表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/45

第九話「秘密小屋」

 散々歩き、やっと僕たちはマツの探していた場所に着いた、らしい。らしいというのも、辺りの暗さはなぜか増すばかりで、もう誰がどこにいるのか、何がどこにあるのかなどはさっぱり分からなかった。そもそもマツはもう小竹の事など忘れているように見え、僕は少しがっかりした。しかし、確かにマツが着きたかった場所に着いたようだった。

「……しょっと」

 マツのかけ声に合わせて、小さな蝋燭(ろうそく)の明かりが(とも)った。そこには、小さな緑色の民族風のテントがかけてあり、マツの愛書であろう一冊の本と、小さなクマのぬいぐるみ、他少しの雑貨が置いてあった。それらはとても古く見えた。きっと、短くて3年は経っているんじゃないかと思えるほど薄汚れていた。

「これがマツのおうち。ごめんね、今食糧切らしているところなんだ」

「食糧?」

「うん。倉庫へ取りに行こうと思ったんだけど、丁度その時ににーちゃんを見つけたんだ」

「ふうん。ねえ、見たところ君は長いこと一人で暮らしているようだけど、一体全体どうしてこういうことになったの?」

「それは……おととしのこと、なんだけどね」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓♬投票、お願いします♬↓ 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ