↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

60/68

#60「いつもは基本マッパよ?全裸よ?」

国洞1号最下層での激闘から三ヶ月。


その間に街中にクリスマスソングが流れ、除夜の鐘が響き、節分の豆まきの声が聞こえたが……ティアの部屋ではずっとゲームのBGMが流れていた。


最上《もがみ》ティアはダンジョンから帰還したあとは、自宅に引き篭もってゲーム三昧の毎日だった。



「あのう、ティアさん……家からまったく出ないで食事とかってどうしてるんですか?」


「買い物も行かないし宅配ピザがメインかなー? ハンバーガーを配達して貰うことも多いよー」


「毎日ですか!? あまり栄養バランスが良いとは思えないですが……」



今日はティアのマンションに、AV女優の姫澤はるかが遊びにきていた。

外はまだ寒い季節なので、姫澤はるかは白いセーターの上に上品なキャメルカラーのチェスターコートを羽織ってやってきた。


そんな彼女を出迎えたティアは、黒のタンクトップに黒のショーツというほぼ下着のような格好だった。


目当てのアイテムを求めてゲーム内のダンジョンを周回中のティアは、コントローラーを操作しながら姫澤はるかと話している。



「やんなきゃいけないゲームたまってたんよねー。ゲーム以外やりたくないの。洗濯もあんましたくないからいつもは基本マッパよ? 全裸よ?」


「3ヶ月間、ずっとこういう生活を……」


「朝起きてからのー、ゲームして、昼飯食って昼寝して、ゲームして、夕飯食って、ゲームして、オネイニーしてから寝るってのを、ずっと繰り返してるー!」


「オ……オネイニーはともかく、ティアさん! 思いっきりダメ人間になってますよ! あのカッコ良かったティアさんをみんなが待ってるんですから、そろそろ配信してもいいんじゃないですか?」



ティアはコントローラーをテーブルに置いた。

姫澤はるかが来てから頼んだピザの残りを食べて、コーラを飲む。



「配信はいつか再開するよー。待ってくれてるのは嬉しいし。でもさ、あーし、AV女優が仕事で、配信は趣味なんよ。だから、みんなが待ってるからって無理してやりたくないの。趣味まで仕事みたいになっちゃったら、あーし、いつ遊べばいいの?」



体を休めたかったこともあってしばらくAVのオファーは断っていたが、次の撮影の予定は先日決まっていた。彼女は配信でいくら稼げようともAV女優をやめるということは考えていなかった。


ティアは唐突にタンクトップを捲り上げて、胸を露出させた。



「な……な……なにしてるんですか!?」


「見て見て、デカくなってるっしょ? 次の現場でもみんなびっくりすると思うんよねー。ってかさ、最上ティアって検索欄に入れると、“最上ティア 貧乳”とか“最上ティア ちっぱい”とかふざけたサジェストが表示されるんだけどさ、これでもう、そんなことなくなるよ!」


「たしかに……前よりかなり大きくなってますね」



そう言ってから姫澤はるかはティアの正面に回り込み、なぜか正座した。



「……ティアさん。すごく言いにくいのですが……体重計に最後に乗られたのはいつ頃ですか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。