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ファンタジー·オンライン編

「!!?」

 風とは違う、平野の草葉を掻き分ける音が耳に入る。音は徐々に此方へ近付いて来て、草葉から飛び出してその姿を現した。

 その正体とは····。

(兎!?)

 額に二本の角を生やした兎のような見た目のエネミーが一体、姿を現した。アルトは直ぐ様、腰の剣を抜くと戦闘体勢を執る。

 だが、その切り替わる一瞬の隙を突いて兎が二本の角を突き立てて突進して来た。

(―――速い!)

 アルトは咄嗟に〝風の剣〞を上へと振る。すると、刀身が兎の角の先に当たった。

 この感触を認識したアルトは力任せに、かち上げる。甲高い金属音を立てながら兎が宙を舞う。

 無防備となったその体にアルトは刃を突き刺した。

 切っ先が何かを捉える感触を覚えつつ、アルトは内心驚愕する。

(これが···フェアリーがくれた剣の力)

 〝風の剣〞にはAGIに10ポイントの補正を加える。その補正分の感覚がアルトに還元された事により、自身が思っているよりも速く反応できた。それが無ければ相手の最初の一撃で、どうなっていたかは分からない。

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