魔王様。勇者と再会する!?4
「勇者! ボクと勝負しろ!」
「いいわよ。なら、なにで勝負する?」
「……えっと、あれで勝負だよ!」
ボクは辺りを見渡してボードゲームが重ねられた部屋の隅を指差した。
咄嗟にボードゲームで勝負すると言ってしまったが、そこには色々なゲームが置かれていて、どれで勝負するか悩んでしまう。
「ほら、どれで勝負するのよ。早く決めなさいよ」
「……ちょっと待って! いま考えてるの!」
ボクが悩んでいると、隣にエレナがひょっこりと顔を出して耳元でささやく。
「ソアラちゃん……意外とエクセリアは頭がいいから、直感的にできるゲームがいいと思う」
「……うん」
「だから、ツイスターゲームとかどう? 体を使った直感的なゲームで体が柔らかい子供の方が有利なゲームなの……」
「へぇー、ならそれにする!」
ボクは耳元でささやくエレナに言われるがままに赤、青、黄、緑の四色の色が並べられたマットを取ってくると、そのマットを床に広げた。
「勇者! このツイスターゲームで勝負だ! ボクは体が柔らかいから、いつも鎧でカッチコチの勇者には負けないぞ!」
「ツイスターゲーム? まあ、やったことはないけど……所詮はゲーム。子供に負けるわけないでしょ! 受けて立つわ!」
エクセリアを指差して自信満々に胸を張るボクに、エクセリアはむっとしながら深く頷いて挑戦を受ける。
「なら、うちが審判をするね! もちろん。公正公平にジャッジするわ! っと、その前に……普通に勝負してもつまらないでしょ? 2人にはこれを着て勝負してもらいます!」
そう言ってエレナが取り出したのは、お魚出世ウォーゲームで罰ゲームに使った猫耳と尻尾の付いた水着だった。
ビキニのような紐だけのような布面積のほとんどない際どいものだ。
「なんで! そんな恥ずかしいの着て勝負しないといけないの!?」
「そうだ! そのハレンチ水着は完全にあんたの趣味じゃない!」
抗議するボクとエクセリアに向かってエレナはニヤリと含みを持った笑みを浮かべる。
ボクの耳元でエレナが再びささやいた。
「……このゲームは体が柔らかいソアラちゃんに有利なゲーム。だけど、服が邪魔をしたら負けちゃうかも知れないよ? いいの? エクセリアにソアラちゃんが負けちゃっても……」
「……ぐぬぬ。それ着たら絶対に勇者に勝てるんだね……」
「ええ、うちはソアラちゃんの味方だから安心して」
そう言ったエレナは満面の笑みでうなずいた。




