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ファンタジー·オンライン編

 ログアウトに付随する機能以外は手を出さないと言っていたので十中八九封じられてはいると思うのだが····確認して悪い事はないと思いアルトは、ある看板の下の建物へと足を踏み入れる。

「いらっしゃいませ。御宿泊でしょうか?」

 カウンターの前まで歩を進めると、可愛い受付嬢が話し掛けて来る。

 アルトは早速彼女に尋ねて見る。

「―――記録を付けたいんですけど····」

 大抵のゲームでは、これで通じるはずなのだが―――。

「申し訳ございません。ご要望の意味が解らないのですが····?」

(やっぱりダメか···)

 想定はしていたが、やはりダメだった。アルトは気持ちを切り替えて、会話を続ける。

「済みません。―――宿泊をしたいのですが、部屋は空いていますか?」

「一名様の御宿泊ですね? 此方の鍵をどうぞ。お部屋は二階となっております」

 部屋の鍵を受け取り、アルトは二階へと進む。

 部屋に着いたアルトは、早速ベッドに腰掛けて見る。

(····何も起きない)

 そのまま横になって見たりもしたが、やはり何も起こらなかった。

(やっぱりダメか····)

 ベッドから起き上がるアルト。彼が模索していたのは、復活地点の更新。

 黒衣の少年はログアウトを封じ、攻略達成組は現実世界に帰すと言っていたが、このゲームが〝デスゲーム〞とは一言も言っては居なかった。

 ならば、何かしらの制約は付くかも知れないが疑似セーブの類いが存在しているかも。

 そう思い色々確認をして見たのだが····その行動は結果から見れば徒労に終わった。

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