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異世界で好きに生きていいと言われたので、3つの願いをした  作者: 猫丸ストレート
第1章 3つの願い編
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第16話 学園編 (サラキアの森中編)

無事に装備品を準備し、シオンとグランはサラキアの森を目指してエウリーの町を出発する。移動には馬車を使うことにした。


しかし直接サラキアの森に出ている馬車はない。場所はエウリーの町とパープルの町の間あたりから、半日ほど歩いた場所になる。方位的には南東である。


馬車代や消耗品の代金をグランに支払うと申し出たが、楽しませてもらってるのもあるから、グレイトベアーの素材を少し分けてくれればいいという話で決着がついた。


野営準備セットで金貨1枚。中級ポーションで銀貨50枚。馬車の移動に銀貨20枚。エウリー付近の地図で銀貨50枚だ。


グランは1から全ての物を揃えたわけではないが、グレイトベアーの素材だけで黒字にできるのか疑問だった。


素材の分配で話は決まったが、一応グランにどのぐらいの利益があるのか聞いてみた。


「まずグレイトベアーの爪は1枚銀貨10枚ぐらいだ。これは武器の素材と使うことが多いな。次に毛皮が1頭あたり大体金貨3枚ぐらいだな。これは寒さに耐性があるから、防具の素材として人気がある。最後に肉そのものが大体銀貨50枚だ。量自体は確かにあるんだが、臭みが強くてな。上手く調理しないと不味いんで、あまり人気が無い。きっちり料理できればそこそこ旨いんだがな」


そのように馬車で移動中に丁寧に説明してくれた。もちろんそれは状態の良い場合で、悪い場合は半額以下に落ちるとのこと。


当然のことであるが、命のやり取りをしつつ、出来るだけきれいに倒す・・・中々注文が多いものだ。


馬車が進んでいき、夜になる。街道沿いは魔獣が出る可能性は低いとはいえ、グランとシオンは交代で見張りをする。


朝になり、再度出発し、昼前に目的の場所に到着する。馬車は1日に2便ほどこの街道を行き来するので、特に待っていてもらう必要はない。


「ここからは歩きになる。ついてこいよ。まぁ・・・お前さんがへばるのは考えづらいがな!」


そう笑いながら促され、シオンはグランの後についていった。


日が完全に落ちかける前に、サラキアの森に到着した。夜の森は危険なので、森から少し離れた場所で野営する。


シオンは念のために、索敵を取り合えず2キロで起動。森の中に黄や紫が何匹かいるようだ。


警戒しつつ、収納魔法で食事を取り出す。グランにもお裾分けすると、


「お前さんのスキルには驚かされるな。何もないところからこうやって食事を取り出すんだからな」


何度やっても慣れないらしい。シオンはグランに馬車で移動の道中、収納魔法の事を説明した。


そんな便利な魔法があるなら俺もつかえるようにならないか!?と興奮気味に聞いてきたが、ユニーク魔法だと伝えると、少しがっかりしたようだった。


ただ、かなりの荷物を入れられるというのが分かったのか、狩りが捗るな!と非常にやる気に満ちていた。


一応、索敵魔法があるので、自分も見張りをしますと伝えた所、一体いくつのスキルを持っているんだよ・・・と呆れられた。まぁ具体的な容量と範囲や距離などは伏せたが。


交代で野営をし、朝が来る。魔物の襲撃もなく、万全の体制である。


「出発するぞシオン。お前の索敵魔法の力を見せてくれ!」


そう言われ、シオンは魔物の位置を特定しながら、グランと共に森に入って行った。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「次は・・・2時の方向距離200メートルにいます」


シオンはグランに指示をする。グランはそれを聞いて魔物を確認する。


「あれは・・・マダラスパイダーだな。自分の周りにかなり強力な糸を張り巡らせて、獲物がそれに捕まるのを待つ習性がある。それと基本は動かないようにし、木の上などに身を潜めているからたちが悪い」


では迂回してやり過ごすか確認すると、


「いや討伐する。あいつの体の中にある血液は、固まると弾性を持った絹の塊になるんだ。それを薬品に漬けて、上手く糸状に戻す。その糸で織った衣服はかなり丈夫で、しかも肌触りが良いから価値が高い」


そう言ってシオンに魔法の指示を出す。どこを狙っても倒すことはできるが、体を損傷させすぎると血液が散らばってしまう。その為、首付近を一撃で飛ばすのが望ましいとのこと。


シオンは絶対隠蔽を起動し、マダラスパイダーのいる付近の木の上からウインドカッターを放った。


「スパン!」


マダラスパイダーが乗っていた木と共に首が横にずれ、体と一緒に地面に落下する。


シオンは索敵でマダラスパイダーの印が消えていることを確認し、周りのトラップを排除した上で、急いで収納魔法で確保した。絶対隠蔽を解除して待っていると、グランが駆け寄ってきた。


「シオン・・・お前すごいな。まさか風魔法で一撃とは・・・土魔法だけじゃなかったのか」


グランはしきりに褒めていた。マダラスパイダーはすぐに収納したので、劣化はしないと伝えると、


「それならいい状態の絹を作ることができる。町に戻ったら抽出するぞ!」


そう言って喜んでいた。そして油断していた。


グランは周りを警戒していたが、それはあくまで見える範囲であり、シオンのように完全に見えているわけではない。


また、シオンが索敵をマダラスパイダーに絞り込んでいたのも不運だった。


シオンの後方に一見しただけでは見えない穴倉があり、外の戦闘と話声によってグレイトベアーが起きてしまったのだ。そしてシオンを確認した瞬間、背後から一気に襲い掛かったのである。


シオンは自動防御を展開していたが、防御を抜かれて木に叩きつけられた。


「げほ・・・いったい何・・・が・・・」


後ろを振り向きながら起き上がると、グレイトベアーが5メートル先で立ち上がっていた。どうやら爪の1撃を受けたらしい。


グランはいきなりの事で一瞬対応が遅れた。グレイトベアーはシオンを食い殺そうとしていたが、グランへの注意も怠らない。グランがシオンに叫ぶ。


「俺が牽制するからお前は逃げろ」


冗談ではない。こいつを討伐しに来て、返り討ちなど目も当てられない。ステイタスを確認すると、さっきの攻撃で約3割近く持っていかれたのか。持ち物からポーションを出し、HPを回復する。


シオンは戦闘態勢に入る。自動防御を今度は3重にして再展開。そして索敵を3キロで起動。


するとグレイトベアーが赤で表示される。しかしおかしい。印は目の前にいるグレイトベアーを指しているはずなのに、それとは別に若干ずれている・・・これは・・・まずい!シオンが叫んだ。


「グランさん!もう一頭います!」


それを聞いたグランは警戒したまま後方に飛んだ。すると・・・先程までグランがいた場所の近くにもう一頭グレイトベアーが現れた。しかも最初のグレイトベアーより1周り大きい。


つがいだったのである。グランはぼやく・・・


「こいつはまずい・・・どうしたもんかねぇ・・・」


さすがに上級冒険者とはいえ、1人で2頭のグレイトベアーの対応は不可能である。後から現れたグレイトベアーに集中せざるをえない。


警戒が最初のグレイトベアーから外れる。それを見計らってグレイトベアーがシオンに襲い掛かってきた。


こんな時でもシオンは素材の事を考えていた。火はだめだ・・・それ以外だと・・・


「アイスジャベリン!」


グレイトベアー目掛けて氷の槍を数発連射して打ち出す。しかしその毛皮に阻まれてダメージがあまり通らない。ならばと風魔法を放つ。


「ウインドカッター!」


先程マダラスパイダーを真っ二つにしたよりも高威力のものを打ち出す。グレイトベアーは腕をクロスして体を守る。毛皮によって威力が軽減されたが、ダメージは通っている。しかし怪我をさせられてグレイトベアーは怒り狂った。


シオンに向かって爪を振り下ろすが、シオンは転がりながら攻撃を躱す。連続で絶え間なく振り下ろされる攻撃に遂にシオンに直撃が入る。


先程は自動防御が2枚だったため突破されたが、今度は衝撃のみで突破はされなかった。シオンはさらに再度自動防御を張り直し、絶対隠蔽を使い、グレイトベアーの周りに土魔法を唱える。


「アースニードル!」


対グラン戦と同じである。今回は剣ではなく魔法ではあるが。気配を消し後ろから襲い掛かった。


「ウインドカッタァァァァ!」


グレイトベアーの首に直撃。さすがに守られていない首に直撃を受けては耐えられるわけが無かった。ズズンとその場に倒れ、その衝撃で首が胴体からずれる。


それを見ていたもう1頭のグレイトベアーは怒り狂ってシオンに雄たけびをあげた。しかしそれは悪手であった。相手はシオンだけではないのだから。


「ズバ!スパン!」


グランが注意のそれたグレイトベアーの首を左右から一閃し、首を跳ね飛ばした。


「戦いの最中に余所見とは・・・お代はお前の命だな」


そう言い終えるともう一頭のグレイトベアーも倒された。周りを確認しながら、シオンは絶対隠蔽のみ解除してグランのもとに行く。そして・・・


「いや~マジで危なかったな。いきなり2頭だぜ?笑うしかないわ!だっはっはっは。それよりシオン・・・お前大丈夫か?グレイトベアーの一撃・・・後ろからまともに入ったよな?」


さすがに自動防御のことまで話す必要はないと思い、上手く言い訳をした。グランは何となく納得いかないようだったが、まぁシオンだしな・・・ということで落ち着いた。


取り合えず2頭とも血抜きをしてから、シオンが収納した。念のために付近を確認したところ、グレイトベアーの子供を3頭発見し、捕獲した。


子供のうちなら調教すれば、人の言うことを聞くようになるらしい。


目的のグレイトベアーも討伐したが、この後はどうしたい?とグランから意見を求められたので、あと数日だけ森で狩りをしたいと話したところ、喜んで快諾された。


そして数日間の狩りを終え、シオンはグランと共にエウリーの町に戻るのであった。



学園編サラキアの森終了時



名前:シオン

職業:???

爵位:無し

称号:光のシオン

年齢:8

性別:男

LV:32

HP:50(170+20)+【60】

MP:750(600+310+820)

腕力:15(68+20)+【60】

防御:10(65+【60】+150)

俊敏:25(65+10)+【60】

知力:50(20+310+280)

幸運:10(38)


HP・腕力・俊敏

(ポテンシャル最大値+スキル上昇値)


MP・知力   

(ポテンシャル最大値+LV上昇値+スキル上昇値)


防御     

(ポテンシャル最大値+自動防御耐久値)

【 】は身体強化数値


固有スキル:自動防御LV5、空間魔法LV6

固有スキル:絶対隠蔽LV4、身体強化LV3

固有スキル:オートヒーリングLV2

固有スキル:状態異常無効化LV3


スキル:初級魔法(火)LV4、初級魔法(水)LV5

スキル:初級魔法(風)LV6、初級魔法(土)LV5

スキル:★索敵魔法LV10

スキル:中級魔法(水)LV1、中級魔法(風)LV2

スキル:中級魔法(土)LV1

スキル:剣術LV3、体術LV2



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