光龍騎士団 新兵にして最優の五人 そのニ
次の投稿日は金曜日です。
sideデザール
所変わって主翼に近い左翼にて、デザールは戦っていた。
「『斬撃』+『蓮撃』」
「プギャ!?」「ぎゃ!?」「ぎょ!?」
デザールは武技のスキルを使用して、ゴブリン達を指揮するオークに攻撃を仕掛ける。
オークやそれに指揮されるゴブリン達は斬り刻まれ次々と餌食となる。
デザールが使用した武技スキル『斬撃』の雨にゴブリン達は斬り刻まれるが指揮をしていたオークは咄嗟に近くに居た鎧を着たゴブリンの頭を鷲掴みにして飛んでくる『斬撃』目掛けて投げつけ『斬撃』を相殺する。
「仲間を盾として犠牲にしたか」
「プギィイイ!」
オークが率いるゴブリン達はほぼ戦闘活動が出来ない状態まで追い込んだが難を逃れたゴブリン達はデザールに各々の武器を突き付かられる。
しかし、デザールはゴブリン達を警戒しながらオークが手に持つ武器を見ると粗末なムチが握られていた。
「オークテイマーか?」
テイマー…通称調教師と呼ばれる職業である。この世界では、動物や魔物を調教して使役して、戦わせる職業である。
「コイツを逃せば、後々大変になるな…」
(クラス持ち! いきなりクラス持ちの登場か、殺すにしてもゴブリン達が邪魔になる。なら、先にゴブリン達を始末する)
デザールは両手で持っていたサーベルを片手に持ち直しもう片方の手で納刀していた、ナイフを抜き取る。
「『身体強化』」
強化魔法をかけたデザールはオークテイマーが率いるゴブリン達へ突っ込む。
オークテイマーは突っ込んで来る敵に調教しているゴブリン達に向けてムチを叩きつけて、襲わせる。
「プギィイイ!」
「ぎゃ、ぎゃーす!」「ぎぃ!」
デザールは向かって来るゴブリン達を前にサーベルとナイフに魔力を流し、刻まれた紋様が紅く光出す。
「シッ!」
最初に向かって来たゴブリンの首を次々と斬り飛ばし、オークテイマーに近づくが手に持った粗末なムチを振るオークテイマーを目にしたデザールは瞬時に後ろに下がる。
「武器のリーチは相手が有利か…なら、これならどうだ『火炎斬り』」
「プギィ!?」
デザールが持つサーベルとナイフの両方が炎が纏われるとオークテイマー目掛けて襲いかかる。オークテイマーは燃え上がる剣とナイフを持った男に驚くが迷わずに手に持った粗末なムチで攻撃を仕掛けるがデザールは恐れることなくオークテイマーに向かって行く。
迫って来る粗末なムチにデザールは炎を纏ったサーベルで斬り飛ばし、身体を捻って回転して燃え上がるナイフをオークテイマーの頭に目掛けて投げる。
投げられたナイフは見事なオークテイマーの目に深々と突き刺さる。
「プギャアアアアア!!」
突き刺さった燃えるナイフはオークテイマーに激痛と苦痛で地面に転んで暴れ出す。
「やはりか…武技スキル『火炎斬り』はただ魔力で作られた炎を纏って斬りつける攻撃だけでは無く、魔力で作られた炎のそのもの自体を纏う攻撃…ならその魔力自体を維持出来れば…」
デザールは地面に転んで暴れ出すオークテイマーを見ながら淡々と独り言を言い終えると片手に持つサーベルを構える。
「『斬撃』」
「プギャアア――」
オークテイマーはデザールが放った『斬撃』によって首を跳ね飛ばされ、絶命する。
デザールは跳ね飛ばされたオークテイマーの頭に刺さったナイフを引き抜くと逆手に持って残っているゴブリン達に構える。
ゴブリン達も指揮を失って戸惑うがデザールに武器を向ける。
「もう少し『火炎斬り』の慣らしと実験をさせてもらう」
デザールはゴブリン達に向かって行く。
sideラインハルト
所変わって左翼の端にて、奮闘する新兵達の中に白で包まれた男ことラインハルトが戦っていた。
「ぎぃ!」「ぎゃぎゃ!」
「ハッ!」
ラインハルトは自前の大空の様に青いレイピアでゴブリン達の首に、心臓へ優雅に突いて殺してゆく。
「ふむ、周りを見ればほぼ敵か…指揮官殿もチームをばらけさしたのも何か意図があるのかと、思ったが成る程、強い兵士と見込んだ者達を振り分けて指揮を上げているのか」
「ぎゃ、ごぶっ!?」
「むっ?」
ゴブリンは立ち止まっている白で包まれた男を狙って飛びかかるが近くにいた新兵の剣に斬られる。
「な〜にボーと、してるんだい君?」
そう話すのは先程ゴブリンを斬った新兵で茶髪の短髪でボーイッシュな顔立ちの少女であった。
「なんだ、テテルか」
「なんだとは、酷いね…あーもしかして、僕の援護は余計だったかい?」
「いやいや、そうでは無い。私は貴女を信じている故に多少の油断は安心と思っている」
ラインハルトは戦いに目を向けながらテテルと呼ばれる少女と話す。
「はぁ〜、そんな事を言う暇があるなら僕の余裕を作って欲しいなぁ」
「ハッハハハ! それは少し難しいな」
ラインハルトは笑いながら剣を振るいながらゴブリン達を駆逐しながら答える。
「少し? ん〜じゃあ」
「む?」
「僕より、敵を多く倒したらお茶ぐらい誘ってあげる」
テテルはラインハルトに近寄ってそう呟くとウィンクした後、ゴブリン達を駆逐する速さが上がる。
「ハッハハハ! それはそれは、お応えしなくてはな!」
ラインハルトはテテルの言葉に乗せられながらゴブリン達を駆逐する。
それを見ていた近くの新兵達は唖然とする。
「な、なんなんだ、あの二人は…」
一人の新兵が唖然と呟くのも無理はない、ラインハルトとテテルが通った道には、沢山のゴブリン達の死体が転がっていたのだから…。
「武技『斬撃』!」
「ハッ! 武技『波紋』!」




