裁判所判例のタイポグリセミアとその他の誤字
2021年の最高裁判所の判例の誤りについての記事です。調査結果が発表されています。
「最高裁判所判例集」に120か所の誤記載、大法廷判決の文言に一部欠如も…
多くは写し間違えか 2021/10/18 06:57
/national/20211017-OYT1T50132/
最高裁判例に2568か所の誤記、文書のスキャンうまくできず誤字・脱字など…
1948~2016年 2025/07/16 18:26
/national/20250716-OYT1T50132/
裁判所ウェブサイト及び最高裁民事・刑事判例集に掲載されている裁判例における記載の違いについて
<令和7年7月15日更新>
/toukei_siryou/siryo/hanrei/index.html
全数ではなくサンプル調査で、令和7年7月15日時点では、855件 (民事255件、刑事600件) の大法廷判決・決定を調べた結果になっています。
それぞれの判例pdfを直接見るとわかるのですが、四角で線の太さが太い字体、たぶんゴシック体が、OCRで読み込まれたものです。自分では見分けつきませんが、明朝体のような緩急のついたフォントが最近のものです。
で、まあ、判決の内容が変わるようなものはないのでヨシ!! ということになったようです。後は、
「未調査のものについて全数的な調査を実施することは現実的に困難」
「事務当局としては、未調査の判例等について、大法廷判決等のような網羅的な調査は一区切りとするものの、今後も裁判所ウェブサイトや判例集について誤りを発見した都度、訂正していくことを考えている」
「誤りを発見した場合には、記載を正しいものに訂正した上で、お知らせすることを考えており、誤りを発見した判例・決定のリストの一覧表を作成してウェブサイトに掲載することなども考えている」
昔にOCRで取り込んだときに間違ったやつが多い!
最近のやつはそんなに誤りの数はないはずやで!
あとは、つどつど訂正して発表すっか!
という、数が少ないならそれもいいかなという話になるようです。単純な誤りの数が少ないなら、それもありかもしれません。自分も報道があって軽く判例や裁判所サイトを見て、いくつか誤りを発見したので投稿を作成しようとなったしだいです。なお、判例は最高裁のものに限定してはいません。総合検索と、裁判所サイトの検索窓で検索した結果からになっています。
知的財産裁判例からです。司法機関だけど、立法という単語も入力頻度は多いであろうため、「立方メートル」を「りっぽう」「メートル」と別々で変換して確定すると出てきたものと思われます。
地裁判決では「立法メートル」となっていて、上級審で修整されているパターンもあります。
hanrei_jp/945/086945_hanrei.pdf
『 34頁4行目の「立法メートル」を「立方メートル」と改める。』
it.ly/4kGB4Kp
「立法メートル」の裁判例 総合検索へのリンクになっています。誤字の探し方としては、同じ裁判長の判例を読む。間違いそうな単語を見つける。検索するという流れです。
上記の2つの「立法メートル」と同じ裁判長の判例だと
補助材料と保助材と、保健師助産師看護師法の略の保助看法の保助と変換されています。コンクリートがらみですので、補助材、補助材料が正しいと考えます。卓球の話だと補助剤になるようです。
it.ly/457uh7H
同じ裁判長の判例で「いくつか」を「いつくか」と記述されていて、たぶん、該当箇所においては、画面を見るのではなく、手元のキーボードを見て変換を確定されていた気がします。
優『勢』保護法となっています。生物学で、いまは顕性遺伝、潜性遺伝と表記されています。以前に優性遺伝と言っていたため、優性保護……となるのかとおもったら、なぜか優勢保護法です。
知的財産裁判例では優勢という言葉が判例で多く出てきます。テキスト作成は共通している人かパソコンで、辞書の変換の優先順位として、いまの裁判所では優勢が上にあるのかもしれません。
平和条約発行前とありますが、これは平和条約発効前が正しいです。
こちらも発効が正しい。
アメリカ合衆国をアメリカ合州国と表記したベーシックなものもあります。
とまあ、キリがありません。通常の誤字は、判例として大意が変わらないため調査がそこまででもなかったのやも。しかし、調査が詳細でないと、タイポグリセミアは必然的に見逃されます。
以下、タイポグリセミアを見つけた分だけ。
「についても」 が 「についもて」 ~~~もて、いわんや、悪人をや。『もて』は聞き慣れている人だと間違えやすいのかも。
「において」 が 「におてい」 これは別の変化があり、最高裁判例で
courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/411/056411_hanrei.pdf
「公判期日にいおて」 と 「にいおて」 になっている箇所があります。四文字以上だとタイポグリセミアは発生しやすくなると思っておいたほうがいいでしょう。
ちゃんと調べれば、未発見のタイポグリセミアは判例においてたくさん出てくると思います。昔の判例は手書きをスキャンして文字認識で失敗したものが多いという結論が有識者委員会合の報告書でなされています。近年の判例であれば、タイポグリセミアが多いという結論になるかもしれません。
キーボード入力だと一定確率で発生するタイポグリセミアですが、音声入力でも発生が回避しにくいであろうタイポグリセミアもあります。以前にもネタにしましたが
「すなわち」 を 「すわなち」 です。もう、発音として「すわなち」で覚えている方もいるでしょう。難しいですよね。
「ことができる」 を 「ことがでるき」 コギト・エルゴ・スム的な? ひさしぶりに投稿を作成していると、タイポグリセミアは自分でもわからなくなってきます。
引用かどうか。引用には「あたらない」 が 「あらたない」。ドラゲナイ。ほんとにわからなくなってきました。
「あきらかに」 が 「あきからに」 この部分がそうかどうかわかりませんが、「明らか」の漢字を開こうとした際に発生します。
「のみならず」 が 「のみなずら」
「~ずら」信州・松本の方言使いの方が判例を作成した可能性もあります。……あるかな? 言っている自分すらだませません。やっぱり、ないですな。
「したがって」 が 「しがたって」 しが、しが、しが……志賀直哉!
「ワンボックス」 が 「ワンボクッス」 そうじゃないッス。
判例検索の仕様なのか、出力された全文pdfでは画面右端の部分に改行コードがはいっているようで、全文pdfでの検索だと「ワンボクッス」で検索がヒットしません。「ワンボク」「ッス」でないとだめという。ここらへんの仕様も間違いを増やす一因かなと考えます。
国民に広く開かれた裁判所という意味では、誤字の修整も意味があるのかもしれません。
ほかにも判例にタイポグリセミアはあると思います。ですが、キリがないため、次の、タイポグリセミアの代表のネタで投稿を終わりにします。国民に開かれた裁判所、すなわち「コート」が開かれたら出てくることもある、タイポグリセミアの代表、そう
もろちんです。開かれたコート!
エラーコードが出て、あやしい箇所を削っていたら、一部、意味が通じないところがでてきています。修整しきれるかどうかわかりません。




