依頼8件目「処刑人と胸」
今回すこしえっちい所あるかもです。
ね、名前が処刑人とか入ってるのにね。
もう処刑人と胸ってギャップ半端ないです。
かなり遅くなった投稿ですが!
よろしくです!
「よし。本題に入ろう。」
霊夢、パチュリー、零狐、永琳、緊急で呼び出した魔理沙が机を囲み零狐が放った言葉に反応した。
「まず、呪いについて。呪いは一定の条件を満たさない限り発動しないものだ。」
「えぇ。それは知ってるわ。根源を探さないといけないのよね?」
霊夢が頷いた後、そう言った。
「実は一時間以上も前に妖夢がいなくなっている。」
零狐が言葉を発した直後、全員が驚愕の色を見せていた。
「そしてこれが妖夢の千切れたであろうリボンの切れ端だ。ここまで来れば分かるよな。」
全員が息を呑んだ。
「妖夢も何かの呪いにかかっている最中だ。忽然と姿を消している。ここまでの現象はまるで小悪魔の再現だ。」
「そんじゃ直ぐに根源を探さなきゃいけないじゃないか!こんな事してる場合じゃ…!」
魔理沙が慌てて声を荒げる。
ガタンと椅子から赴ろに立ち上がる。
「そんなのは俺も分かってる!」
零狐は声を荒げ机を一度、叩く。
バン、という音が虚しく鳴る。
霊夢と永琳は表情は崩さなかった。
魔理沙は怯えを見せるかの様に一瞬反応する。零狐は我に返った。
「…す、すまん。」
「あぁ、私も悪かった。」
二人は着席したのを合図にしてパチュリーが呪いの根源について話し始めた。
「呪いの根源は恐らくこれよ。」
パチュリーが魔法で直接触れずに運んで来たのは、「Execution」と書かれた本だった。
零狐はパチュリーの言葉を続けるように説明を続けた。
「小悪魔の呟く言葉を良く聞いてみたんだが…11..2..13って呟いていた。これを本棚、本棚の段、その段の本の順番。これに当てはめて調べるとExecutionに行き着いた。妖夢のリボンの切れ端があった場所と小悪魔の倒れていた場所にはどちらもこの本があった。」
しかしひとつ溜息が出る。
「これが呪いの根源っていってもねぇ…。どんな呪いで、どうかかるのかわからないしどうすればいいのかしら。」
永琳は疑問を浮かべる。
その時、ひとりが口を開いた。
ただ一人、席を立ち上がりお祓い棒を持ち準備を進める霊夢だった。
「大体、本の呪いって言ったら触ったら本の中に行ってしまう…とかじゃない?」
「そうだな…。最大二日の間居なくなってしまうって事は本の中であまりにも多くの妖精メイドと小悪魔が入ってしまって呪いの期間が長くなったと思われる。」
「Execution、これの意味は『処刑』よ。中で何かに追われ一日程度、生き抜いても今みたいに衰弱症状が出るんじゃない?」
永琳は呪いの予測を加えた。
そして遂に話は核に触れる。
「問題は…誰が自ら呪いを断つために呪いの張本人を狩りに行くか…だな。」
零狐の放った言葉によって沈黙が訪れる。
だがその沈黙を突き破る様に一言。
「私は行くわ。恐らく限界は二人までだろうから。」
パチュリーが立ち上がり何かを言おうとした瞬間。霊夢によって遮られる。
「パチュリーはいまいち敏捷性に欠ける。かといって永琳や咲夜は紅魔館や永遠亭の連中に止められる…。」
「それなら私がっ!」
魔理沙が勢い良く立ち上がる。
しかし霊夢はそれをも否定する。
「魔理沙はこの前の依頼で八卦路壊れたじゃない。駄目よ。」
魔理沙は図星の様で口をつぐむ。
霊夢は残るは一人と言わんばかりに見た。
既にその人物は準備を終えた。
「行くわよ零狐。」
「あぁ分かった、霊夢。」
二人の背中は硬い決意を表すかの様に振り向く気配すらなかった。
その頃、処刑の本『execution』の中で妖夢はいざという時の為に刀を抜き処刑人が通り越すのを待っていた。
咄嗟に入った部屋の中のベッドの下に身を潜めて声を殺す。
みしり、みしりと床が軋む音がする。
「ふっ…ふーっ…落ちつけ…落ちつけ…。」
自分に言い聞かせる様に声を殺して呟く。
「フゥ-…フーッ…。」
足音が止まり妖夢のいる部屋の前で呼吸音が聞こえる。
扉が蹴られて開かれる。
処刑人は部屋を見渡し、手始めにクローゼットを斧で叩き壊す。
木材が弾け飛び押し潰される音が響く。
「が…ぐぅぅ…。」
処刑人の口から言葉にならない声が発せられる。処刑人は直ぐにベッドの方を向く。
ベッドまで歩みを進めていく。
妖夢の心拍数が上がる。
近い所まで来てから処刑人の動きが止まる。恐らく二階だろう。
バタンとドアを閉めた様な音の後に、誰かの驚いた様な声がしたのだ。
男性の声だろうか。
処刑人は呻き声を上げながら部屋を出ていった。少し早めの足音が遠ざかっていく。
「はぁー…良かった。バレたかと思った。」
そう呟きながらベッドの下から這い出る。
刀を納めついた埃を払う。
妖夢は困った顔で忍び足で部屋を出て行く。
「これからどうしよう…。誰も助けに来てくれないし、能力は半減してるし…。」
取り敢えず辺りを探索しようと歩き出す妖夢だった。
「ん…此処は…あぁ本の中に来たのか。」
「起きた?」
辺りを見回す零狐に声をかけたのはもちろん霊夢だ。霊夢は一、二分前に起きて状況確認をしていたそうだ。
(血の臭いが充満している。周りも妖精メイドとかの死体やら白骨化した死体が転がってる…これは酷い。)
零狐は顔をしかめ鼻を抑えた。
「ねぇ零狐。これ…。」
霊夢が見つけたのはまだ新しい足跡だった。
一つはローファーの様な足跡とその二回り大きな裸足の足跡がついていた。
「恐らく処刑…執行人?処刑人が妖夢を追ったんじゃないか?」
「たぶんね。取り敢えず今は三階?じゃないかしら。二階に行ってみましょう。」
二人が二階に階段で降りると、そこは三階より荒れた階になっていた。
「うわぁ掃除とかしないとこんな風になるのね。私はいつも境内は掃除してるから安心だわ。博麗神社はこうはならない様にしないと。」
「暇だから境内掃除する以外無いだけだろ。ほら行くぞ。」
零狐が二階に足を踏み入れて最初に目に付いた部屋に入った。
その瞬間。
霊夢が部屋に足を踏み入れた床が抜けた。
「!?」
「危ないっ!」
零狐が叫び霊夢の胴体を引き寄せる。
勢いよく後ろに倒れ込む。
「あー痛ってぇ…。」
零狐の上に霊夢が覆い重なる形になった。
「………。ちょっと。」
霊夢は少し恥ずかしそうに言う。
手に何か柔らかい感触がある。
胴体を引いた時に偶然なってしまったのだろう。零狐はいつの間にか胸部に触れてしまっていた。
慌てて手を離す。
手に感覚が記憶されていた。
零狐は有り得ないくらいに赤面した。
「…すいませんでした。」
「まぁ…助けてくれたし、事故だからか許すわ。妖夢に見られなくて良かったわね。」
霊夢はもう一度、部屋に入って言った。
零狐は頷きながら探索し始めた。
まだ妖夢と2人組が合流するには先の様だ。
そんな二人にある危機が迫っている事など誰にもわからなかった。




