オイラの名はゴンタ
オイラの名はゴンタ、チョイとおデブなプリティースタイルの雑種の猫だ!
今オイラは姉さんの親分、カイル親分の家で飯をご馳走になってるんだ。
「やっぱりうめえ! 姉さん家の猫フードは極上ですぜ!」
「当たり前ですわよゴンタ、しかし相変わらず良く食べますわね」
姉さんが椅子に腰掛け優雅に猫用スポーツドリンクで茶をしばいてますぜ。
しかし、やっぱり姉さんは何をしていても絵になりやすぜ、この礼儀を知らないゴンタでさえ姉さんの溢れでる気品には目が眩んじまいまさぁ!
「そう言えばゴンタ、貴方のお母様が城へと来ると猫手紙が来ておりましたわよ?」
‥‥‥オフクロが来る?
まずい、まずいまずいまずい!
オイラ、オフクロにとんでもない事言ってるんだった!
「あ、姉さん、オフクロはいつ来ると?」
「‥‥‥明日だった筈ですわよ」
終わった‥‥‥
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「あらあら、皆さんいつもゴンタを助けて頂いてありがとうございます」
雑種の老猫、オイラのオフクロが皆に向かい挨拶してますぜ。
頼むオフクロ、余計な事は言わないでくれよ!
「貴女がサマンサさん?」
「はい、そうですわお母様」
まずい、姉さんは一番まずい!
「こんな綺麗なお嬢さんがゴンタのお嫁さんだ何て‥‥‥ありがとうねサマンサさん」
「‥‥‥はい?」
うっわーっ!姉さんが笑顔のまま令嬢言葉使わないとこ初めて見ちまったよ! ヤバイ!ヤバすぎる!
「部下の皆さんもいつもありがとうございます」
オフクロ! 丁寧にお辞儀してる場合じゃ無い! ブックとかあからさまに部下呼ばわりされて目が死んでるんだよ!
「‥‥‥お母様、主人のゴンタにはコチラこそお世話になっていますの、お気兼ね無く寛いで行ってくださいな」
あ、姉さん‥‥‥
「‥‥‥詳しい話は後で聞きますわ、ゴンタ」
姉さんの笑顔が怖い‥‥‥
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あの後、何とか誤魔化してオフクロが休んでる間に姉さんや皆に誤ったよ。
オフクロにも正直に言わないとな‥‥‥
あれ? 姉さんとオフクロ? 二人だけで何を話してんだ?
「ありがとうねサマンサさん、ゴンタの嘘にあわせてくれて」
「わかってらっしゃったんですか、お母様?」
え? 嘘だろオフクロ?
「あの子、私が女手一つで育てた事を気に病んでいてね、いつの間にか嘘をついて私を心配させないようになってました」
オフクロ‥‥‥
「あの子の嘘に皆さん付き合って下さって、ありがとうございました、どうかこれからもあのダメ息子を宜しくお願いします‥‥‥」
ごめんなオフクロ、嘘ついてばかりで‥‥‥
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夕方になると、皆がオフクロに沢山のお土産を渡して、何度もお礼を言いながら帰っていったんだ。
「‥‥‥ゴンタ、これからはお母様に沢山恩返しするのですよ」
姉さん‥‥‥
「そうだそうだ! ゴンタにゃ勿体ないお母さんじゃないか!」
「吾が輩を部下呼ばわりした事はあのマミーの優しさに免じて許してあげましょう」
皆、すまねぇ‥‥‥オイラ、もっふもっふ団で良かった!




