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処刑された宰相、十年前に戻ったので、今度は〈いちばん出来の悪い王子〉を王にします ~第一王子殿下、前の人生であなたを王にしたのは私です~

作者:絶祇
最新エピソード掲載日:2026/10/30
処刑台の上で、私は自分が王にした男を見上げていた。
「宰相、ご苦労だった」
第一王子ヒルデベルト。私が十年かけて玉座に押し上げた男は、即位の三年後、私を処刑台に立たせた。
目を覚ますと、十年前の王宮の書庫にいた。二十八歳の一文官、マグヌス。
窓の下の中庭で、泥だらけの少年が犬と走っている。第七王子ティーロ、十歳。母は庶民の侍女で、勉強が嫌いで、前の人生では十五歳で辺境へ追いやられた子だ。
私は中庭へ降りて、膝をついた。
「殿下、王になりませんか」
「やだ。王様って、勉強するんでしょ?」
前の人生で起きることは、全部覚えている。第一王子が打つ手は、全部私が教えた手だ。だから今度は、一日早く、この子に打たせる。狩猟祭でも、御前会議でも、飢饉の年でも。
第一王子殿下、今度の勝負は、あなたの軍師がいません。
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