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タワーの人

 ルルミラの家に帰る事になった。冒険者になるのもそこが都合が良いらしい。途中で、僕の炎弾見たいと話していたのでやってみた。


「ええこれまだ完全じゃないんだよ。まだ2枚ぐらい追加しないと私と同じ状態にはならない」


 頭ぐらいの炎弾が頭3倍ぐらいの大きさになっていた。まだまだこれで完全じゃないって僕も追加するのが楽しみになってきた。


 町について真っ先にやったのは鉱石の換金。ただこれルルミラも知らない事にぶち当たることになる。通常のモンスターから取った鉱石は普通に売れた。しかし、ダンジョンの宝箱に合った鉱石は素人目にも分かるが特別な鉱石らしい。かなり高く買い取ってくれるようだ。ルルミラはそれを売らずに剣を作って欲しいと鍛冶屋に頼んだ。


「料金は私が払うから、これニックの冒険者になるお祝いだと受け取って」


 何から何までルルミラはお世話になって心苦しい面もあったけど、私が見つけ出した男の子が立派な冒険者になってくれればそれがお返しだからと押し切られた。良く見ると普通の鉱石と違うと分かるんだけど、あの時は攻略の喜びで気がつかなかった。ダンジョン攻略の宝箱の鉱石は普通と違うと初めて知ってルルミラは喜んでいた。


 喜びで金払いが良くなってるんだろうなと見ていたけど、正直言えば嬉しかった。何の財産も無くこの身一つで外の世界で生きていくときに。お金は何よりもありがたかった。僕一人なら多分換金していた。父さんからお金はとにかく大切にと教えられてきた。

だから嬉しく無いはずが無い。ただそれはルルミラが居てくれたからで、これから僕は一人でやって行かないといけない。それに対していつまでもルルミラ頼りである自分への焦りだったと思う。僕多分他人にいろいろ与えられるのに慣れてない。ずっと一人ですべてなんでもやってきたから。


 すぐには出発せずにさまざまな事を学んだ。特に重要だったのがダンジョンに良く出るモンスターの話し。


「そういえば、ルルミラの家族ってこの家に居ないの?」

「兄さんは外で暮らしてる。父さんは忙しいからね。母さんはもうニック会ってるよ?」

「ええ」

「父さんも母さんも変わり者と言うか、元々メイドやっててその縁で結婚して、まだこの家で好きでメイド長やってるんだよね。止めない父さんもあれだけどね」

「あのいろいろ指示していたメイドさんがそうなんだ」


 母親を知らないニックはルルミラの母親を見てなかったが、一般的な母親との関係と違うこの家は参考にならないとがっくりした。


 準備が整ったのである程度財宝を換金して、一部のお金と財宝をルルミラに預かってもらっていよいよ出発する事にした。


「なんと言うかお別れの様な気持ちは無いよね。ダンジョンすぐ近くだもんね。剣が間に合わなかったから近いんだからまた取りに来てね」

「うん」


 このセントラルシティの近くに大陸最大最古のダンジョンがある。そのダンジョンは地下ではなく地上に聳え立つ塔となっている。シティとは近いが、それでもある程度の距離があり、今ではダンジョンの周りに新しい町が誕生しつつある。セントラルシティをオールドシティ、ダンジョンの周りの町をニューシティと呼ぶものも居る。


 ニューシティを最南端に、ここから北はダンジョンの多発地帯になっている。まだダンジョンが生まれて50年も経ってない。その前となると岩場や砂地だけの生き物がほとんど居ない不毛の大地が広がった地域だった。ニューシティのダンジョンは確実にそういった不毛の大地を変えつつあった恵みの塔だった。


 ダンジョンに来た。結構ドキドキしている。一度攻略してるからそういう初めてのじゃない。大きい。規模が違う。早く中見て見たい。僕は一歩踏み出す。


「ようこそタワーへ」


 そう話しかけてくる一人の女性。彼女以外何も無い。


「ええここがダンジョンの中?」

「そうです。ただし1階じゃありません」

「ええ何故?」

「名前は?」

「轟ニック」

「ニックの持ってるカードのおかげです。私はずっと私と旅に出る相手を探していました。あなたのカードは私の力ととても相性が良いです。後運が良い。運も大事なんですよ。ダンジョンが生まれてから50周年記念期間中に現れたとても良いカードの持ち主」

「それで1階じゃないなら何階なの?」

「ここは最上階50階です」

「ええ僕いきなりゴールにたどり着いてしまったのか。カードは?」

「無いです。私がプレゼントですー」

「何が起きたか飲み込めない…」


「はしょりすぎましたね。自己紹介から始めます。私はタワーです」

「何それ?」

「このタワーの妖精?精霊?擬人化?窓口?そんな所です。本来のやる事は最上階に来た冒険者と様々なやり取りをするのですが、それをすっとばしたのが今です。最上階に来た冒険者をこのタワーの管理者にする事が私のやる事なんですよ。でもそうすると私消えてしまうんですよ。私と冒険者が入れ替わって管理する事になります。

そこで裏技を使うことによって、私が消えない形で管理委譲を行ったのが今の形です。裏技を見つけてからはいつでも誰でも出来たのですが、どーせならこのタワーの最上階で自力でこれる人にしようと思ったわけです。そこで正式に裏技だった過程を無視して結果だけは正当な結果になります」

「要するに僕を強いと認めてくれたから管理人に選ばれたって事なんだよね?具体的に何するの?」

「何もしませんよ。私はタワーの頭脳とかそんなじゃないです。おまけと、最上階でちょろっとやり取りをするだけのパーツです。ニックはこれからタワーに上る人からお金を徴収できます。

このタワーにはショートカット機能があります。2階まで制覇したなら次1階から始めなくても2階から続きを出来ます。この機能を使う冒険者から無断でお金を徴収します。お金は集められてこの部屋に運ばれます」

「何それすごく楽にお金が手に入る。良いの?」

「はいだから代わりに私と一緒にいろんな所を行ったり、このタワーを攻略して欲しいのです」

「良いよどうせやろうと思っていた事だから」

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