能力では到底到達できない場所なので、まずは万全の準備を整えなければなりません。


もしこの物語を楽しんでいただけているなら、ぜひ評価、コメント、お気に入り登録をお願いします。レンジロウ、リオラ、セラフィーヌ、そしてこの世界について、皆さんのご意見を伺うことが、物語を続ける上で大きな励みになります。

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