王の独白と決断
王の独白です、王は何を思うか、現在の王権は?イワオ無双を止められるか?
夜の執務室、もう今日やるべき仕事は終えた、だが考え事があるから一人にしてくれと使用人に伝え、晩御飯はサンドイッチとスープにしてもらった。
サンドイッチを食べ終わった王様は今日あった会談を思い出す。
アヤノ3位何を考えている?正直コウタの首を差し出すか豊かな直轄領の一部の譲渡、もしくはその両方くらいは要求してくると思ったぞ。
我が国100年の祈願だったとは言え、今となっては使い道は蛮族への見張り台程度にしか使えない城塞都市周辺を希望してくるとは、あの辺りは不毛の大地だ、何を考えている?いや、私から元直轄地をもらったという事でアヤノ家のメンツを保ちつつ私に恩を売った?そんな甘い男ではないはずだ。明日にでもロッシの奴と相談するか。
ここで王は深いため息をつく。
相談相手が3位貴族のロッシしかいないか、私の周りにいる高位貴族、大昔に功績を上げただけの無能ども。せめてロッシの半分でも頭の切れる者がいればいいのにな。
このままではアヤノ家とロッシ家が実質的な支配者になってしまう、その前に何とかしないと。長男は度し難いアホだが、幸い次男はまだ教育次第で何とかなる、多分、あいつも王権がもう弱弱しい事を知っている。
本日の会談時にアヤノ3位が提示した和解案、実際には仲違いなどしていないので違うのだが便宜上そう呼ぼう、かなり破格の和解案だとあの場にいた長男以外全員気が付いた。
なのにあのアホは!愚かにもアヤノ3位を侮辱するような言い方で反対した。「居直り強盗を追い立てた程度で元王家直轄領を欲するとは無礼にもほどがある、身の程をわきm」......わきまえろ!と言う前に次男が全力で足を踏まなければどうなっていたか。
一喝して下がらせたが、近いうちに適当な規模の都市のお飾りトップにでもすると発表しよう。次の王は次男だに決定だ。一応、監視もつけないとなアホは何をするかわからん。反乱を企てるかもしれないしな。その時はアヤノ3位に頼んでしっかりと己の愚かさと恐怖を叩きこまれて後悔しながら死ぬ事になるだろう。
しかしルイ嬢はこちらに欲しかった、次男の嫁にと思っていたがまさかロッシ家の次男を婿に要求するとは、ルイ嬢さえ承諾すればロッシ家とアヤノ家は親戚になる。
承諾も何もアヤノ3位がやると言えばやる男だ、きっと婚約も結婚も成立するだろう、王家の役立たずの監視役と違って両家の監視役は優秀だ、学院で何があろうともその日に解決だろうな、コウタの馬鹿の時と違ってな。
コウタの蛮行を報告しなかった者は降格させられ城の庭を掃除する任務に就いている、それなりの名家だが数代先はもう消滅だろう。
私はもう運に頼るしかない、次男が優秀な王になり、コウタが作っている誰でもいい、その子がルイ嬢並みの知力を持った子達が生まれ次世代の王を支える。
私の仕事は時間稼ぎだ、アヤノ、ロッシ両家をけん制しつつ、役立たずの高位貴族どもを監視して一人でも多く引きずりおろす。
アヤノ家は比較的容易に御せるだろう、政治にあまり興味が無い。メンツを立てた上に私が引退して王ではなくなったら頭の一つでも下げよう、国の為、次世代の王の為に尽力してくれと。ロッシ家もアヤノ家に負い目があるだろう、アヤノ家の意向にある程度従うはずだ。
アヤノ・ロッシ家の両家が親戚となり蛮族に奪われた最後の城塞都市、それを落とせばアヤノ家を2位貴族にするとしよう。
10年後くらいだな、そうしたらコウタは始末しよう、能力が高い者が多ければいいが多すぎても制御が困難だ。
まさか10年もたたずにコウタが暗殺されるとは王は思ってもいなかった、王直属の暗殺部隊、それすらもロッシ家が人事権を掌握していたのである。
はい、王の独白でした、別にこの王様は愚王ではありません、どちらかと言えば賢王です、次世代の王も賢王です。長男と取り巻きがどうしようもないアホなだけです。ロッシ家の影響力を押さえたいのに「ロッシ君さー私の取り巻きまじ使えないんだけど何とかならない?」と相談したくてもできないジレンマを抱えています。
王のアヤノ家とロッシ家の呼び方。アヤノ3位、ロッシ、アヤノ家は蛮族との戦争で普段お城にいません。なので他人行儀に3位を無意識でつけています、ロッシは影響力を懸念しているが普段から頼って交流が多いです、ロッシ家当主の人柄もありますが無意識に呼び捨てをしてしまっています。
王家の役立たずの監視役と違って両家の監視役は優秀だ....ロッシ、アヤノ両家は子供と王家の監視を信頼して、見張りは学院内に配置していませんでた、学院は王家の土地、気を使っての事です。
私が引退して王ではなくなったら頭の一つでも下げよう.....王は簡単に頭を下げれないが引退すればある程度大丈夫。
使い道は蛮族への見張り台程度にしか使えない城塞都市周辺......匠ルイの手によって劇的ビフォーアフターします。さながら風と水の匠と名付けましょうか?この話もいつかします。
王の独白と重めの話が続きましたがここからは主人公周りで少し動きのある展開になります。見逃したくない方はブックマークで更新通知をどうぞ。評価や感想をいただけると作者が王とは違い笑顔になります




