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45話 旅の二日目

 ボクは、町を一人で散歩して回りました。


 王都に比べると小さいけれど活気のある町です。


 何人かの男性に声をかけられましたが、彼氏と約束してるのでと言ってお断りしました。


 ・・・まあ、嘘ではありません。



 夕方になって宿に戻ると、ソラ君とレィナちゃんが起きていました。


「お昼ご飯食べそこなっちゃったわ!お腹が空いたからたくさん食べるわよ!」


「ああ、そうだな!気持ち悪いのも治ったからガンガン食べるぞ!」



 そう言えば二人とも、お昼ご飯を食べずに眠ってしまったのでした。

 まあ、気持ち悪そうだったので食べられなかったのでしょうが。



 ・・・ちなみにボクは散歩がてら軽食を食べました。



「夕食でしたら、近くに素敵なレストランがありましたよ」


 散歩中に見つけていたのです。


「よし!じゃあそこに行こう!」


「そうね、ルルのおすすめなら間違いないでしょう」


 ボクたち三人はレストランに行って食事をしました。


 雰囲気のあるおしゃれな店内で、料理の味も中々のものです。



「そういえば、ルルは何で魔動馬であれだけの速度を出して何ともなかったの?」


 レィナちゃんが質問してきました。


「ボクは魔動馬を出来るだけ直線的に走る様に操ってたんです」


「直線的に?」


「はい、不整地の足場をただ速く渡り歩くのではなくて、どういうコース取りにしたら、魔動馬が揺れずに、まっすぐ走れるか、地形を見定めてコースを決めていたんです」


「へえ!そんな事考えながら走ってたんだ」


「はい、ボクも最初は魔動馬をただ速く走らせようとしたのですが、揺れがひどくて我慢できそうもなかったので、揺れない走り方を考えたんです」


「そうか、お前の剣と一緒だな。無駄なく効率的に動きを繋げるのが得意なんだな」


 あっ!言われてみればそうかもしれません。


 ボクの剣技も動きを無駄なく最小限の所作で繋げていくところが真髄です。


「オレも次から走り方に取り入れてみよう」


「あたしもそうしたいけど、そういうの苦手かも」


「明日もこのペースで行けば、予定よりも先の町まで行けそうだな」


「街道はあの速度では走れませんよ」


「また、荒野や森の中を走ればいいだろう?」


「森の中もあの速度は危険だと思います」




 ボクたちは食事をしながら夜遅くまでおしゃべりをしました。


「眠くなったのでそろそろ寝ませんか?」


「あたしはいっぱい昼寝したからまだ眠くないけど、寝る前にお風呂に入って来るわ!ルルは入らないの?」


「ボクは昼間に入ったから大丈夫です。ソラ君も入ってきたらどうですか?」


「オレも昼間に入ってきた」


 えっ、そうだったんですね。

 ボクがお風呂に入っている時に、隣でソラ君も男湯に入っていたかもしれないのです。


 そう考えるとちょっと恥ずかしくなりました。




 ボクはソラ君とレィナちゃんにおやすみを言って先にベッドに入りました。



 

 そう言えばソラ君の裸って想像した事無かったです。

 まだ少年の体だとは思いますが・・・あの部分はさっきのボクと同じくらいの大きさなのでしょうか?


 あれがあんなに大きくなるなんて知りませんでした。男の子の体って不思議です。


 普段はすごく小さくなっていてくれるので、存在を忘れてしまいそうなのですが、エッチな気持ちになるとあんな事になってしまうなんて・・・気を付けないといけません。




 そんな事を考えている内に、いつの間にか眠ってしまいました。




 次の朝、目が覚めると、顔が何か柔らかくて暖かいものに埋もれていました。


 状況を確認しようと目線を動かすと、目の前にはピンク色をした小さくてかわいらしい突起物がありました。



 ・・・・・!これは!レイナちゃんの胸では!?



 どうやらボクはレィナちゃんの胸に抱きしめられていた様です。


 というか、レィナちゃん、寝る時はいつも下着一枚なのでしょうか?


「ちょっ!ちょっと!レィナちゃん!放してください!」


「んっ、んっー!ルル大好き!」


 レィナちゃんは寝ぼけて、ボクの頭をさらにぎゅーっと強く抱きしめました!


 強く胸に押し付けられたボクの唇に、レィナちゃんのかわいらしい突起が触れてしまいました!

 やわらかくて、ちょっとだけコリっとした何とも不思議な感触です。


 もっと舐めたりくわえたりしてしてみたい衝動がちょっとだけ、沸き上がりました。




 ・・・いけません!・・・ボクは親友の女の子に対して、またしてもみだらな事を考えそうになっていました!

 


 無理やりレイナちゃんの腕を振り払って頭を抜きました。


「んん・・・ルル、どうしたの?」


「レィナちゃん!下着一枚で寝るのはどうかと思いま・・・・・・!」


 


 ・・・・・レィナちゃんから離れて、あらためてレィナちゃんの全身を見ましたが・・・・・




 ・・・・・レィナちゃんは、下着一枚どころか何一つ身に付けていませんでいた。



「レィナちゃん!どうして裸で寝てるの!?それに何でボクのベッドで寝てるの?」


「・・・んんっ!・・・あれっ・・・どうしたんだっけ?」


 レィナちゃんは、ようやく少し意識がはっきりしてきたようです。


 上体を起こしてとんび座りになり、大きく伸びをしました。

 大きな胸がぷるんっと揺れます。


「あ、おはよう、ルル」


「おはよう、じゃないです!どうして何も着ていないんですか?全部見えていますよ!」


 ボクは両手で自分の目を目隠ししながらも、指の隙間からしっかりと、レィナちゃんのあの部分を見てしまいました。

 何も付いていなくて、つるんとしてきれいで、羨ましいなぁって思いました。


「あたし最近、寝る時はいつも裸だよ?」


「そうなんですか!でもボクと一緒の部屋の時は寝巻を着て下さい!」


「いいじゃない別に、女の子同士だし。そうだ、ルルも一緒に裸で寝てみなよ!開放的で気持ちいいよ!」


「だめに決まってるでしょう!」


 心は女の子だけど体は男の子なのです。

 傍から見たら裸の男女が一緒に寝ているように見えてしまいます。


「ちぇっ、お堅いわね。じゃあやっぱり次はルルとソラが一緒の部屋ね」


「それもだめです!」


「じゃあどうすればいいのよ?いっその事三人で一緒に裸で寝ようか?」


「なんで裸限定なんですか?それにレィナちゃんとソラ君で間違いがあったらどうするんですか?」


「あはは!それは絶対無いって!二人でルルの取り合いになるだけよ!」


「どんな状況ですか!それは!」


 ・・・想像したくないです。



「とにかくすぐに服を着て下さい!」


「わかったわよ、ちょっと待ってて」


 レィナちゃんはしぶしぶですが、ようやく服を着てくれました。



「さっ!ソラの奴を起こして朝食にするわよ!」


 レィナちゃんは寝起きは悪いのに、行動を起こすと今度はせっかちです。




 ・・・でも、ソラ君の部屋をノックしても返事がありませんでした。


 宿のロビーに行くとソラ君は既に旅支度で待っていました。


「お前ら遅せえぞ!朝食食ったらすぐに出るからな!」




 ソラ君の方がもっとせっかちでした。


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