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世界を変えれるだけの力を持つ俺の今後はどうなってしまうのだろうか?  作者: 陽空
第2章インティア王国・ユートピアと呼ばれる街カンタラ
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えらい事に誰かと間違えられました。

 インティア王国は特にこれと言った特産物も無く、主に農作物で生計を立てる国民がその大半を占めているのどかな王国である。大陸領土は細長く上にはアンダラス帝国下にはグルダニア王国に挟まれた、最弱小国と言ってもいいだろう。

 その最弱小国であるインティア王国が何故存続できているのか?というとそれは魔界の門に一番近い王国であるからである。まだ貴重な鉱物が取れるとかであればアンダラス帝国とグルダニア王国はこの王国の領土を手に入れる動きでもするのだあろうが、流石に利点が無い、それに魔族の侵略の良い盾がわりとになる、そんな感じでこの最弱小王国は存続をつづけているのである。

 

 その最弱小王国である筈の王国に際立って異質な街がある。それが「ラール【転移魔法】」で転移した俺の今目の前にある【カンタラ】という名の街である。


 カンタラの街は門の作り・規模・人の多さが今まで見てきた何処の街より桁違いである。

 俺が商人の時作った街カンカウレの街の数十倍はあるであろう、このカンタラの街を全て回るだけでも2日はかかるのでは?と思られるぐらい規格外である。

 建物間は程よく間隔が空いており中で暮らす人々も活気はあるものの上品である。

 そして何より他の街とは違うのは街の中央にある円形状の建物であろう、あれはコロシアムそう闘技場と呼ばれる建物である。

 

 門を通り過ぎカンタラの街をキョロキョロ見渡しながら歩いていると急に


 「オギャーオギャーオギャー」


 と赤児が泣き出したのである。

 あたふたする俺、そこに通りすがりの肉付きの良いマダムが


 「あらあら、お腹空いたんじゃない?ミルクは?」

 

 勿論そんなの持っていない俺は


 「どこ行けば買えますか?」

 「付いてらっしゃい」


 と俺の道案内を受ける事になった。

 10分程歩くと一つの雑貨屋さんがあり、その肉付きの良いマダムは店の中に入っていった。

 俺も肉付きの良いマダムに案内されるまま付いて行くと


 「いらっしゃませ」


 と肉付きの良いマダムがカウンターの内に立っていた。

 そして肉付きの良いマダムは俺が赤児の生活備品を持っていない事を知ると色々見繕ってくれたのである。買ったミルクを赤児に飲ませるとグイグイと勢いよくのみ、満足した様でそのままスヤスヤと眠ってしまった。そして・・・


 「新作なんだけど・・・こんなのどうかしら?」


 とソロで魔界の最深層に籠っていた俺は今の流行りなんて知らない。そんな俺に今のトレンドを勧めてくれた。髪の毛と思われる部分に丸い玉で、耳と思われる部分が垂れ下がっり、額に中心に丸い模様のマスク的な物も見繕ってくれた。その品は透明な物に包まれておりホコリを被っていた様に見えたのは俺の気のせいであろうか?


  そして肉付きの良いマダムは俺が冒険者である事が分かると


 「その装備は初期装備よね?これなんかどうかしら?」


 と俺に処分品と書かれたカゴから虎柄のステテコパンツと上下緑色のももひきと言う肌にピッタリくっ付く服を用意してくれた、その装備を着用すると肉付きの良いマダムは


 「何か足りないわねぇ~」


 と俺の明るい緑のアフロ頭に角なるアイテムを2つとウクレレなる武器を装備させてくれた。

 

 「うん!バッチリね!」


 そして最後に肉付きの良いマダムが抱っこ紐なる者を俺に装備させてくれて、その中に赤児を入れると、俺は両手でその店で購入したアイテムを入れた布袋を持つとその場を後にしたのである。


 その時俺の所持金は200Gゴールドになったので銀行に行くことにした。

 すると何故か・・・


 「えっと今の残高0Gゴールドですけど・・・」


 と訳の分からない事を言われたのである・・・・

 ミリアに見かわしのワンピースを買う為に立ち寄ったまでは存在した筈なのだが・・・


 このままでは路頭に迷う事になるので・・・まだ引きずっては要るが背に腹は代えられないと冒険をする為に冒険者仲間を探す必要があった。

 勿論前回と同じ轍は踏まない、名声・財産目当ての如何にも悪そうな冒険者を探そうと意気込んでいた。そうする事により変な正義感も生まれず、俺は素性を隠したまま冒険出来ると判断したからだ。

 今俺が出来る最強装備【虎柄のステテコパンツ】【緑色のももひき】【角2つ】【ウクレレ】を装備、ウクレレは手で持てないので脇で挟み、赤児を抱っこ紐で担ぎ、両手に赤児の生活備品を持ち、悪そうな冒険者が多そうな酒場を探していた。俺の運が良かったのかそれは直ぐに見つける事が出来た。


 如何にも悪そうな冒険者の溜まり場だろうと思われる酒場に入り、酒場を見渡すと居るは居るはの凶悪そうな人物、中にはこいつ絶対犯罪者だろうと思われる人物のオンパレードであった。


 そして酒場に入る俺をギロッと睨みつけると、すぐさま俺は数人の凶悪そうな冒険者に囲まれた。

 

 面倒は極力避けたかったのだが・・・まぁ~仕方ない相手がその気なら俺も少し実力を見せなくてはと思っていたのだが・・・

 

 「応援してます!」


 と握手を求められた・・・


 そして俺の手持ちが少ない事を知ると・・・


 俺の手を強く握ってGゴールドをくれた・・・

 殆どの冒険者が100Gゴールドで中には1000Gゴールドくれる冒険者もいた。


 そして俺は何故か心が痛み・・・・酒場を足早に退出する事になった。よく分からないが、俺の所持金は2000Gゴールドとなり俺は宿屋へと向かったのである。


 しかし宿屋を探している最中に大声で叫んでいる男の声がした。


 「コラー動けよ!!」


 黒いハットに整った服を着た男が鞭で少女を打ち付けていたのである。


 その少女はまぁ~人間で言うところの魔族であり、頭には尖った獣の耳と獣の尻尾が生えていた。それ以外は人間とほぼ変わらぬ容姿をしていた。髪の色は金色に黒が混ざった様な色をしており髪は泥で汚れ、顔はどんなけ殴れはそうなるのかと思うぐらい腫れあがっていた。背中は鞭で傷だらけ、毎日鞭で打ち付けられているのだろう、傷以外にカサブタも非常に多いい。


 ・・・で周りの反応はというとそれはもう腐ったもんである。笑顔でその光景を見る者、その行為を称賛する者、もっとやれーとはやし立てる者。

 

 黒いハットもその光景に息を切らしながらも笑みを浮かべている。


 「はぁ~」


 俺は1つ溜息をつくとその光景を眺めている人々をかき分けて赤児の生活備品を片方床に置く。

 黒いハットの男が鞭を振りかぶった瞬間後に垂れ下がった鞭を空いた手で掴む。

 それに気が付いていない黒いハットの男は鞭を振り落とすが・・・勿論落とす前に黒ハットの腕が止まる。

 振り返り俺が鞭の先を持っている事を確認すると・・・言葉をかけてきた。


 「・・・なんだテメェ~!」

 「見ていて不愉快です、やめませんか?」

 「あ~んだったらお前がこいつ買えよ!!」


 俺は、なるほど・・・・この男は奴隷商人なのだと理解した。恐らくこの街だけ魔族を奴隷にする悪習があるのであろう。他の街で魔族は見た事が無い。

 横目で魔族の奴隷を見ると腫れあがった顔で俺を凄い目で睨んでいる。


 そして俺は周りの野次馬がコソコソと騒ぎ始めている事に気が付いた。


 「ねぇ~あの人もしかしてぇ~」

 「ああ、間違いない・・・」

 「キャーどうしよう!」

 「マジかよ!!」


 何をそんなにコソコソとしているのか理解出来ない俺は会話を続ける。

  

 「幾らですか?」


 俺の問いに黒いハットの男は暫く考えて・・・


 「4000Gゴールドだ」


 う~ん俺の持ちゴールドでは足りないなぁ~と腕を組み考えていると・・・野次馬の中に居たのであろう黒いハットの仲間が黒いハットの元に駆け寄り耳打ちをする。すると・・・


 「なに!!!!!」


 と驚いた顔をして・・・


 「へへへへ、すみません旦那なぁ~」


 と俺に手を擦らせて近づいてくる。

 よくわからないが俺は今出せるのは2000ゴールドだと告げると・・・


 「ええ、それで結構です」


 黒ハットの男はそう言うと俺に握手を求めて、俺に支配者の印を渡し、ルンルンと場を去ったのである。

 

【支配者の印】とは従属する者の血で書かれた一方的な魔法契約書である。そこに名を書かれた者はその印を持つ者の支配下となり危害やある一定距離を離れる事が出来ないのである。


 黒ハットの男が見えなくなると俺は


 「立てるか?」

 

 と言葉を発して魔族の少女に手を差し伸べる。

 

 「・・・・」


 魔物の少女は俺の手を払いのけると無言で何事も無い様に立ち上がった。

 それを見た俺は何故か笑みが生まれる。


 「歩けるか?」


 俺がそう聞くと俺の前を少し足を引きづるも何も無いかの様に歩いて見せた。

 強い子だ・・・俺はこの魔族の少女をそう評価した。


 暫く歩くと人気のない所に付いた。嫌俺はこれを狙って歩いていた。

 俺は後から少し距離を置き歩いて付いて来ていた魔族の少女の方に振り返ると、【支配者の印】を「ディディル【魔法効果無効化魔法】」を使用し魔族の少女を支配者の印から解放する。

 何故人気の無い場所でこれを行ったかというと、支配者の印から解放された魔族が街を徘徊している事が露見すると面倒になるからである。

 

 「上手い事やれよ」


 俺はそう魔族の少女に言葉を掛けるとニッコリ笑って、背中を向けて再び歩き出す。

 しかし俺の後を魔族の少女は付いてくる。


 「はぁ~まぁその内何処か行くだろう」


 俺は独り言でそう呟くと魔族の少女に気にする事無く歩き始める。


 しかし無一文になった俺はこの街に当てもなく少し大通りに出ると荷物を床に置き、赤児を抱っこ紐から出し抱っこした形で座り込んだのである。う~んどうしようか?冒険も出来ないしなぁ~と色々今後の事を考えながら目をつぶっていると・・・


 「あの~」


 と俺に声を掛けてくる人物がいる。

 俺は目を開けその人物を目で捉える2人の若いカップルであった。しかし俺はその人物に心当たりがない・・・そんな俺を尻目にカップルは話を進める。


 「キャーーーーカッコいい!!マジ、ファンなんです!!」

 「こんな所で会えるなんて・・・俺も・・・嬉しくて・・・」


 と泣き出したのである・・・よくわからない俺はそのまま固まっていた。


 暫くして泣き止んだカップルは


 「何か弾いて貰っていいですか?」


 と俺の武器ウクレレを指さした。

 う~ん意味が分からない・・・何を言っているか理解が出来なかった・・・しかし分からないとは言えない・・・そう俺のプライドがそれを許さなかった・・・そして俺は・・・


 「やってみな」


 とウクレレをカップルの若い男の方へ渡したのである。若い男はウクレレを受け取ると・・・


 「下手ですが・・・」


 とウクレレを俺に弾いて見せたのである。なるほどこの武器は音楽を奏でる事が出来るのかと俺は理解した。音の演奏が終わると・・・俺にウクレレを返す若い男、そして俺はウクレレを弾いたのである。


 もちろん【運】以外ステータスMAXの俺の奏でる音は聞く者聞く者を魅了して俺の周りに人だかりができる。それは人だけに留まらず空を飛ぶ鳥・並木に住んでいるであろうリス・荷台に繋がれた馬・何処から出てきたのか分からない鼠・野良で生活しているであろう猫・物陰に隠れて生活している虫達・さらに街道に並び立つ木々や草、風や大地迄もが俺の奏でる音に聞き入っている。そんな空間を俺は作り上げた。


 演奏が終わり歓声が上がる。気がつくと大通りに収まらないぐらいの生きる物が集まっている。


 そしてありがとうと何故か涙を垂らして俺に2ゴールドや3ゴールドをくれる。俺はそのお金を一人づつ受け取り握手を求められそれに応えた。なんやかんやで俺の持ちGゴールドは10000Gゴールドを軽く超える迄になった。


 太陽が大分沈み俺はまだ何千何万人ものゴールドを持つ人々や握手待ちの人々に・・・


 「すみません、もう行きます」


 と言葉を掛けその場を離れようとすると俺を通すかの様にひとだかりは割れていく。そして俺はその場に居る者からエールが送られた。


「ブーーーーさーーーん最高!!」


 ん?俺【ルー】だけど・・・

読んで頂きありがとうございます

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