オリバー達の新たな挑戦 ダンジョン潜入編 3
はいはい、さすロック、さすロック。止まらねーよ。
X(旧ツイッター)でも告知をなるべくします。
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「盾持ち!盾を構えろ!前を見ろ!俺たちの立ち位置は防衛ラインじゃない!最前線だ!一歩前に出れば俺たちの勝利が近くなる時だ!生きて帰って仲間に誇れ!」
普段、病的までに慎重で戦闘中はめったに声を上げないオリバーが雄たけびを上げる、大盾を装備しているのはオリバーとゴールドランクの名も知らない戦士、同じくゴールドランクでバックラーと呼ばれる小型の丸く中央に突起物がある盾を持つ小柄な、恐らく斥候の女性、この3人で前線を支える。3人がギリギリ並べる通路に陣取り自然とオリバーが真ん中に立ち一歩前に立って魔獣の猛攻を押さえている。
(この男シルバーランク?それにしてはすごい迫力と怖ろしいほどの膂力、何者だ?)
ゴールドの大盾持ちの戦士はオリバーの凄まじい膂力と鬼気迫る覚悟に驚きを隠せない
(この狭い通路でシルバーの彼が一歩前に出る事で魔獣の攻める方向を自分に来るようにコントロールしているの?これなら私も少しは耐えられる、多分高度な訓練を受けた騎士?何者?)
「風よ、風よ、集まれ、収縮せよ、強く収縮せよ、弾けよ、水よ土よ混ざれ混ざれ混ざって凍れ」
「目の前の戦士よ強くあれ、強くあれ、我を襲わんとする者の体に重りよ、光を奪え、力よ散れ、力よ散れ」
リリィは何度も味方に力が増す呪文を重ねがけ、敵には弱体化魔法をかけながら、圧縮した空気を爆発させて爆音をならし、足元の岩を土に変え水を混ぜぬかるみにして足を取られ所を凍らせてバランスを崩し時間を稼ぎ、音に敏感な魔獣を混乱させる。
交互に何度も何度も何度も何度も同じ呪文を繰り返し少しでもオリバー達への負担を減らす。
(何?この子?どれだけ魔力があるのよ?詠唱が長いけどずっと発動しっぱなしじゃない、しかも3属性同時発動しながら前衛に力の加護を与えて、敵の力を分散させた上に動きまで阻害している?器用ってレベルじゃない)
「私は攻撃しなきゃ」
ゴールドランクの魔法使いは無詠唱で周りの石や岩を見境なしに敵にぶつける。
オリバーは叫ぶ
「俺が相手をしているデカブツは倒すな!周りの敵に集中砲火!」
オリバーはあえて自分が受け持つ大型の牛の魔獣を壁にして魔獣の動きを制限している。
(何?この人?ミノタウロスの攻撃を受け続ける気なの?正気じゃない、後ろの魔法使いの人の力の増強魔法はかなり性能がいい、私でもなんとかさばける、”今のところは”)
ゴールドの大盾持ちが叫ぶ
「おい、カッパーの荷物持ち!すべての荷物を捨てて助けを呼びに行け!このままここにいてもじり貧だ、途中の魔獣は無視して走り抜けろ!今はお前が頼りだ早く行け!、行け!、行け!」
弓使いの男は矢を使い切ったのだろう、ダンジョン用に改造された短いエストックをバックラー持ちの斥候の女性の後ろから巧みに敵の攻撃に合わせてカウンターを決めている。そのおかげか非力な女性の斥候はまだ耐えている。
先ほど助けを呼びに行った荷物持ちの女性が戻って来た、あまりに早い。
「ダメです、通路に狼型が陣取って私では突破できません」
万事休すか?オリバーは限界を超えているがミノタウロスが倒れると中型の魔獣と小型の魔獣の波状攻撃が始まる、そうなれば抑えきれない、後ろにもらす。その結果は最愛の人が確実に死ぬ、リリィの魔法は強力だが詠唱が長い、物量に押されると何もできない。
「おい、最終手段だ、説明する暇はない、リリィさん!俺が投げた壺が割れたら火炎魔法だ、威力は俺たちが生き埋めにならないように調整してくれ、リリィさんの魔法が発動すれば逃げれる可能性がある、帰り道の犬も任せろ、俺が何とかするから魔法発動と同時に全力で走れ、リリィさん何秒いる?」
「10秒よ!」
命がけの10秒が始まる
「おい、ダンジョンで火炎魔法はまずいだろ、空気が汚染される」
エストックの男が叫ぶ。
「いや、悪くない案かもしれない、魔法のタイミングはわかる、すぐ逃げれば汚染からも逃れられるかもしれん、最終手段なんだろ?俺は賭けるぜ、勝手で悪いが賭けるのはここにいるみんなの命だけどな!」
「爆発し、燃え上がれ、炎よ!」
リリィの魔法が発動する一瞬前にロックは壺を3個ほど投げていた。投げると同時に一番最初に出口の方に走る。そしてそれに続き皆も逃げる、後ろから信じられないような熱波が襲ってくるが気にせず走る。
通路の先の方でキャイン!と大きな鳴き声が聞こえる、その後ロックの声が微かに聞こえた
「犬っころはしばらく動けねぇ無視して走れ!」
それからは無我夢中だった、ネズミ型魔獣に足を噛まれようと、コウモリ型魔獣が襲い掛かってこようと、大きなキノコが毒を撒いていようと、一心不乱に、必死に走り続けた。途中で倒れたゴールドランクの荷物持ちのカッパーの女性をオリバーが抱えて走る、代わりに盾は捨てた。狭い通路を見つけてはリリィが土魔法で足止めの土塁を作っていた。そうして全力で走る事1時間、入り口に戻れた。
ゴールドランクの大盾持ちが報告している「魔獣反乱の可能性がある」と。
その場にいた高位冒険者の魔法使いと弓使いが入り口を何重もの半円系で囲み出て来る魔獣を一斉掃射をして、遠距離攻撃手段が無い者は布を投石紐の代わりにして投石までしている。魔獣の攻勢は半日続いたが何とか鎮圧に成功した。
「あー死ぬかと思った」
ロックが座り込んでダンジョンの入り口を見つめている。するとゴールドランクの大盾持ち、恐らくリーダーだ。
「君、名前はたしかロックさんだったね」
「ロックでいいさ、生き残れてよかった、勝手に皆の命を懸けたんだしな、あんた賭けの才能あるよ」
「ロック、君のおかげで助かった、見覚えは無いが高名な冒険者なのだろ.......カッパー?」
「あぁ、しがない職人だよ、今は片手間に冒険者の真似事をしている元冒険者さ」
「なぁ、ロック、何をしたんだ?何が起きたか全くわからん」
「オリバー、お前が普段から言ってるだろう、自分にできる事をしろ、とか最善を尽くせとか、できる事で最善を尽くしたのさ」
「それがわからないんだけど?びっくりよ、私あんな魔法使って無い、あの規模だと2分の詠唱は必要」
「まぁ俺の得意技のコンボだな、俺の本業は鋳掛師、火を仕事に使うプロフェッショナルさ、投げたのは山で沸いているよく燃える水だよ、仕事で大火力が必要な時に使う。一応持って来たんだよ。入れ物結構高いんだぜ、投げれば割れるけど落としたり運んだりする程度は割れない塩梅の特製品さ」
「じゃあ、あの狼型はどうやって黙らせたの?キャイーンって鳴き声だけ聞こえたけど?」
リリィのキャイーンの言い方が可愛いと内心オリバーは思う、どんな時でもリリィの可愛いを見逃さないのだ。
「あれも俺の得意技だよ、植物採取4だろ?普段から毒草とかトウガラシとかを暇を見て採取してな、乾燥させてすり潰して粉状にして混ぜた物を用意しているんだ、俺はオークレベルでも出会ったら逃げるしかないからな、その俺の特性毒辛粉袋を犬っころの口に目掛けて投げたのさ、犬ってのは鼻が効くんだろ、よく効いただろうよ」
「あなたのような人がカッパーだとは信じられないね」
バックラー持ちの斥候の女性が話に入ってくる。
「なぁ、あなた達ゴールドチームは冒険者になってどれくらいだ?初心者の町を出たのはどれくらいなんだ?俺と相方の魔法使いのリリィは1年くらい初心者の町にいる」
「俺たちは2年だ、初心者の町は3か月だったな」
「ロックは6年冒険者をしていた、初心者の町周辺で知らない所はほとんど無いだろう、燃える水なんて俺も知らなかった。純粋な戦闘力は俺たちの方が強い、けどロックに言われたんだ、お前らにただ一つ勝てるのは経験だってさ、今回はロックの経験に助けられたって事だね」
「そうか、経験か、俺たちにはないな、常に新しい事ばかりを見ている」
「そんな奴も必要だよ、それにダンジョン街から供給される素材が無ければ初心者の町のルーキーのほとんどが死んでいるぜ、そしたら俺は今日ここにいなかったな」
この町の冒険者には不要な材料が小遣い稼ぎに初心者の町売られているのだ。
「そうか、ロックよ、今日はいい勉強になった。何も敵に切りかかるだけが戦いじゃないんだな、俺たちも搦め手を考えてみるよ、それとオリバーだったな、俺の盾をやるよ、使ってくれ。俺たちの仲間を助けるのに捨てたんだろ?ここはガラの悪い町だ、もう奪われているさ、俺のことは気にするな、予備の盾くらいある」
「そうか、ではありがたく使わせてもらう、正直助かる」
「あぁ、オリバーを見ていると学院時代を思い出すよ、中退だけどな」
「ははっ、実は俺も中退だよ、残り1か月だったけどな」
「そうか、詳しくは聞くまい、じゃあ生きてたらまた会おう」
その後2日ほど休養を取り、換金と損傷した装備を修理をした、その際二つの決めごとをした。
どんなに調子がよくても2時間、もしくは金貨換算で5枚を超えたら帰る。
必須消耗品類が残り一つになったら帰る。
この決まり事を守り半月ほどダンジョンの浅層だけ狙いアタックし続けた結果一人金貨20枚と言う大成功と言ってもいい結果を残した。
「俺は実家からもらった金が少し残っている、それを入学金に当てて、今回のお金は生活費だな」
「私も、似たようなものね、こっちの試験は受講だけで取れるからたまに一人でできる事をしてお金を稼ぐかも、お手伝いさんのおばあちゃんからお料理でも習おうかな」
「俺は工房買取の頭金かな、やっぱり一国一城の主ってのに憧れるぜ」
「まぁそれにしてもダンジョンはこりごりだ」
「この中で圧倒的に強いオリバーが言うんだから世の中わからんもんだな、普通はダンジョンに突っ込むだろうに」
「少なくともロックとリリィがいないと嫌だね、第六感はずるい、俺の好きな物語に出てくるちーと能力と遜色ないと思うぞ」
「いや、俺ももう来たくないね、今回のような事が無いように暇なときは若い間は多少割に合わなくても安全なクエストして貯金するわ」
「私もこりごり、ダンジョンって狭いじゃない?接敵までに詠唱間に合わないのよ、相性最悪よ、正直第六感無かったら死んでた」
「そんなに褒めるなよ、何も出せねぇよ、まぁ砥石もらったしな、酒くらいはおごるぜ」
皆、疲れからか帰りの馬車の中で眠っている。
妹さんに報告したらなんていうのかな?でも私はオリバーが進みたい道に進むって決めたの、ルイさん、あなたの希望が叶わなかったらごめんね。
今度は自分からどうにかルイにコンタクトが取れないかと考えながらリリィは眠りに落ちた。
いや、こんなことになるなんて12時間前どころか3時間目の作者もわからなかったよ。オリバー父よりブレーキぶっ壊れているとか思わないじゃん。自分の能力が足りないから万能キャラができちゃうんだろうな。何度か言っているけど万能キャラは作らない方針のはずなのに、今のところイワオとロックは違う方向で作者が思い描く世界と違うところを走っています。毎回文字数の最高記録更新してる気がする。
バックラー、作者はもう引退しましたが長い事ラグナロクオンラインをプレイしていました、懐かしい盾です。タラフロッグカードを刺した日は忘れない。
ダンジョンの敵、毒の胞子を落とす大きなキノコ、ネズミ、コウモリ、先ほども書きましたが作者は過去に20年ほどラグナロクオンラインをプレイしておりました、ゲフェンという町のダンジョンをモチーフとしています。キノコは倒すと「んにー」言いながら倒れます。予定ではリリィに。
「なんであのキノコは倒れる時んにーっていうのかな?」と発言させてオリバーに、んにーってキノコのマネするリリィかわいいと考えるシーンが構想にありました。キャイーンに変わりましたが。いや、犬がキャイーンは誰でもわかるけどキノコのんにーは誰も知らないよね。
リリィの詠唱.....作者が中学2年生だった頃を思い出しながら書きました、右手がうずくぜ。適当ですよ。今設定決めましょう。リリィがこんな魔法使いたいなって思ったら自然と思い浮かぶ詠唱をすると発動します。思い浮かぶ詠唱はランダム性があります。流石に炎だったら火関係の詠唱になりますよ。威力や効果によって詠唱の長さが変わります。
苦労して整地して道路を作っている横でオフロードカー運転して道なき道を走る兄を見てルイは何を思うのか?作者にも当然わかりません。とりあえず一行目を書いてから考えます。
次は妹ちゃん回です、今のところ明日の11時50分を予定しています。この話の続きが気になる方はブックマークで更新通知をどうぞ。本気でブックマークが一つ増えるごとに、評価がされるたびに喜びを感じております。これからもよろしくお願いします。




