第5話
お盆で帰省したりして、書くこと忘れてた。遅くなって申し訳ございません。ふふふ、なかなか書けなかったー。
いろいろな味付けの料理が並び、箸が止まらず普段よりも沢山食べてしまった。ちょっと惜しい気もするが、僕はお酒をほとんど呑まず、信行さんが黙々と呑んでいたようだ。良い具合に酔っぱらってくれたので、ちょっと聞いてみるか。
「兄上、叔父上が気掛かりなので、明日守山城に伺いたいのですが宜しいでしょうか?あと傷の具合や叔父上との事を三郎兄上に報告したいと思いますが、いかがでしょうか?」
『そうだな、儂から言おうと思ってたが、お前がそう言うなら好きにするが良い』
フフフ、これで信次さんに直接慰謝料を請求出来そうだ!史実では僕を射殺してしまい、咄嗟に逐電するくらいだから、よっぽど信長さんが怖いんだろうし、その兄弟も多少、近寄り難いと思ってくれれば…。巧い事活かせると良いな!!
「ありがとうございます。ところで少し話は変わりますが、兄上の事を御館様と間違えて呼んだ時、否定せず喜んだ様に見えたのは、やはり…その…、三郎兄上に取って代わろうとしてるのですか?」
『はははっ、そ、そんな事有るわけ無かろう。もしや、その様な噂でも流れておるのか?それとも、お前がそう思っておるのか?』
おぉ〜、信行さん眼が据わってるよ…。ちょ、ちょっとストレート過ぎたかな?もしもの為に軽く腰を浮かせつつ、信行さんの心の内を見透かすかのように眼を見詰め、鎌を掛けてみる。まぁ将来、柴田権六勝家や林佐渡守秀貞、林美作守が信行さんを担いで、信長さんに謀叛を起こすのを知ってるからこそ言えるのだけどね。
「そうですね。権六殿、佐渡殿、美作殿の動きを見れば、思惑が透けて見えますよ。御三方とも三郎兄上を快く思ってないのが見え見えですが、権六殿は勘十郎兄上お付きの家臣ですから、その武勇を以て兄上を支えるのは、至極当然の事でしょう。三郎兄上の下、連枝衆として思う存分腕を振るわせれば良いのです。また、林兄弟は権六殿の勘十郎兄上への忠義を巧みに利用し、あらぬ方向へと権力を強めようとしているのです。そして彼等は三郎兄上を弑し、その座に勘十郎兄上、貴方を神輿の如く据え、思う様権力を振るいたいだけなのです。つまり三郎兄上より勘十郎兄上の方が、与し易いと思われているのですよ」
まぁ、信行さん自身が弾正忠家を手に入れたいと思っているのだろうけど、それを言っちゃうと僕がどっちに付くか問われるだろうし、返答次第では寝てる時に襲われかねない……。ここはひとつ、三人には悪者になっていただこうか!
『では喜六郎、お主の心根を聞きたい…。親父殿の葬儀の折、兄上のあの振る舞いを見てどう思う?あの様なうつけが、この弾正忠家を引っ張っていけると思っておるのか?マムシの娘が兄上に嫁いでいるとはいえ、この戦国の世じゃ斎藤とて安心出来ぬし、今川も虎視眈々と此方を伺っておる。ましてや兄上では、上四郡の伊勢守様、下四郡の大和守様と手を携え、尾張を治めてつつこれ等にあたる事も出来ぬわ』
むむむ、ひょっとすると信行さんって、信長さんを排除したいだけなのかな?だから尾張上四郡の守護代、織田伊勢守信安や尾張下四郡の守護代、織田大和守信友と手を携えれば弾正忠家の領地を維持出来ると……。あらあら、裏で権六さん達を操り、信行さんを唆そうとしてるのが信友なのになぁ。守護代も隙有らば此方を狙ってるって事、わかってもらわないと!
「確かに兄上の申す様にこの戦国の世では、婚姻や同盟はそれほど安心出来る物ではないでしょう。ですから、味方の勢力を増やそうというのは、あながち間違いではないと思いますが、守護代の下に居れば安心という訳でもないのです!ましてや弾正忠家は守護代、大和守家の家臣にして分家に過ぎないのです。いつ此方に侵略の矛先が向くとは限らないのですよ!だから三郎兄上はうつけのフリをして地形を把握したり、敵、味方の見極めや情報収集をしているのです。あくまでもうつけのフリ、わざとしてるのだと思いますが……、そうだと良いなぁ……」
まだ信長さんに会ってないから解んないけど、本当にうつけのフリだと良いなぁ……。
上手く書けずに時間ばかりが過ぎてしまう〜。どうすっかなぁー。