~第四十五話~元勇者、一泊する~
はい、お久しぶりです。
約一ヶ月ぶりの投稿となります。
前回の投稿日、2月11日・・・一ヶ月前ですね。
まあ、また時間出来たら執筆していると思います。
港町ブルシーヌにやって来て、食事所「ブルネ亭」で食事をする事になったのだけれど……店内を見渡して見ると、色々な人達がいる感じがする。頭に犬耳みたいなのもいるし、全身鎧姿の人だっていた。
あの格好って、暑くないのだろうか……? とか、ちょっと疑問に思ったけど、まあ……気にしない事にして、注文した料理を待つ事にして、数分後。
「お待たせしました、こちら、オススメエーセットになります」
そう言われてテーブルの上に置かれた料理は、魚料理と揚げ物だった。白身魚だと思われるので、結構いい匂いが漂っているので、美味しそうに見える。この揚げ物……一体何の揚げ物なのだろうか?
まあ……気にしても仕方がないので、早速頂く事にした。
味に関してだと……うん、かなり美味しい。揚げ物もサクサクだし、けど変わった食感だったけど、まあ……美味しければ問題ないかな~と思う事にした。
リアネも「美味しい~」って言ってるし、大好評みたいだしね? 私達が食事をしていると、タマコの注文した「マーグロライース」とか呼ばれる品が運ばれて来た。
「うわ~美味しそうですね~」
うん、確かにその何の料理か分からなかったマーグロライースを見てみると、赤身の魚を載せた丼みたいな代物だった。これってもしかして……マグロ丼? というか……この下にあるのってお米なのかな?
そんな事を考えたけど、タマコは特に気にする事なく、食べ尽くしていた。
「タマコ……もしかして、お代わりするつもりなのか?」
「出来ればそうしたいですけど、これ……結構なボリュームありますし、この一杯だけでお腹いっぱいになりそうですね?」
「そうか……所で、そのマーグロライスは美味しいか?」
「はい、美味しいです! バルバさんも頼めば良かったんじゃないですか?」
「いや、私はこれで十分だな」
「そうですか」
そう話しながら、食事が終わったので、外に出る。外は夜なので、所々に明かりがあるけど、ほとんど真っ暗に近かった。私は、これからどうするのか? 気になったので
「バルバさん、食事が終わりましたけど、これからどうするんです?」
「そうだな……この町の宿屋で一泊しようと思うんだが、それで構わないか?」
「えっと……まあ、暗いですしね? そうするのがいいかも知れないです。あ、けど……」
「けど?」
「バルバさん、私達と同じ部屋で泊まる気ですか?」
「……解っている、部屋は分けるつもりだ。それに同じ部屋だとバレたら何を言われるか、解らないからな……」
「それってもしかして……」
「何を考えているか解らんが、私は教えんぞ? では、早速泊まる所を探そうじゃないか」
何を言われるかとか……もしかして、バルバさんには付き合ってる人とかいるのかも知れないな? いや、それか奥さんとか? でも結婚してるとか解らないしなあ……まあ、そんな事を考えても仕方が無いので、私達は泊まる場所を探す事にした。町の中を歩いて、宿屋を見つけたので、そこに泊まる事になった。
部屋割りは、バルバさんが一人部屋、私達親子とタマコの女性部屋の二つに別れて、一泊する事に。
部屋の中に入ると、リアネが
「お母さん……一緒に寝ていい……?」
そう言って来たので、私は
「ええ、いいわよ?」
「うん、お母さんと一緒に寝る~」
そう言われたので、リアネと一緒に寝る事にした。
「なんかいいですね~あの~私もご一緒してもいいですかね……?」
タマコが羨ましそうにそう言って来たので、まあ……別に何も問題は無いかと思ったから
「じゃあ、タマコも一緒に寝る?」
「はい、じゃあ、お邪魔しますね?」
こうして、結局三人でくっ付いて眠る事になった。
何というか……うん、幸せな感じがする。
それにしても……体温が暖かいのか、タマコは抱き心地が本当に良くて、快適に眠れそうだった。
「朝ですよ~」
そんな声が聞こえて、目が覚める。目覚めてみると、タマコが既に起きていて、私に声をかけて来たみたいだった。
「おはよう、タマコ、よく眠れた?」
「はい、それはもう。それにしても……」
「何?」
「ナナさんもリアネちゃんも寝顔は可愛かったですよ? この姿を男の人とかに見せたら、一発で落とせるんじゃないですかね? ちなみにナナさん? 気になっている男性とかっているんですか?」
「いないわよ」
何と言う事を聞いてくるんだろうか? この子は? 気になっている男性? まあ……好きかどうかは置いといて、一応気になっている男性は二人いるな。一人は、まあ私を手篭めにした一応リアネの父親の魔王。で、もう一人は、私の事をまだ諦めて無さそうなあの勇者君なんだよな?
まあ、魔王は確かに死んだ筈だし、生きてはいないと思うけど……やっかいなのは、あの勇者君。
何でまだ私の事を諦めていないのだろうか? まさか……まだあのバイトール王国に滞在しているんじゃないだろうな? そうだったら、なんか嫌だぞ……そんな事を考えていると
「お母さん? 何か考え事?」
リアネが心配して聞いて来たので、私は
「いいえ、特に問題ないわ? さあ、バルバさんと合流しましょうか?」
「そうですね、じゃあ……行きましょうか」
そう決めて、私達はバルバさんと合流する事に決めたのであった。