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宇宙の紳士と宇宙人  作者: えいちふみふさ
英雄になろう
30/54

いつもの場所で

 それはヴァルの言う通り直ぐに終わった。

三分も立たずにヴァルと純一郎は戻ってきた。スリーは口を開いた。


「もう終わったのかよ」


「うん、何か赤い光がぴかっとしたら終わった」


「で?結果はどうだったんだ?」


『問題ありませんでした。彼の細胞はケイオス粒子に適合していました。しばらくしたら何らかの能力に目覚めることでしょう』


 純一郎を揶揄するようにスリーは言った


「どんな能力だろうな?」


「手からビームを出せればいいけど……」


「……お前そんなのが欲しかったのか」


「そういうスリーだって手から電気出るじゃないか。物凄く痛かったんだから」


「ちっ覚えてたか」


「とにかく無事に済んで何よりさね」


「この後はどうしたらいいのかね」


 キジヌの問いにヴァルは優しい声で答えた。


『あとはご帰宅頂いて大丈夫ですよ。やるべき事は全て終わりましたから』


「ヴァルさんにはお世話になりました」


 純一郎は頭を下げた。


『私はやるべき事をやっただけですよ。これからのご好運を祈ってますよ』


 それからはキジヌ達はグレートジェントルマン号に乗り込み小さな惑星から飛び立った。

グレートジェントルマン号が見えなくなるまでヴァルは眺めていた。


『奴らは行ったか。騒がしい連中だったな』


 グレートジェントルマン号が見えなくなってからハワードがのそりと出てきた。


『しかしお前も性格が悪いな。奴がこれからどうなるのか見えているくせに、何も言わずに送ったな』


『これから起きることは私が教えるべきではありません。運命とは自ら切り開く者ですから』


『それが意地悪いというのだ』


 ハワードの言葉にいつもの様に優しく、ヴァルは眼を細めて微笑んだ。





 キジヌ一行はいつもの様に中央ギルド領域内四十九番港に戻ってきていた。


『マックスボビー』のテーブル席でこれからについて考えてた。


「とりあえずはひと段落だな」


「とは言っても、まだ元の世界に戻る方法は分かってませんケレド」


「それでも一歩前進したからまだいいさね」


「うむ、ジュンイチロウ君について理解できたのはかなりの前進と言えよう」


「ホントに皆さんには頭が上がりませんよ」 


 純一郎は頭を下げたスリーが冷やかすように言った。


「全くだぜ。当座はお荷物から卒業しないとな」


「そう急かすものでは無いさ。時間をかけてゆっくりと鍛錬を積めばいい。」


「格闘術ならあたしが教えてあげるよ」


「戦闘装甲服の扱いなら僕も教えられマスヨ」


「皆さん本当にありがとうございます。俺、頑張ります」


 純一郎の決意を皆快く受け入れた。その決意は確固たるものだった。

そんな純一郎の背後に一人の男が現れた。デイビットだった。



「どうやら上手い事いったみたいだね」


「デイビットさん!お陰様で自分について知ることが出来ました!」


「本当かい?それは何よりだ。それでこれからどうするんだい?」


「はい、キジヌさんの艦に乗せて貰う事になりました」


「そうかい、それは何よりだね。けど気を付けるんだよ。キジヌ達の旅は危険も多いからね」


「安心したまえ。万が一の時は私が命を懸けて守るさ。それじゃ私は依頼を受けに行ってくるよ」


 キジヌは立ち上がりカウンター席の方へ向かった。

キジヌ座っていた隻の隣の席に、デイビットが座った。


「結局ジュンイチロウ君の正体は何だったんだい?」


「一言で言うと……古代人ですかね」


「古代人?それはまた珍妙な……細胞が我々と違うのはそのせいだったのかい?」


「そうみたいです」


「また面白い話だな興味をそそられるよ」


「どうやら何らかの能力にも目覚めるみたいです」


「そうか……何かに目覚めたら僕にも教えてくれるかい」


「勿論です!デイビットさんにも大分お世話になりましたから」


 そんなはなしをしているとカウンター席からキジヌが戻ってきた。グランマが声を掛けた。


「何か仕事があったかい」


「うむ。今回は用心棒の仕事だ」


「報酬は?また二束三文か?」


「五十万ダールだ。まあ二束三文ではあるな」


「しょうがないさね。その手の仕事は報酬は安くなりがちさ」


「そういうものなんですか」


「その手の依頼は搾取されてる側が出すからな。報酬になるものが中々でてこないのさ」


「今回は高い方だろう。だが重要なモノは報酬だけじゃない。今も苦しんでいる人々がいるという事さ」


「誰かを救う仕事ってことなんですね」


「そういう事だ。それではさっそく行くとしよう」


「頑張って来てくれ。応援しているよ」


 デイビットと別れ、一行はグレートジェントルマン号に向かった。





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