44話 女の子同士
「あはははは! なーんてね! 今、本気にしたでしょ? ルル!」
えっ! えっ? どういう事でしょう?
レィナちゃんが突然大笑いを始めました。
「ごめんね、ルルのデリケートなとこ、からかっちゃって!でもあたしはルルの事、女友だちとしてしか見てないからね!」
「ええと・・・今、からかわれました?」
「うん!ルルが動揺してるのが面白くって!つい・・・ね!」
ひどいです、レィナちゃん。
「はー、大笑いしたら疲れちゃった!あたしは少し寝るね。マッサージありがと!」
そう言ってレィナちゃんは下着一枚のまま、ベッドに入って毛布をかぶり、眠ってしまいました。
・・・レィナちゃん、爆笑を始めたあたりから、胸を隠す気もなく丸出しでした。
爆笑と一緒に豪快に揺れていました。
本当に羨ましいぐらい立派な胸です。
今度このお返しにたっぷり揉ませてもらおうと思います。
それにしてもレィナちゃんがあんな事を言い出すなんて、本当にびっくりしました。
レィナちゃんはお父さんの事が好きだったはずです。
もしかしたら失恋の痛手をボクで癒そうとしてるのでは?とか、色々考えてしまいました。
でも、ボクはやっぱりレィナちゃんは幼馴染で親友の女の子としてしか見る事は出来ないと思います。
さっきはレィナちゃんの体があまりにも魅力的なので、変な気分になってしまっただけです。
あの体を見たら、他の女の子でも、ボクと同じ気分になってしまうと思います。
それくらいレィナちゃんが魅力的過ぎるのです。
レィナちゃんには、いずれお父さんに負けないくらい素敵な彼氏が出来るに違いありません。
ボクの体もいつの間にかおとなしくなっていました。
さっきは本当にどうかしてたのです。
自分の体の一部が自分の体ではないみたいな、何とも言えない変な感覚でした。
やっぱり、早く『魔女』になって、ちゃんとした女の子の体に変えてしまいたいです。
さて、レィナちゃんは寝てしまったし、多分ソラ君も隣の部屋で寝ています。
ボクはする事が無くなってしまいましたので、少し町の散歩でもしてこようと思います。
・・・でも、その前に、さっきの一件で汗をびっしょりかいてしまったのでお風呂に入って来ようと思います。
この宿の浴場は共同浴場で、男女に分かれていました。
ボクはこういう時は一応女湯の方に入っています。
でも、さすがに体を見られると大変な事になってしまいますので、他人がいる時は体に大きなタオルを巻いたままで、湯船には入らずにお湯をかぶるだけにしています。
もちろん着替えの時や体を洗う時は、人に見られない様に細心の注意を払います。
まだ日も高いので宿には宿泊客は他にはいないはずです。
この時間帯なら、人目を気にせず湯船に入れるかもしれません。
お風呂場に入ると、予想通り他には誰もいないみたいです。
ボクは洗い場で体を洗いました。
他の人がいるとタオルを巻いたままで人目を気にしながら洗わなければならないので、ちょっと洗いにくいのですが、今は他に人がいないのでタオルを外して普通に体を洗う事が出来ました。
長い髪の毛は洗った後、湯船に入る時に絡まってしまうので頭の上でまとめておきます。
体は一応タオルで再び隠して、湯船の方に行きます。
湯船はお湯が張りたてみたいですごい湯気です。
やはり人の気配はなさそうなので、ボクは湯船に足を付けて縁に腰かけました。
少し熱めですが、いい湯加減です。
足がお湯の熱さに慣れてきたので、肩まで浸かろうと思います。
タオルを外して肩までお湯につかった時・・・奥の方で、ぱしゃっと水音がしました。
びっくりして音のした方を見ると、湯煙にかすんで人影が見えました。
まずいです!人がいました!
顔はよくわかりませんが小柄なシルエットからすると、ボクより少し年下の女の子の様です。
「ごめんなさい!人が入っていると思わなくて・・・」
女の子は横を向いたまま首を振りました。
横を向いている少女の体は、胸がようやく少し膨らみ始めたばかりの様でした。
「あの・・・・・もしかして、一人で静かに入りたかったのですよね?」
少女はゆっくりうなずきました。
「ボクもそうです。近づかないので安心して下さい」
少女は再びうなずきました。
・・・良かったです。もし近づいてこられたらボクが男の体だって事がばれて大変な事になってしまいます。
「あの・・・少し温まったらすぐに出ますので、それまでそこで待っててもらっても良いですか?」
場所的に奥にいる彼女が先に出ると、ボクの目の前を通る事になってしまいます。
それだけは絶対に避けなければなりません。
かといって不用意にお湯から出たらやはり男の体だという事が知られてしまうかもしれません。
少女はうなずいてくれました。
「ありがとうございます・・・あなたはご家族で旅行ですか?」
少女は、少し間をおいてから小さくうなずきました。
この年頃の少女が宿屋のお風呂に入っているという事は家族で旅をしているのだと思って聞いてみたら、やはりそうでした。
「そうなんですね?ボクは冒険者で仲間と一緒に旅に出たところです」
少女は首をかしげています。
「同世代の親友と・・・それから彼氏と三人でパーティーを組んでいるんです」
・・・少女が一言もしゃべらないので、間を持たそうと思って何か話題が無いかと考えました。
「ボクの彼氏は、一見がさつで乱暴そうに見えるんですけど、実はとっても思いやりがあって優しい人なんです。今回の旅はボクとその彼氏が、これから一緒に生きていくために必要な事をするための大事な旅なんです」
少し余計な事を離し過ぎたかもしれません。
「ごめんなさい、少ししゃべり過ぎました。そろそろ出ますね・・・・あの・・・恥ずかしいので少し向こうを向いていてもらえますか?」
少女はうなずいて向こうを向いてくれました。
ボクはその隙にお湯から出て、体にタオルを巻きます。
「ありがとうございました。もう大丈夫ですよ。それではお邪魔しました。ごゆっくり温まってください」
ボクはそそくさと浴場から出て、体を拭いて服を着ました。
いつまでも脱衣所にいるとさっきの少女が出てきてしまうかもしれないので、すぐに部屋に戻りました。
部屋に入ると、レイナちゃんが爆睡していました。
・・・・・毛布がはだけて、下着一枚のあられもない姿のレィナちゃんは、胸も丸見えになっています。
ボクが普通の男の子だったら、我慢できなくて襲っているかもしれません。
ボクはレィナちゃんが起きない様に、そっと毛布を掛けてあげました。
それにしても今日は、なぜか女の子の裸ばっかり見る日です。
さっきの少女の胸は、年相応のふくらみ具合だったと思うのですが、レィナちゃんの胸はやはり規格外です。
でも、二人の女の子の裸を見ても、ムラムラと男性的な性欲は沸き起こって来てはいません。
あるのは女の子らしい体が羨ましいなぁっていう気持ちです。
ボクの心はちゃんと女の子なんだって再確認が出来て、少し安心しました。
レィナちゃんの体は女の子として究極の理想形ですが、さっきの子の体も、小さいなりに女の子らしくてかわいいなと感じました。
もちろん、女の子目線で女の子をかわいいと感じたという事ですが・・・
ボクも早く魔女に目覚めて、かわいらしい女の子の体を手に入れたいです!
不純な動機ですが、この思いを強く持っていれば、いつか魔女に覚醒できる日が来ると信じてみようと思います。




