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不死鳥

コーン茶(こんにちはの意)

たたたたた、卵がしゃべった!!ボクらで言えばまだ胎児のような存在がテレパシーなんて高度な技術何で使えんの!?


『心配しないでください我が主よ。私はこの姿のままもう100年の時を過ごしている。』


「ひゃ、100年!?」


「なになに!?何が100年なの?」


しばらくダイラはほっとこう。


『私は不死鳥フェニックスです。私は早く生まれたかったのですが良き主が見つからず、何度も食べられそうになりながら何とか生きておりました。』


あ、食べられそうになったんだ。


『そうしたらとんでもなく力の強いあなた様が拾ってくれたのです。おねがいします。どうか私を眷属にしてください!!』


「うーんいいよ。どうすればいいんだい?」


『ありがとうございます!!えっと今から私白身と黄身の生卵になりますので温めて孵してください。』


「え?は?どういうこと?」


『はい私は卵に宿る精霊のような存在です。私の役目は卵を守り通して良き主を探しこの卵を託すことなのです。なのでそれが終わった今私の存在は消えます。後は不死鳥様をおねがいします!!』


「いや、ちょっと待ってよ!!どうやって孵すのさ!?」


『いつも肌身離さず持っていてください。10日ほどで孵ります。男の子です。ではさようなら。』


「え、ちょっと待ってよおおおおおおおおおお」


精霊は消えた。


「ねえ!?ほんとになんなの!?」


後ろでダイラがなんか言っている。

だがその時、ユキは何かに目覚めた。体中がこの卵に反応している。この卵が愛しくてしょうがない。


「ダイラ、ボクこの卵あっためる!!」


「はい?」


「だからこの卵は不死鳥の卵なの!!あっためていい子いい子して孵したら飼う!!」


「は?」


もーいい!!ダイラはほっておくもん!!ボクは誰が何と言おうとこの子を育てるんだい!!


それからの毎日はただひたすらあっためてあっため通す日々だった。そして10日間ニート生活を送り、ついにその時はやってきた。


ダイラとボクが見守る中、卵にひびが入る。そして・・・


ピキッ・・・パカッ


「チ~」


「う、生まれた・・・生まれたよおおおお」


「お、おう!!やったな」


不死鳥のヒナはちょうど生まれたてのヒヨコのようだった。プルプル震えているのをそっと手で包み込む。お湯に浸したタオルで体全体をふき、なぜた。


「チ~」


「か、可愛いっなにこの可愛い生物!!」


「ユキ、完全に何かに目覚めてるな。」


頬ずりしているボクにダイラが若干引き気味で言う。

まだ目もあいていない、そのヒナが愛しくてしょうがない。


「そういえば名前何にするんだ?」


「名前は5日前にもう考えてあるんだ~」


「え?なになに?」


「ウィングです!!」


「おおっ!!かっけ~!!」


「うぃんぐ~」


「「え?」」


「うぃんぐうぃんぐ~」


「しゃべった!!」


「かかかかかか、可愛い~!!」


そしてオオカミと竜と不死鳥の3匹は今後世界に名を轟かすことになるのだが、そんなこと今は誰も知らない。




さよおならー←?

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