お姉さん幼女メアリー
☆☆☆商業都市連合チィナ街
「ロン先生、転生者が出現したと占星術に出ました。北東の方角です」
「気の流れもそう判定でました」
「如何しますか?」
「・・・・うむ。行こう・・・」
ワシはチィナ街の重鎮、龍と呼ばれる者。
ノース王国のミレーヌはコロの遺体ともう一つ転生の霊薬を買ったのだ。
「おそらく、次は貧乏な家に生まれて身を潜めるつもりであろう・・・」
転生はチィナや東方人にしか概念はない。女神教徒なら天国だ。
ミレーヌが仇敵であろう。
チィナの宮廷に潜む傾国の美女、西方に魂が逃げたとあって追いかけて参ったが・・・な。
ワシは霊鳥に乗り向かう。
「グギャ!グギャ!」
ここか・・・
孤児院についた。
「養子が欲しいのじゃが・・・」
「はい。失礼ですが、お爺様が?東方人なのに・・・」
「いえ、息子夫婦です」
「こんにちは。ザルツ出身です。妻は商業都市出身です」
「まあ、女神教徒?」
ワシャ何人かこの国の孤児を育てた。
職人になった夫婦に豪華な服と宝石をつけて連れて来た。
「どうぞ。こちらですね。女の子が並んでいます」
赤子が並ぶ。この中にミレーヌ、その前の名、美麗妃がおるのじゃ。
「「「オギャー!オギャー!」」」
赤子達が泣いているが、一人だけ泣いていない子がいた。
ジィと里親になる者を観察している。
ワシは気づかれないように指で指示を出す。
その子にせい。
ミレーヌの回収に成功した。
「老師、如何しますか?」
「美麗は姉上の仇だ。美麗により姉上は牢獄に入れられ獄死した・・・その後40年統治したが、重臣達の反乱にあい。魂だけを転生したのじゃ」
故に・・・
「職人の子として育てよ」
「はい」
「それと、メアリー姫に黄金10万両を贈れ」
「はい・・?老師の全財産ではないですか?!」
「ワビじゃ。8年前にミレーヌと間違えてこの霊鳥に襲わせた」
「はい・・・今更・・・・・・」
「うむ。あれは別の世界から来た巫女だ。ワシのせいで多くの者の人生がおかしくなった・・・すぐにわびようと思ったが目的のために待ったのだ」
「ワシは全てを告白し。自害いたそうと思う」
黄金10万両を贈って手紙の返事をまった。
そしたら・・・
「老師!メアリー姫から、黄金5万両返って来ました」
「うむ?」
返書を見た。丁寧なお礼の文面に・・・
『半分使い道分からないからロン先生が持っていて下さい。使い道があった時に私の気持を述べます。それまで長生きして下さいませ。敬愛する先生へ。メアリースチュアート・フォン・ノース』
私の罪への意見は先延ばしか?
もう少し、長生きしなきゃいけないのか?
ノース王国の方を見た。心なしか良い気が充満しているように見える。
☆☆☆ノース王国離宮
「おいどんは!日本幕府全権大使薩摩大五郎でごわず!メアリ姫のお祝いを申し上げどん!」
「フフフ、メアリースチュアートフォンノースでございます。贈物ありがとうございます。綺麗な漆器ですわね」
「メアリー様、語尾が変わりましたね」
「カール君、私、お姉さんになりますのよ。オ~ホホ」
離宮を使って三ヶ月遅れで王女就任パーティーを行った。
パンデミックが落ち着いて以来だ。
グルジア家の処分も決まった。取り潰しだ。
領地は今は協議中だ。
大公と婦人、息子は、今でもミレーヌが毒をながすなんて信じられないようだ。
平民落ちが決定でだ。
私は物理的にお姉さんになるのだ。
「フフフフ、メアリー、すっかりお姉さんね」
「お母様・・・」
そうだ。あれからお母様は妊娠した。
お父様をチラ見する。
「弟だったらいいですわ。お父様、どうやったら子供が出来ますの?」
「ゴホン、もう少し大きくなったらな・・・」
「まあ、メアリーたら」
二人して赤くなっていやがる。
私のその後は分からない。女神教会に行くか。それとも、王族としてこの国を統治するか?どこかに嫁に行くか・・・でも国内が濃厚だろう。
ああ、孤児時代はとんでもない時代だったけど、それはそれで楽しかったな。
その原因が私とミレーヌを間違え。転生者間違いなんて、人生は分からないものだ。
死んだかもしれないのだ。感謝は出来ないけど許せと言われたら許すよ。
わたしゃ、寛容な幼女だ。
「メアリー様、まだ、語尾を直さなくても宜しいのではないですか?」
「ヘレネーゼお姉様、そうはいきませんわ。メアリー・・・ごほん。私は8歳ですわ」
「そう・・・」
そうだ。このままお姉さんになろう・・・・
それから数日後、とんでもない話が来た。
「ニホン辞典?・・・」
ニホン語の翻訳辞書を作る話を宮廷役人から聞いた。
「はい、メアリースチュアート様由来のモーリス商会が手がけるそうです」
「良い事ですわ」
「はい、ニホン幕府全権大使サツマダイゴロウ殿が監修をするそうです。
今、空前の東方ブームですからこれは売れますね。五万部予定、契約を結ぶそうです」
役人から聞いた。とんでもない話だ。
「ハニャ!止めるの~!」
「えっ、ニホンの全権大使の言葉ですよ」
「だからなの~」
薩摩人だ。
ロシアにて最初のロ日辞典が作られたとき。漂流した薩摩人の言葉がスタンダートと思って薩摩人も否定しなかった。
恐るべし薩摩人だ。
娼館を『わるかとこ』と訳したそうだ・・・
これは辞典が滅茶苦茶になるな・・・・
「マリーしゃん。向かうの!」
「はい、メアリー様、馬車ですね」
「ヒヒーン」
「直美は走って先触れなの~」
「はい、姫!」
「ヨサブロウしゃんは護衛の準備なの~、フランク隊長に連絡なの~」
「はい、姫、出発前に完了させます」
「ってか、江戸弁のヨサブロウさんが監修するの~」
気がついていたら・・・語尾が前に戻った。薩摩大五郎さんと激論を交わしていた。
「!ごわす!ごわす!ごわす!」
「なの~!なの~!なの~!」
今、ここで止めないと日本語辞典が変な方向に行く。
気がついたらなの~が治らない。
なの~で始まってなの~で終わるか?
まだ、当分お姉さんは先だと思う私がいた。
最後までお読み頂き有難うございました。
Xで応援して頂いた方、返信は出来ませんが見ていました。有難うございます。
拙作にアイコンや点数をつけて頂いた方有難うございます。
読んで頂いた全ての方に感謝します。
また、機会があったらメアリーの長編にチャレンジしてみたいと思います。
有難うございました。




