表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/110

第99話

 しかしそれも、次のラックの台詞で中断された。


「おい! 〝人魚の涙〟が二つあるぞ!」


 ツバサはリリアを支えながら、ラックたちの集まる場所へ移動する。部屋の丁度中央辺り。そこにはいつ戻って来たのかモカもいて、ちょこんと床に佇み青の宝石を凝視している。


 見てみると確かに〝人魚の涙〟が二つある。一体なぜ?


 ディノも一緒に首を捻りながら、凝視している。


「ホント何でだろうね? でもここで悩んでても仕方ないし、取り敢えず今は両方回収して早くここから退散しない?」


 手前の〝人魚の涙〟を取ろうとディノが手を伸ばした。


《触れるでない!》


 今までどこにいたのか、機械音の叫びが響く。しかしダイスの台詞は間に合わなかった。ディノが〝人魚の涙〟を持つとカチッという小さな音がして、それからピッピッという変な音が聞こえ出した。


「何これ……?」


 一同が首を傾げる中、ダイスが言いづらそうに濁声を発する。


《じ、実はな……、今ディノ殿が持っている方の〝人魚の涙〟は我が作った模造品なのだ》

「えぇ!?」


 ディノが偽物を凝視しながら驚きの声を上げる。彼の横で同じように眺めながらラックも言葉を漏らす。


「よくできてんな……。本物見たことないせいもあるだろうけど見分けつかねぇぞ? ――でもさっきから鳴ってるこの変な音は何なんだ?」


 静寂に響き亘る機械音。


《……お主たち、我のこと怒らないか?》

「は? そんなの内容によるだろ」

《我のこと怒らないと誓わないと言わぬ!》

「はあ!? テメェとっとと言えよ!!」


 ラックがダイスをバシッと捉え、カメラに顔を近づける。これではダイスが話すわけがない。ツバサは呆れ顔で溜息をつく。


「ラック先輩、離してあげて下さい。ダイス先輩、怒りませんから話して下さい」

《……ツバサ殿、その言葉本当であるな?》

「本当です」


 するとラックから解放されたダイスは、それでも実に言いづらそうに充分の間を溜めてから語り出した。


《ディノ殿が握るその〝人魚の涙〟は、人間の体温に触れると起爆スイッチが入る爆弾である》

「………………はあ!?」


 ディノは反射的にすぐに偽物を放り投げ、ツバサは石のように固まり、ラックは声を荒げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ