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プランDでいきましょう!! -聖女の涙-  作者: 海
第二章 初めてのミッション
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第43話

 教会に戻り、カノン班は早速ダイスの撮った映像検証を始めた。そこにはリリアもいる。


 礼拝堂の壁は白。更に左右は天井に仕切りが付いており、光が届きにくく、薄暗い。映像を見るには丁度いい。


 教会の壁に映し出された映像は、黒一色で変わったところはない。ダイスの言う通り、懐中電灯で照らされる範囲は狭く、ほぼ中が見えない状態だ。

暫く変わり映えの無い映像を見て、そろそろ飽きてきたという頃、映像の右上に小さく一時停止マークの二本線が表示された。


《ここだ。よーく見ると、薄らと何かが見えぬか?》


 カノン班は目を凝らし、必死に画面を見つめる。すると、確かに中央やや右の方に大きな魚の尾ひれが映っているように見える。


 ダイスの話を聞いた時は、まさか、と思っていた。だが、今実際に自分の目で映像を見てみてツバサは思う。本当にそうなのか?


 尾ひれ以外は映っていないため、ただの巨大魚の可能性も捨てきれない。だが、どうしてもただの魚とは違う気がしてしまう。尾ひれが長く、通常の魚よりも曲線が美しいのだ。それに昔からセルバーンに伝わる伝説もある。


 ツバサは息を呑み、映像をじっと見つめるカノンを見やる。


「隊長……、これってまさか……」

「ボルボルが言ってたミスティ湖に沈む〝何か〟。漸くそれが分かったね」


 カノンの台詞が、場を重々しい空気に変化させていく。


「ボクたちカノン班のミッションは、ミスティ湖に棲む〝人魚〟を持ち帰ることだ」


 リリアは無言で背を向け、すぐにその場から離れてしまった。


 靄がかかっていたものが言葉で明確になってしまった瞬間、ツバサの胸中はなぜだか言いようのないざわつきで満ちていた。

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