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5.転生

視界がひらけると目の前に広がるのは草原とそれを取り囲む木々、1本1本がとても太く高い木多分100m近くあるのではないだろうか。


後ろを振り返るとログハウスのようなきれいな木造建築が目に入る。


なぜか分からないがこの家が自分が住む家だと理解できる、多分これが女神様の言っていた理解できるようにしとくということなのだろう、不思議な感覚だ。


扉を開けると玄関があった。スリッパも用意されている。どうやら土足は禁止らしい。靴を脱ぎスリッパに履き替え家の中を確認していく。


リビングにはソファがありキッキンも随分と大きく設備も整っていた。


階段を登り2階を確認する。いくつか部屋があったが、どの部屋も特に何も無く規格もほとんど同じものだった。1階に戻り洗面所やトイレ、風呂などを確認する。この体は食事睡眠排泄は必要ない。食事と睡眠は楽しむことはできるが、食事をしても全て魔力に分解されるため排泄は行わないのだが、トイレがあることと、2階の部屋をみるに私以外の誰かが住む可能性も考慮されている。さてそれは誰か、あの女神のことだ絶対結婚相手とかだ、もしかすると子供が生まれることも考えているかもしれない。ニタニタしてるのが目に見える。うぜぇ。


白い空間にいた時や前世はもっと感情が薄かったはずなのだが、この体になってから少し感情豊かになっているようだ。それがいい事なのか悪いことなのかは分からないが、多分いいことなのだろう。


「はぁ。」


初めて声を出して少し変な感じがした。多分自分の声と認識出来ていないのだろう。随分と綺麗な声をしていた、体に関しても動かす分には違和感は無いがふわふわとした感覚がある。少し調整が必要だろう。


洗面所の鏡の前に立ち自分のことをよく見てみる。


絹のような白い髪、白い肌、切れ長寄りだが大きな目、少し薄く透き通るような綺麗な翠の瞳、顔は小さくパーツのバランスも完璧と言っていいほどに整っている。


「あー、私の名前は、」


そこまで言って名前がないことを思い出す。なんて名乗ろうか、鏡に映る自分の姿を見て考える。白い髪、白い肌、服装も白を基調とした騎士服のようなもの。


「ブラン、うん、いいね。私の名前はブラン。女神アルセリアによって転生した世界樹の守り人。」


何度か繰り返すうちにふわふわとした感覚が無くなっていく。


「よし。」


靴を履き替え外に出て、家の裏手に向かう。家のある場所も森の中に円形状の草原が広がっているが家の裏手にはそれより遥かに大きな円形状の草原が広がってている。目算で直径は600m程だろう。世界樹を育てるにしても随分広いような気がするが、私が育てるのは特別な世界樹なのだからこの程度必要なのかもしれない。


草原の真ん中へ向かうとここに植えてねとも言いたげな穴を見つける、そしてここに植えるのだと理解する。私はアイテムボックスから世界樹の苗を取り出し穴に植えた。世界樹はまず数日で根を伸ばしその後成長をはじめる。何もしなくても魔力が豊富なこの場所ならすくすくと成長するはずだが、せっかくなら愛着を持ちたい、そのために私は私のできる事をしよう。そう思い立ちアイテムボックスの中に手を伸ばした。




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