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ワタクシの名はサマンサ、元悪役令嬢のスコティッシュフォールド(猫)よ  作者: 葛之葉
序章 ワタクシはサマンサ、よろしくて?
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誓います

 ワタクシ達は、ワタクシを先頭に横一列に並びましたわ。


「それじゃ、まずはサマンサからね、どれがいいの?」


 ワタクシのトレードマーク色でもある銀色の首輪を手でポンポンと叩きましたの。


「よし、これだね?」


 ワタクシの首にカイル君から銀色の首輪が掛けられましたわ。


 まるで王女様に首輪をプレゼントしている様な場面に、ワタクシ恥ずかしくなりましたわ。

 凄く嬉しかったですけれども。


 同じ様に、他のメンバーにもワタクシが渡す色を決めてカイル君が首に掛けていきますの。


「あ、姉さん‥‥‥オイラ、オイラっ‥‥‥」


 野良猫人生を歩んできたゴンタが、初めて授与される赤い首輪に感動して涙を流していますの。


「ふむ、我輩すでにマスターから首輪を授与されておりますが、二つ目の首輪とは名誉の至りですな」


 緑色の首輪を授与されたブックも何だかんだで嬉しそうにしてますのね。


「姉さん、アタイこんなに幸せでも良いのかな‥‥‥」

「よろしくてよ、ナイフ」


 ワタクシの言葉にオズオズとカイル君に近付き、ピンクの首輪を授与されて嬉しそうにワタクシに駆け寄ってきたゴンタと同じ野良猫のナイフ、可愛らしい子ですわ、妹がいましたらこんな感じでしょうか?


主人あるじ、私は‥‥‥」


 何故か戸惑いうつ向いて立ち尽くすレイダーがワタクシを見て、またうつ向きました。


「レイダー、貴方はワタクシの大切な仲間です、過去など気にせずに首輪を授与されなさい」


 ワタクシがそう言うと、レイダーはうつ向いていた顔をあげ、今にも泣き出しそうな顔のままカイル君の下へと向かいましたの。


 首輪を授与される間、レイダーは小刻みに震えておりましたわね。


 授与が終わると、レイダーはワタクシの下へと歩いてきて足を折り曲げて伏せの姿勢をとりますの。


「サマンサ様、この私、騎士レイダーは終生主人サマンサ様に忠誠を誓います、この命果てるまで貴女様のお側に‥‥‥」


 未だに小刻みに震えるレイダーの頭にワタクシの前足を乗せて答えましたわ。


「励みなさいレイダー、でも命を掛ける事は許しませんわ、生きて生きて、生き抜いてワタクシをいつまでも守り続けなさい」


 レイダーが顔を上げましたの、その顔はまるで少年が女神を見てしまった時の様に純粋でしたわ。


「はっ! 何があろうと必ずや!」


 こうして、これから先ワタクシ達もっふもっふ団のトレードマークとなる五色の首輪は五匹の首に掛けられたのですわ。


 さて、それでは皆でお昼にしましょう、ですわ。

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