9話 地球の兵器
ハワイ島ではアメリカへの人民の避難は完了したが、それと同時にエイリアンの大艦隊がハワイ島上空に出現。大艦隊から降りてきたエイリアンたちを手榴弾を用いて、何とか倒したアメリカ軍に所属するアーテム大佐とその部下たちであったが、彼らの前に新たな刺客、エイリアン軍幹部である一体の“アルファエイリアン”のキャノルが出現。アーテム大佐はキャノルに戦いを挑んだ……。
キャノルは余裕そうな表情で、背中に背負っているミサイルの発車装置をバンバン叩きながら言う。
「わざわざ虫を殺すのにこんな大層な武器を使うのはどうかと思いますが……手っ取り早く終わらせるためです。悪く思わないで下さいね」
「それはこっちのセリフだ、宇宙からやってきた猿を殺すのにわざわざ軍用武器を使うんだからな!」
アーテム大佐はそう言うと、部下がサブマシンガンを渡してきた。
(きっと奴らはこのサブマシンガン程度では死なない……。奴らを倒す条件といえば、破壊力のある武器だ……。破壊力があるとすれば、手榴弾は後4発……。武器庫からロケットランチャーを取ってくるか、それとも大口径の銃を使用するか……)
アーテム大佐はそう考えた後、部下に武器庫に行くよう命令しようとしたが、キャノルが背負っているミサイルの発射装置から、無数のミサイルが放出された。
「ッ!避けろ!」
アーテム大佐は部下にそう命令し、ミサイルを何とか全弾避け、後ろを振り向いた。
だが、振り向いた先には部下である何人かがミサイルによって殺されていた。
生き残った部下は三人ほどだった。
「お前たち!武器庫に走って武器を取ってくるんだ!一人はロケットランチャー!二人で戦車を起動しろ!あのエイリアンの時間稼ぎは俺がやる!」
「「「は、はい!」」」
死を恐怖しているのか、部下の中には涙を流す兵士もいた。だが、アーテム大佐は勇敢にキャノルに立ち向かった。
「地球人の割にはよく12発のミサイルを避けられましたね。褒めてあげますよ」
「余裕か、ムカつく宇宙猿野郎が……」
キャノルの挑発にアーテム大佐はそう言い返すと、サブマシンガンをキャノルに向けて連射した。
だが、キャノルはジェットによる素早い移動でサブマシンガンの銃弾を避け、直ぐにレーザーをアーテム大佐に向け照射してきた。
アーテム大佐は避けようとしたが、横腹をかすめてしまい、横腹から血が吹き出した。
「くっ!」
「まだまだ行きますよ!」
キャノルはそう言うと、12発のミサイルを発射した。そのミサイルを走りながら避けていたアーテム大佐はある異変に気づく。
(こいつ……俺を狙っていない‼)
そう、ミサイルはすべてアーテム大佐の周りの地面に直撃していた。
(こいつ、俺で遊んでやがるのか⁉)
そう思ったアーテム大佐はサブマシンガンを取り出し、走りながらキャノルに向け連射した。
だが、またキャノルはサブマシンガンの銃弾をジェット機による空中移動で避け、アーテム大佐に向けてレーザーを照射してくる。
アーテム大佐はそのレーザーを避け、即座にサブマシンガンを連射するが、またもキャノルに避けられてしまった。
「くそ!弾が当たらない!」
「そろそろスタミナ切れですかね?」
キャノルがアーテム大佐にそう質問した瞬間、キャノルの背後からロケットランチャーによる銃弾が飛んで来ていた。
「背後から⁉」
キャノルは後ろを振り向き、レーザーをロケットランチャーの弾に直撃させた。
凄まじい爆風が起こり、爆煙が消えたとき、キャノルの目にはこちらを向きロケットランチャーを構えた軍人と戦車が映っていた。
「大佐!武器が揃いました!」
「よし!あのエイリアンを倒す!各自臨機応変に判断しろ!奴は戦車やロケットランチャーの弾といった破壊力のある攻撃しか効かない!絶対に倒すぞ!」
「「「了解‼‼‼」」」
部下は気高く返事をすると、アーテム大佐はまたキャノルに向けてサブマシンガンを連射した。
キャノルは弾を避けて行くが、アーテム大佐に向けレーザーを放とうとした瞬間、ロケットランチャーの弾がキャノルに迫っていた。
「ちっ!」
キャノルは何とかロケットランチャーをギリギリ避け、今度はロケットランチャーを放とうとした兵士にレーザーを放とうとしたが、背後から戦車が砲撃準備をしていた。
そのことにキャノルは気づいていなかった。
「撃てぇぇぇぇぇぇ‼‼‼」
アーテム大佐の合図とともに、戦車が砲撃し、キャノルの背にその弾が直撃した。
「ぐがぅっ‼‼」
キャノルは爆風と爆煙に包まれた。




