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生活魔法と……これチュートリアルじゃね?



調薬がレベル2になり攪拌を覚えた。

これはいい。毒消し作るのにずっとゆるく混ぜとかないといけないんだけど攪拌でスピード調整しながらずっと混ぜてくれる。

これもしかしたら料理とかでも使えるかも。

教えてもらったレシピは『調薬レシピ』というメニューが増えておりそこの正規レシピという欄に登録されていた。

これはオリジナルレシピも登録できるらしく、一手間ふた手間かけれは回復力の高いものもできるらしい。

あとポーションは使用したらしばらく使えないらしいのだけど、連続して使えるポーションもあるとか。

それも教えてほしい!是非。

自分で見つけなさいとやんわり断られたが。


「ガイナスさんありがとうございました」

「いえいえ、次回から一回100Gで講習が受けれます。ご利用ください」

「え、まだあるんですか。ちなみになにがうけれますか」


麻痺消し

火傷治し

凍傷治し

風邪薬

????


最後の????は前四つを全て講習受けたら受けれるようになるそうだ。

500Gか…どうせ調薬キットは買えないんだし受けてしまえ。


呪い治しでした。


そんなものあるの。

そして調薬レベルが3になりました。調薬成功率アップ、と。

失敗したらどうなる?


A.ゴミになる


呪い治しが全く!全く作れませんでした!

ぐぬぬぬぬぬ。

他は2回目とか3回目で作れてたのに。

ガイナスさんにはレベルが低いからしょうがないですねって!レベル5になって試してみてくださいって!


「ところでフィーアさん、生活魔法はもっていますか?」

「持ってますよ」

「ならそれのレベル上げしてもいいと思いますよ。レベル2で着火を覚えてレベル3で飲水をおぼえます。それを使ったら楽ですよ」


マジか!


すぐに部屋にクリーンをかけるが2回で綺麗になってしまう。


「フィーアさん袖のところに薬草のカスがありますね。自分にクリーンをかけてください」

「どうやって自分にかけるんですか?」

「自分にかけることを思い浮かべてクリーンを唱えてください」

「クリーン」


散った薬草の汁まで消えた。

これはすごい!

わーい、クリーンはずっとかけよう!

と、そこで生活魔法が2になった。

慢心したのだ。

慢心というか、自分の属性を見誤ったというか。

ドジ属性というかおっちょこちょい属性というか……


「着火」


指につくんだと思ったんだよ、火が。


机についた火を大急ぎで消してくれたガイナスさんは、謝り倒すあたしを微笑んで許してくれた。

器が大きい。


「いいですか?魔法というのはどこに出現させるというイメージが大切です」

「はい」


ガイナスさんから魔法の指導入りましたァァァ。生活魔法しか持ってないんだけどネ、あたし。


「そして、火は燃えるんですよ。指に火をつけたら火傷しますよ、今回は机に火がつきましたけど。まあ、着火くらいの火なら軽度の火傷で済みますけど」

「……はい、気をつけます」


そうか……指、火傷するんだ。

浮遊のせいでふわふわ浮いてるけど、しょぼんとしてるのは通じてるはず。通じてるはず。


「特にフィーアさんは妖精種でしょう?魔法系統の威力は強いはずです」

「そうなんですか?攻撃魔法がつかえないのでわからないんですけど」


魔法攻撃は恐らくINT、いわゆる知力のステータスが関わってると思う。ただあたし、攻撃できないからなー。

ガイナスさんがん?と首を傾げる。


「失礼ですがフィーアさん種族はなんですか?」

「シルキーです!」

「メイド妖精さんですね。攻撃魔法も付与魔法も使えませんからINTいらないように見えますが少しずつあげた方がいいですよ。MPがあがりますし、生活魔法は便利ですし…とこれ以上はやめておきましょう」


お?言いかけたことは最後まで言ってください?


「じゃ、DEXとINTを上げていったらいいですかね」

「そうですね、調薬はDEX、つまり器用さ依存ですし、生活魔法もDEXがあがれば器用なことができますよ。Lv.5で覚える簡易修理なんかはとくに」

「簡易修理⁈」

「そうです。物には耐久度というのがあって耐久度がなくなると壊れてしまいます。その時に簡易修理を使うと耐久度が一つだけ戻ります。ただし、壊れた物には使用できませんし一つのものに対してクールタイムがあって、つまり次にそのものに対して簡易修理が使えるのは何時間か後になります」


ふむふむ、これはすごくいい情報。


「わかりました!生活魔法頑張ってあげます!」

「よし、そうしたら全くシルキーらしくないフィーアさんに緊急クエストを差し上げましょう」


な ん で す と


視界の左端に緊急クエスト!と主張の激しい文字が見えた。

ガイナスさんの微笑みが優しいけれどすごく目が笑ってないかんじでちょっと怖かった。


「この部屋を掃除してください」

「さっきクリーンかけましたよ?」

「いえ、クリーンではなく持ってる箒で床をはいてください」


まさかの物理。


「え。」

「はたきは持ってますか?」

「持ってないです!」

「そのうち掃除道具も揃えるといいですよ」


な ん で


でも、折角教えてもらっているのでおとなしく返事をして持ってる箒で床をはいていく。

と、床に大きい四角い切れ目を発見した。


「ガイナスさん」

「はい、ここは貯蔵庫が床にあります」


ガイナスさんはおもむろに床の隠してあった取手をひいてそれをあけた。

床の物入れの中には色々なポーションが置いてあった。


「ポーションは陽の光に当てすぎると劣化することがあります。ですので保存は冷暗所がお勧めになります」


なるほど。


「インベの中でも劣化しますか?」

「インベ、インベトリですね。通常皆持ってるインベトリは劣化しません。ただインベトリは小さいですからポーチや鞄をもつことになるでしょう。それは劣化することがあります、気をつけてください」


ふむふむ。鞄も探さないといけないのか。

なんか興味深い話が結構聞けた気がする。


「まあつまり、クリーンで届かないところはあるものです。そこはしっかり手で掃除するんですよ。そうしたら職業レベルも上がっていくと思います。クリーンだけじゃクエストクリアできませんからね」


それはチュートリアルで教えてくれよ。運営サボってるんじゃないよ。


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