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kono koega
kono koega
運命を信じてた。
笑っちゃうよね。
目が合った瞬間、本当に感じてた。
きっとこの人と、恋をするって。
運命だと思ってた。
馬鹿みたいにまっすぐに。
あなたが私の手を掴んだとき、
きっとずっと一緒だと。
運命じゃなかったのかな。
あなたのはにかむ笑顔も、
照れて髪に触れるのも、
おやすみの電話も、
ひとつひとつが宝物だったのに。
運命じゃなかったのかな。
名前を呼んでくれる低い声も、
頭をそっと撫でてくれる手も、
いつも隣にいてくれてたのに。