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体は赤子、心は大人!

次の試験はロトだった。

ロトもEランクからだがEランクモンスターオノケを召喚された瞬間に魔法でブーストをかけた体で俊敏に動き、自身の聖剣で3体とも戦闘不能にした。

Dランクの試験は5羽のカラスだった、それに会場からブーイングが起きる。


「なんでそんな可愛い子にクロスなんだ!」


「大人げねぇぞギルマス!!」


騒ぎ出す周りに浩一は混乱する


「え、ただの鳥ですよね?」


「あぁただの鳥だよ、ただとても頭がいい」


そりゃカラスなんだからそうだろと思って、見ていれば、クロス達は走って来るロトを見て飛び上がり、まるで戦闘機のように隊列を組み、ロトに突撃していく、もちろんロトは聖剣を構える果たしてそれが切れるのか?と思うオモチャ具合だが、さっきは鞘の中で今は鞘から出しているクロスは突撃して行きながらも先頭のクロスはロトの剣を避け、後方のクロスも二手に分かれた。そして左右後方で方向転換をして3方向からロトに突撃していく、


「ロト!!!」


浩一も他の冒険者も息を飲む後数センチだというのにロトは逃げないもう目と鼻の先、クロスの嘴が柔らかな子供の肌に突き立てられると思った時、ロトは上空に逃げ、クロス達はくちばしを激しくぶつけ合い、その衝撃で気絶した。


うおおおおと熱気あふれる会場、浩一はなぜか空中に浮いたまま会場に手を振っているロトを見て力なく座る、

昨晩ロトは言っていた。3歳にしてすでにレベル50で膨大な魔力があるのは前世からのギフテッド、前世のレベルの半分のレベルと力、そして前世からと同じ魔力これだけで魔王を倒せると彼は言った。


拍手の起こる競技場でロトは笑顔で手を振る、そんな姿が様になっているのは前世が勇者だったからだろうか、

浩一はきっと一人ならDランクで止まっていた。たまたまEランクでオノケをテイムできただけ、運がよかった自分の運はDランクだった、これ以上の幸運をこれから期待できようか、

まだ試験は始まっていないがミッシェルはレベル300この勇者パーティーで自分はあまりにも足手まといだ。


「なんで俺なんだ・・・・」


小さくつぶやいた言葉はミッシェルだけに聞こえたがミッシェルは少し笑って言う。


「持っているものと比べても仕方ない、」


浩一はミッシェルを悔しさの消せない顔で見る


「君はこの世界と違う平和な世界から来たのだろう?戦闘と関係なければ戦闘能力なんて上がらないさ、今は見なさい見て盗め、見て学べ、君にも可能性があるさ、聖剣に選ばれているのだから」


聖剣それはネギの事だろう、確かに使えることはわかった、だがネギだ、神様は自分を馬鹿にしているのかと思ってしまう、会場を見れば、ギルマスはクロスを移動ポータルの向こうに移し終わって所定の位置に戻っていた。

そしてCランクはスライムだった、緑色のスライムは綺麗な女の人に変わった。

周りからまたブーイング、


「あれは?」


「あれは化けスライムだね、その人の大切な人に化けるんだが、見覚えは?」


「いえ、ありません」


「なら勇者時代の大事な人かな」


美しい深い紫色の髪の桃色の目の女性が優しく笑う、だが、ロトは迷わず切った。


「ぎるじょましゅたー、性格がわるいじょ」

(ギルドマスター、性格が悪いぞ)


「勇者の大事な人に興味があってね」


不敵に笑うギルドマスターにロトは初めて見る険しい顔を向けている、この距離でも恐ろしいのに流石ギルマスと言うのか余裕の顔で笑う。


「すまない、悪ふざけが過ぎた、次に行こう」


ギルマスがそう言えば核だった魔石を回収して職員が会場を去り、ロトは冷たい顔で剣を収めた、あの女性はいったい誰だったのだろう。


次にギルドマスターが召喚したのは、大きなクマ


「ギルマスは勇者様がお嫌いかな?」


ミッシェルがニヤッとしながらおかしそうに言うがマーサは怒りを爆発する。


「ギルマスめ!勇者様を馬鹿にしてるのか!」


「あのクマまた意地悪なクマなんですか?」


ミッシェルは浩一の問いに一度考える


「そういえば浩一は鑑定眼を持ってたろう?もう試したかい?」



「いえ、まだ、どうすればいいかわからなくて」


「目を閉じて心の中でサーチと唱えてごらん」


浩一はミッシェルの言う通り目を閉じてサーチと唱える、そしてクマを見ると


【フラストベア:巨大な真っ黒なクマ、近くに居るとイライラして集中できない、精神支配を受け攻撃的になる】


クマの鑑定をして浩一は顔が引きつる。


「さっき苛立たせてるのにここでフラストベアなんて」


「本当に性格が悪いよね」


ミッシェルの言葉に頷きながら、ロトがどうするのか浩一は固唾をのんで見守るしかない、

だがロトは1つ深く息を吐いて剣を抜く時には目に見えない速さで襲いフラストベアの脳天を刺している、その顔はあまりにも冷たくギルマスを見ている、ギルマスはその表情に厳しい審査する目で返す、


ロトはギルマスの方に剣を向ける


「ぎるましゅ、あんたはなにがちたい」

(ギルマス、あんたは何がしたい)


ギルマスは真面目な顔で言う。


「中身が大人の勇者で3歳にしては魔法の使い方も体の使い方もどんな冒険者よりも上手い、だが体が子供だという事で精神も引っ張られ、感情任せに暴れることが一番危険だ、それこそ魔王と同じくらいにな、だが・・・・そうだな怒りはしても暴走する様子は無いようだ、俺の杞憂だった、すまない」


刹那、互いの冷たい目がぶつかった。けれどロトは下を向き顔を上げる時にはにっこりと笑う。


「しょのちんぱいはちかたないな!でもおえが安全だとわかってもらえたのかな?」

(その心配は仕方ないな!でも俺が安全だとわかってもらえたのかな?)


ギルマスは考える

化けスライムでは本当は大事な物を見せられても動揺して冷静さを欠くのかどうかを調べるつもりだったが、思わず怒りを引き出してしまった。

怒りは一番のノイズ、それを子供の体で制御できるものかとフラストベアを出したが元々精神攻撃耐性はSSSだ勇者と言うのはどこまでも規格外、生まれ変わって3歳の体でなおこの強さ、まるで魔王のように。


「あぁ、安全なようだ、失礼な対応申し訳ない、3歳とは思えない身のこなし、さすが勇者の生まれ変わりだ!申し訳ないが、最後の試験をしても?」


ギルマスの言葉にロトはニカッと笑う


「もちろんだじょ!」

(もちろんだぞ!)


そして次に召喚されたのピンクのは丸い肉塊にのっぺりした顔、短い手足の付いたモンスターだ、サーチで見てみる。


【ボンボン:のっぺり真ん丸の体の妖精、手足が短く動きが鈍いがテレポートで移動している、ボンボンの肉を食べると凄まじい魔力を得る】


「あれ、強いんですか?」


浩一はボンボンのあまりにも弱そうな見た目につい言ってしまう。


「まぁ見てなさい」


ミッシェルの言葉に納得はできないまでも、浩一はロトの試験を見る。

ロトが瞬時に動き、ボンボンに切りかかるも、ボンボンはシュッと瞬間移動で反対側に動く、

そしてボンボンの周りに魔法陣が浮かび、そこから石つぶてが現れ、ボンボンがロトを指差した時、その石つぶてがロトに向かう。ロトは聖剣で石つぶてを弾きながらボンボンに近づいて行く、ボンボンはまたシュッと消えてロトの真後ろに移動し、瞬時に分身の魔法で何体もボンボンを出してロトを囲む、のろのろとロトの周りを回り、ロトが一体に攻撃してそれが消えても瞬時に分身は追加される。そして全部の分身が魔法陣を出し、ロトに火球を飛ばす、ロトは飛び上がり、その輪から抜け出す、空中に浮かびそこからお返しとばかりに魔法を放つ、

「ファイヤーミーティシャワー!」火球の雨がボンボンを襲う、ボンボンの群れから一匹のボンボンがそこから瞬間移動したが、ロトはいつの間にかそのボンボンの後ろに居て、ボンボンを真っ二つにしたのだった。


「Aランク試験終了!」


切り倒したボンボンの上でロトは明るく手を振る、血の色が広がるその場で、モンスターの血とは言え、そこで笑えることが、生まれ変わりとただ付いて来ただけの違いだ、それをまざまざと見せられたのだった。




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