知らぬが仏
僕はこの作品を、この世界を平和のために努力している全ての活動家に捧げます。この小説はアメリカのイラン攻撃の批判を目的として、作っております。
スーツを着た30代の男性、白墓武夫は丸ノ内線を降り、霞ヶ関駅のホームを歩いていた。
やがて階段を上り地上へ出ると、しばらく歩いて警察庁本部である中央合同庁舎第二号館へと入っていった。
エレベーターで17階へ登り、ドアが開いた。
そこには大勢のサイバー捜査官が並び、パソコンに向かって忙しそうに仕事をしていた。
ここは、警察庁サイバー警察局本部だ。
すると…
「白墓部長!」
眼鏡をかけた女性のサイバー捜査官、ニノ丸佳奈が白墓を呼び止めた。
「何だ?」
白墓は不思議そうに問い返した。
「フジ飲料のランサムウェアの件、無事に解決しました」
ニノ丸ははっきりとした口調で報告した。
「それは良かった。ハッカーの身元は特定できたのか?」
「はい。すでに逮捕済みです」
「オーケー。よくやった」
白墓は満足げにうなずき、オフィスの椅子に腰を下ろした。
その日の夜、彼はオフィスの中で一人ぽつんと、アメリカによる“アラン攻撃”について、警察庁警備局警備企画課(通称ゼロ)のデータベースを使い調査していた。
そのとき、一つのファイルを見つけた。
白墓はそれをダウンロードし、開いた。
そこには、こう記されていた。
ーアマリカは、大国とラッシャーと戦争を始めるー




