2-6.エリアボス「機械化歩兵(サイボーグ)部隊」「ジェリーフィッシュ」
この作品は、タイトルに執筆裏話とあるように、全37話で完結しているアクション小説「ゲームに侵食された世界で、今日も俺は空を飛ぶ」の設定集になります。本編を読まれていない方は、先ずはそちらへ。単行本一冊程度なのでサクサク読めると思います。
【機械化歩兵部隊】
形状:重装備の歩兵
大きさ:大柄な人間サイズ
武器:各種歩兵用兵器、高周波ナイフ、バリアシールド
移動速度:バトルメイジ程度
備考:人間のように見えるが、あらゆる身体能力は人外レベル。
永田町大戦で登場したエリアボスだ。部隊とあるように、機械化歩兵達によって構成された戦闘部隊全体でエリアボス扱いとなる。一見すると大柄な重装備の現代歩兵といったところだが、各種ボディアーマーを着込んでいるにも関わらず、平服姿の人よりも素早く、片手で成人男性を放り投げるほどの膂力もあり、身体自体が機械化されており、人の姿でありながら、装甲服のように装甲と防御エネルギーによる相殺を実現している。
身体サイズの割に強力なジェネレータも備えており、ご当地戦士達が、攻撃が効いていないんじゃないか、と疑念を持つほどのタフさを見せた。
彼らは個でありながら全であり、個人同士が血の滲むような訓練の末に身に付ける連携戦闘行動を、全員が一切のブレなく行うことができる。また、あらゆる波長の視認を阻害する煙幕弾を用いて、音だけを頼りに集団で近接攻撃を仕掛けてくるなど、僅かな隙すら見逃さず襲撃してくる様は、中堅の戦士達ですら、戦線の崩壊を覚悟する事態に何度も陥るほどだった。
もし、あなたが中堅戦士なら、想定される機械化歩兵と同じ人数の仲間を投入しなければ危ういと考えるべきだ。これまで共闘してきて培った絆を活用していこう。それと、高額なポイントを必要とする大技系の武器も必要とあらば躊躇なく使うべきだ。機械化歩兵達に対して、点の射撃をしても銃の構えから射線を予測して回避されてしまう。やるのなら連射して線で、或いはグレネード弾のように範囲攻撃の面で追い込んでいく周到さが必要だ。
相手は人の姿はしているが、化け物なのだ。それに多少当てた程度では、すぐ回復してしまう。仲間と攻撃を合わせて、一気に削っていくよう頑張っていこう。
<作者コメント>
戦乙女達が地下通路に入れないこともあって、FPS系戦士達と熾烈な戦いをしていたにも関わらず、具体的な描写が行われることがなかったエリアボス達である。機械化歩兵と書いて、サイボーグとルビを振る、というのはやっぱり良いものだ。
再装填すれば、弾倉がフルチャージに戻り、人のように疲労もせず、集中力が落ちることもなく、ひたすら淡々と苛烈な攻めをしてくる機械化歩兵部隊の前では、人の部隊だったなら、十倍いようと百倍いようと、葦を刈り取るように簡単に虐殺されてしまう。
しかも、彼らが出現するのは、ハードSF系、R-18のレイティングだ。部位欠損と出血の演出があるので、永田町の地下通路網はさぞかし陰惨な状況になったことだろう。
永田町大戦で、FPS系戦士達が勝てたのは、投入戦力の大半を保持したまま、エリアボス戦に入れたことと、補給ポイントを使って、自然回復を大幅に上回る防御エネルギー回復や、弾数制限のある大技系の回復を行えたことが大きかった。勿論、戦線を維持しながら、戦力の入れ替えを行うという難しい指揮を、夜の風が適切に行っていたこともある。何か歯車が狂えば、戦線が崩壊して、FPS系戦士達が壊滅していてもおかしくなく、最後まで油断のできない戦いだった。
夜の風が首都決戦の地域担当を引き受けなかったのも頷けるところだ。彼が地域担当になればレイティングはR-18、23区全域で、こんな系統の敵戦力があちこちで暴れまわると考えたら、気が滅入るのも無理はなかった。
【ジェリーフィッシュ】
形状:透き通った外皮を持つ機械クラゲ
大きさ:大型トレーラーくらい。
武器:広域情報欺瞞
移動速度:戦乙女のように空中静止飛行で同じ位置を保つ。
備考:熱光学迷彩で姿を消しつつ、広域情報欺瞞を行える。
首都決戦で、23区のそれぞれの中心位置の高度6000に浮遊し、熱光学迷彩で姿を消したまま、広域情報欺瞞を行っていたエリアボスである。敵にダメージを与えるような武器は搭載されていないが、戦士達の探索、照準、ロックオン等の機能を阻害する広域情報欺瞞は、それ自体が強力な武器と言えるだろう。2つ先の区まで届く広域情報欺瞞範囲が重複していることもあって、その位置を特定するのは容易では無かった。
ご当地戦士達だけでは恐らく発見はできず、自衛隊と連携したとしてもやはり困難であり、本編にあったように万単位の市民達が捜索に強力したからこと発見することができたと言えるだろう。
浮いて情報欺瞞を行うだけの能力しかないので、見つけることさえできれば、撃破することは容易い。ただし、熱光学迷彩によって、照準をロックオンすることはできないので、想定位置にいると思って、何もない空に攻撃を加える信念が必要だ。
<作者コメント>
難度は希望はないというくらいだから、戦域は23区ととても広く、敵の大軍に対して、ご当地戦士達も大集合する大戦となるところまではイメージできた。しかし、それだけだとシナリオが単調で、緊張感が薄いように感じて、あれこれ考えた結果、辿り着いたのが、情報欺瞞を専門で行うエリアボスの配置だった。
RTAのように戦域全体を把握して、素早く動いて各個撃破していく、戦乙女らしい戦い方は、首都決戦までの間にたっぷり描き、その強みは読者に十分アピールした。
なら、首都決戦で、その強みが失われたなら?
戦域の見える範囲は狭く、仲間との通信もまともに行えず、23区全体の戦況がどうなっているのか把握することすらできない。これはかなりシナリオに緊張感を与えていくだろう、と。
実際、首都決戦では、知を欲す者の活躍はあったが、全体像の把握だけでもあちこちを訪れる必要が生じ、同じように電波系の攪乱を行う市ヶ谷の塔要塞攻略は山場の一つとなった。
市民も逃げ惑うだけではなく、共に戦えることを表現することにも繋がり、活躍してくれたエリアボスだったと思う。初期位置から動かないので、ネタがバレてしまえば、残り21区のジェリーフィッシュも一気に片付けることができたのも、話がとんとんと進むことになって良かった。
いいね、ありがとうございます。執筆意欲がチャージされました。
誤字・脱字の指摘ありがとうございます。自分では気付きにくいので助かります。
2022年10月6日(木)までは毎日7:05に投稿していきます。
第二章は全8パート、夢幻戦闘領域に出現する敵の紹介です。




