海賊船にいる者達
大きな穴が幾つも空いた海賊船の甲板では・・
「まったくあの魔物どもは‥」ヴァレッタ隊長の一言であった
「そうだな‥だが、海賊の誘拐から多くの者達を取り戻した」リラダン総長
「グランドマスター、リラダン総長さま、ヴァレッタ隊長」リヒター修道僧
「おおっ、リヒター君 君も危なかったのか!しかも怪我まで」
「いえ、大丈夫です」微笑するリヒター修道僧
「リヒター君、怪我が治癒するまで、しばらく私達の病院で養生したまえ
まあ、此処のマルタ島には建設予定で仮のものだが‥」
「お怪我が酷いですわ そうされた方が‥」マーニャ
「…・」リヒター修道僧は悩んでいる様子だった。
「あ・・あれ?」農夫の一人「これは?」漁師の男
「何が起こったのかしら?海賊達に連れて来られたのまでは覚えているのだけど」
平民の婦人の言葉
「これまでの出来事を覚えているのは我らなどの一部のみか」リラダン総長
「またですね」ヴァレッタ隊長
「彼等はそうして多くの者達の記憶さえ書き換えてしまう」
「・・・」酷く不快そうな表情をする騎士達もいる
騎士団の者達 貴族で誇り高く、聖職者である者達は魔物であるシオン達の存在を
不快に思っている者達も少なくない