俺がインタビューを受ける訳
7月も中盤が終わりかけていた頃俺は週刊誌のインタビューを受けていた
「どうも、週刊マンガ編集の滝です」と白髪の男が挨拶をした
「あ、どうも、姫川飛鳥です、本日はよろしくお願いします」と俺も答える
「礼儀のしっかりとしたお嬢さんですね」と滝さんはニッコリと笑った
「ど、どうも」
「じゃあ、これから雑誌に載るインタビューをするね」と滝さんはいう、それに俺は「はい」と答えた
「じゃあまずは今回のインタビューについてどんな事を思ったか聞いていいかな?」
「はい、今回記事を書いてもらえて光栄だなと思いました」
「はい、ありがとう、じゃあ次は休日の過ごし方とか聞こうかな?」
「休日は主にアニメを見たりゲームをしたりカラオケに行くくらいですね」
「そ、そうなんですね」と滝さんは苦笑いになった
「えっとじゃあ趣味は何かな?」
「主に美少女アニメを見ることと歌う事ですかね?」
「そ、そっか…歌は何が好きなのかな?」
「アニメソングとかですかね?」
「…うん、まぁ予想は出来てたよ…」と滝さんは肩を落とした
「じゃあ好きな食べ物とか聞こうかな?」と滝さんは気を取り直して聞いてきた
「そうですね、肉なら基本なんでも」
「…お肉好きなんだね…」
「はいっ」
「えっと…好きな男の子のタイプは?」
「男の子を好きになることがないので特には」
「…そ、そう…(この子インタビュー受ける気あるのかな?)ボソボソ」
「何か言いました?」
「いや、なんでもないよ?それじゃあ次の質問ね、最近のマイブームってなに?」
「そうですね〜最近だとお菓子作りですかね?」
「おっ!お菓子作りするんだ、因みにどんなの作るの?」
「最近ようやくマカロンを作れるようになったんですよ」
「すごいねーあのオシャレなお菓子でしょ?作るの難しいんじゃないかな?(ようやくインタビューっぽくなったな)ボソボソ」
「そうですね、母に教わりながらやってようやく出来ましたからね」
「そっか〜誰かに食べさせたくて作ったの?」
「いえ、自分で食べるためにですね」
「…そっか、じゃあこれでインタビューは終わりとします、お疲れ様でした」
「はいっお疲れ様でした」
こうして俺はインタビューを終えた
後日雑誌にはインタビューを受けた内容はほとんどなっていなかった