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~第八十五話~勇者、探す~

はい、短いですが続きの話です。

今回は別視点の話になります。

やっとの思いで、バイトール王国に辿り着く。

しかし、この国……なんか暑いな?今の時期って夏と呼ばれる季節だったか。

この国に俺の思い人、ナナと呼ばれた者がいると思うけど、一体何処から探せばいいのだろうか?

とりあえず……人が集まりそうな場所で、聞き込みを開始してみるか……

そう思った俺は、バイトール王国の中央広場に行ってみる。

中央広場は、出店が立ち並んでいて、人が多く、誰に話かけたらいいんだ?と思い、とりあえず店の店主に話を聞いてみる事にするか……

そう決めて、魚を売り捌いているマッチョな男に話しかけてみる。


「ちょっといいか?」


「いらっしゃい、見かけん顔だが……この国は初めてかい?」


「いや、初めてじゃあないんだが、聞きたい事があるんだが……」


「聞きたい事かい、それは一体なんだね?」


「この国に銀色の髪をした女性がいると思うんだが……見たことがあるか?」


「銀色の髪……、見たことがあるが……お前さん、どうして探していたりするんだ?この国では銀色の髪は、結構珍しい色だと思うんだが?」


「実は俺、その銀色の髪をした女性が好みでな……名前はナナって呼ばれてるんだが、知っていたりするか?」


「ナナね……聞いたことがないな、もしかしてその女性、エルフじゃないのか?エルフは銀色の髪をしているしな?エルフだったら、こんな国にはいないと思うぞ?奴隷に落とされた者だったら、いるかも知れんがな?」


「前に奴隷で銀色の髪のエルフを助けた事があるんだが、見た目が違っていたしな?前にこの教会で会った時に彼女は銀色の髪をしているけど、エルフではないって確信しているんだ、それに……」



「それに?」


「彼女、どうやら娘がいるらしくてな……娘がいるから、この国にいると思ってるんだ」


「成る程な……この国、バイトール王国は銀色の髪をしていると、金になると思われるぞ、もし奴隷になってるとしたら、貴族とかが買い占めたりしてるのかも知れんがな?でも今の所、銀色の髪をした奴隷ってこの国じゃ殆ど見かけんから、多分隠れてやりすごしているのではないか?なら俺が言える事は一つだ」


「一つ?」


「ああ、名前は解っているのだろう?それでも見つからないのなら、まず娘を探してみればいいのではないか?その娘が何歳か知らんが、探している人物が若かったら、娘もきっと幼いのではないのか?そこから辿っていけば、見つかると思うぞ?」


「成る程、アドバイスありがとう。そこから当たってみるとするか……」


俺が離れようとすると


「ちょい待て、まさか何も購入しないつもりか?俺がアドバイスしてやったんだ、何か購入しろよ、今日は良い魚が入ってるんだ、おすすめだぜ?」


「そうだな……何も購入しないのも悪いしな?では何か頂くとしよう」


「お、毎度あり~」


この男からおすすめの魚を購入。何でも生で食える魚らしいので、魚を食べながら考える。

確か……前にナナと会った時、ナナの側に黒髪の少女がいたな?

結構小さかったから、学院に通うのだとしたら、幼学院かもな……

ならそこにナナの娘が通っているのかも知れんな?

まずはそこから探してみるとするかな?

俺はそう決めると、この国の学院を調査することを始めたのであった。


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― 新着の感想 ―
[一言] まさしくストーカーの所業(゜ω゜)
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